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一鉄草魂  鉄道風景と乗車記 

美しい信州の風景を五感で感じながら
日本の鉄道風景を求めて・・・

台湾鉄道の旅(10)

2014-08-30 20:00:00 | 台湾鐡道
平渓線を体験乗車して台北に戻ってきました。朝から食事らしい食事をしていませんのでお腹が空きました。ホテルへ帰る途中の中山地区で少し早い夕食にします。「京鼎楼」という小籠包が美味しいと評判のお店です。


地下へ案内されるとこの3日間でオプショナルツアーでご一緒だった日本人の方もおられました。早速「生ビール」を注文します。台湾の生ビールはジョッキではなく瓶入りです。製造から18日以内が生ビールのようです。確かに今まで飲んだ台湾ビールよりも美味しかった…


評判の小籠包などを堪能します。今回の旅行で小籠包をいただくのはこれが初めてです。たっぷりの肉汁とさっぱりした味付けでイケます。台湾料理は日本人の口に合います。それにとても湿気が多く暑いのですがハワイやグアムのように冷房ガンガンということもありません。ゆっくり食事を楽しみました。


お腹いっぱいになってホテルまでは散歩気分で歩きます。台北の街は活気があります。今の日本にこの元気はないなあと感じながら街並みを眺めます。こうして台湾最後の夜は更けていきました。


台湾4日目は帰国日です。夕方16:00発の飛行機ですのでお昼までは自由時間です。少々疲れた体を癒しに「元気」というお店へマッサージに行くことにしました。朝9:00開店に合わせて行くと1番乗りです。しかし後から後から日本人観光客が来店します。足つぼと全身の60分コースでお願いしました。これがとっても気持ちいい!!
台湾にいったら絶対にお勧めです…


マッサージで軽くなった身体で銀座のような中山地区を歩きます。ブランドのお店が数多くあります。でも路地を1本入るとアジアンチックな街です。現地ガイドに聞いた飲茶の美味しいお店で早めの昼食にします。24時間営業しているお店で結構なお客さんが入っています。


台湾料理とはまた違った味わいの飲茶料理で舌鼓。脂っこそうに見えますが、あっさり食べられます。お店を出る時には店内は満席の上、入店するお客さんが入り口付近で行列でした。


ツアーの迎えがお昼過ぎにホテルに来ました。台湾のホテルのチェックアウトは12:00ですので出発まで部屋でくつろげます。空港へ行く途中で免税店に寄ります。松山空港内にはお店はほとんどありませんと聞かされて空港到着です。ここで自由解散のようになります。空港内には確かにお土産屋1軒、コーヒーショップがあるだけです。出発まで時間がありますが税関を通ることにしました。すると出発ロビーまで行くと結構な数のお店がありました。


駐機している機体を見ながらお土産やグルメを楽しめます。中国本土に向かうエアーチャイナやANAの出発時間が近いために結構な数の搭乗者です。台風11号の進路が気になるところですが20分遅れで出発予定とのことです。今日の機材も来た時と同じ環球機でした。


16:20に台湾を離れます。台風の影響で東シナ海を熊本まで北上して大分に抜けました。飛行機が揺れることを覚悟していましたが、あまり揺れません。瀬戸内海を東へ飛び大阪上空から太平洋沿岸へ出ました。途中機内食を楽しんでいるうちに日本へ到着です。


こうして初めての台湾旅行が終わりました。災害で不通になっていた阿里山森林鉄道がこの秋にも全線で運転再開されるそうです。そうしたらもう1回台湾を訪れてみたいものです。乱文とブレた写真もありましたが最後までご覧いただきありがとうございました。

台湾鉄道の旅(9)

2014-08-29 20:00:00 | 台湾鐡道
4725列車は定刻通りの14:50に十分駅に滑り込んで行きます。すでに対向の4726列車が到着しています。ホームにはこの列車に乗ろうとする乗客で溢れ返っています。


右のホームには4726列車で十分に着いたばかりの乗客がホームで待機しています。やがてこの列車が完全に停止すると線路を渡って改札に向かいます。午後2時を過ぎても多くの観光客が訪れます。


10分ほど停車しました。ここで降りるお客さんもいるので車内はギュウギュウ詰めという感じではありません。しかし結構な混雑ぶりです。発車ベルも警笛もなく列車は14:50に十分駅を発車しました。いよいよ十分老街へ列車は突入していきます。


十分老街で天燈上げやお土産屋さんを見る観光客などでごった返しています。車体幅ギリギリのところで観光客は記念写真を撮ったりしています。左側の写真を撮っている人、危ない!!でも列車は警笛を鳴らすこともなく静かに走ります。


老街といっても150mほどの直線です。先のカーブを曲がってしまえば十分老街は終わりです。それまでは両側にぎっしりとお店があり観光客が列車を見つめます。先頭車両で写真を撮っているとオリンピックで金メダルを取って凱旋パレードをしているような気分です。


十分老街を抜けて2分ほどで十分大瀑布近くにある撮り鉄ポイントの鉄橋に差しかかります。この時も鉄橋の向こうでは2人ほどカメラを構えていました…隣の歩行者専用吊り橋や鉄橋下からもいい写真が撮れるようです。


鉄橋を渡り終えると直ぐに十分大瀑布の入り口が左側にあります。シャッターが降りていて入ることは出来ません。踏切もありませんからここは要注意です。この列車はディーゼルの割には静かに近づいてくるのです…


十分大瀑布の入り口前を通過するとトンネルが見えてきます。大華駅で降りて瀑布を目指すとこのトンネルを歩かなければいけません。とても危険ですので瀑布に行くことがありましたら必ず十分駅からお願いします。


十分大瀑布が公開されていないせいか大華駅ホームには乗客の姿はありません。片面だけのカーブしたホームです。14:57に大華駅を発車です。


列車は平渓線で1番の風光明媚な場所に入ってきました。手掘りのようなトンネルもいくつか通過しました。まるでどこかの遊園地のアトラクションにでも入っていくような気分です。


やがて列車は三貂嶺駅を過ぎて本線(縦貫線)と合流します。前方から「太魯閣号」がやってきました。中長距離用振り子式交流電車です。JR九州の885系と同じドーンデザイン研究所(水戸岡鋭治氏主宰)がデザイン担当した日立製作所製です。特急「かもめ」「ソニック」とほとんど変わりありません。


侯トン駅では彰化行きの太魯閣号が後続しており平渓線の4725列車を追い抜いていきます。花蓮13:30発、彰化17:37着で台湾を半周する長い距離を走る列車です。それにしてもJR九州の駅にいるような錯覚に陥ります。


こうして平渓線の旅は定刻の15:22に瑞芳駅に戻ってきました。ここでほとんどの乗客は降りて乗り換えをします。ホームで台北方面行きを待っていると貨物列車が入線してきました。味わいのある電気機関車です。


しばらくすると時刻表通りに15:32発の樹林行きの快速がやってきました。これに乗って台北まで帰ります。セミクロスシートのこの快速は静かで乗り心地は最高でした。流石に日本製です。
こうして初めての台湾鉄道の旅は無事終わりました。


今日も最後までご覧いただきましてありがとうございました。明日は最後の夜から帰国までの完結編になります。


台湾鉄道の旅(8)

2014-08-28 20:00:00 | 台湾鐡道
十分駅を12:42発の4722列車に乗車して4つ先の菁桐に13:00に到着しました。ここが平渓線の終着駅です。片面1線のホームしかありません。駅の奥にはかつて石炭を積み出したコンクリート施設が残っていました。菁桐は台湾最大の石炭出荷駅だったようです。駅構内には日本のワムに良く似た貨車が1両寂しそうに残されています。


駅周辺は小さな古い街並みが残っています。駅舎も日本統治時代に建てられたそうですが、現在は改修中らしく工事用のガードで覆われていました。鉄道マニアには嬉しい菁桐鐡道故事館という土産物屋があります。平渓線グッズなどを購入することができます。


街は小さいので直ぐに一回りすることができます。駅の奥の方へ行くと竹に願い事を書いて塀に沢山吊るしてありました。日本の絵馬みたいなものでしょうか…日本語で書かれたものも数多くあります。


街の角には観光案内らしき標識が立っていました。が、微妙な角度がついていて…まあ、標識はなくとも歩けますが。ここでもカキ氷を食べずじまい…何故食べなかったのだろう???烏賊ボール(烏賊のすり身を油で揚げたもの)とソーセージでお腹を満たしました。この烏賊ボールは「温泉商店」にあるのですが絶品!!4個で40元(約150円ほど)ただし温泉があるわけでなく単なる名前らしい…




さあ、瑞芳に向けて引き返します。この平渓線は菁桐行きの先頭車は乗客から前面展望が出来ませんが瑞芳方面行きはそれが出来ます。しかし菁桐駅ですでに1番前の席は埋まります。子供のように貫通扉の窓をキープ出来ました。運転手は扉を開けた状態で運転をします。びっくりしましたが運転室に冷房装置がついていないからでしょう。これを閉め切ると大変な暑さになるでしょう…


14:17発の4725列車の海科館行きはほぼ定員いっぱいの客を乗せて定刻に菁桐駅を出発しました。運行日誌を書きながら列車を発車させて行きました。まあ台湾ですから…こんなもんでしょう…乗務行路表は日本とほとんど変わりないような感じです。


ではここからは平渓線の前面展望をお楽しみいただきます。菁桐駅を発車した4725列車は6分ほどで1.7Km先の平渓駅に到着します。家並みの間を古い高架で抜けたところの右側に片面のホームが見えてきました。乗車する客は20人ほどでしょうか…ここが有名な2月に天燈を上げる街です。


14:23に平渓駅を出た列車は1.0Km先の嶺脚駅に3分後に滑り込みます。ここは右側にカーブを描いたホームになっています。乗客は15人ほどです。車内はすでに立ち客もいます。


次の停車駅は2.0km先の望古駅です。直線の先の右側に片面ホームが見えます。流し撮りをしてみました。こうして見ると早いようですが最高時速は30Kmしか出ていません。本当にローカル線です。それでも列車は大きく揺れます。


次はいよいよ十分です。あの軒先をかすめるように走るのが楽しみです。ですが今日はここまで…明日はいよいよクライマックスです。今日も最後までご覧いただきましてありがとうございました。


台湾鉄道の旅(7)

2014-08-27 20:00:00 | 台湾鐡道
十分駅を出て十分老街をそぞろ歩いてみます。まだお店は開店準備中が多くシャッターが閉まっています。平渓線の線路上ではすでに「天燈上げ」を楽しんでいる方がいます。列車が来ない間には線路上は天燈上げの指定地のようになっています。これは竹と紙風船で出来た気球です。天燈に願い事を筆で書き天燈の中で火種を焚いて気球の要領で空へ上げるものです。天燈の色にはそれぞれ意味があり、それに副った願い事を四面に書きます。


ここのお店の前には多くの日本人観光客がツアーバスで来ていました。みなさん真剣にお願い事を書いています。天燈は空高く飛んでいけば願い事が叶うと言われています。ここ十分老街には天燈上げのお店が多く並んでいます。世界的に有名な2月の「平渓國際天燈節」は沿線の平渓で行われるものです。


さあ、ところで瑞芳駅で購入しようと考えていた駅弁がありませんでしたので朝食抜きでお腹がぺこぺこです。開店しているお店が少ないのですが、優しそうなお母さんと娘さん?でやっている小さな食堂に入ってみます。片言の日本語?で対応してくれました。ゼスチャーで何とか通じるものです。ご飯が炊けていないということで、温かい麺類を注文しました。優しい味で美味しかった…暑いので台湾ビールを添えて…


お腹に力が蘇ってきたところで、台湾のナイヤガラと言われる十分瀑布まで歩くことにします。ここから片道20分ほどのところです。大華駅と十分駅の中間にあります。しかし何とこの十分瀑布は8月6日から閉園しているのです!ここは私有地らしく行政と土地所有者の間でよく問題が起きているらしいのですが…残念です。それでも平渓線の絶好のお立ち台ポイントですので歩くことにしました。


背中に汗が流れます。瀑布までは標識に沿って歩けば問題ありません。途中でタクシーの運転手が「滝は見れないよ」というよなことを台湾語で教えてくれました。台湾の人は困ったような顔をしていると直ぐに声をかけてくれます。優しいんですね…20分ほど歩いてポイントに到着しました。列車が来るのを待ちかまえます。


先ほど乗ってきた菁桐行きの列車が折り返してきました。公園外にある小さな滝とからめて1枚。時間があれば1日ここでアングルを変えて撮ってみたいものです。


後ろ打ちで1枚。列車の左側に石畳の側道が見えますが瀑布まではここを奥の方へ歩いていきます。列車は人がいても警笛を鳴らすこともなく走り去っていきます。柵などはありませんので注意が必要です。次の列車通過は1時間後です。暑いので十分老街まで引き返すことにします。


汗だくになって十分老街まで戻ってきました。だいぶ観光客が増えてきました。両側のお店もほとんどが開店しています。折角ですので「天燈上げ」をしてみることにしました。お願い事がたくさんあるので4色の天燈を注文。四面にそれぞれお願い事を書いて空へ飛ばします。飛ばす時には店員さんが客の持参したカメラで記念写真を撮ってくれます。さあ、願い事は叶うのでしょうか…


そろそろ次の菁桐行きの列車が来る時間です。列車が来る時にはサイレン?が鳴りました。線路上にいた観光客は一斉に端に寄ります。それでもお店の商品などは車両の幅ギリギリに置いたままです。


列車が近くにやってきました。安全を保ちゆっくりとしたスピードです。しかし警笛などを鳴らすことなく静かに十分駅へ入っていきました。写真を撮る場合は十分注意が必要です。自分も思った以上に列車に近づいていました。反省…。


駅に戻り十分12:42発の菁桐行きの4722列車に乗ることにしました。この頃には街はごった返しています。週末の土日にはもっと混み合うということですから凄いです。駅のホームから見ると十分老街の方角から列車はやってきます。狭い軒先をかすめるようにして列車がやってきました。この列車も満員で十分に到着しました。


次は菁桐ですが続きはまた明日…今日も最後までご覧いただきましてありがとうございました。


台湾鉄道の旅(6)

2014-08-26 20:00:00 | 台湾鐡道
瑞芳駅でいよいよ平渓線ローカル列車に乗り込みます。平渓線は三貂嶺駅から菁桐駅までの全長12.9キロの短い単線です。日本統治下の1921年に炭鉱専用線として開業しました。瑞芳駅は平渓線の起点駅ではありませんが、ここで乗り換える方法が便利です。一旦改札を出てから平渓線の切符を購入します。平渓線乗り放題の切符です。しかし購入した切符は1回も検札や改札で確認されたことはありませんでした。


それにしても朝から暑い台湾です。この日の予想気温も35℃でした…瑞芳駅の全景を日向に出て撮影してみますが背中が焼けるように熱いのです…奥では貨物の入れ替えが行われていました。量は多くないのでしょうが貨物の取扱いもあるようです。前情報ではこのホームで駅弁売りがいて「べんと~」という掛け声で売っているとか…この日は行きも帰りも見かけませんでした。衛生面でこの季節は問題があるのでしょうね…残念!この駅弁を朝ごはんにしようと考えていたのに…駅前の商店もまだ開いていませんでした。


30分ほど瑞芳駅で待ちますが反対ホームに「自強号」気動車が停車し台北方面へ発車していきました。この駅は分岐の起点ですので結構な乗降客数があるようです。台湾鉄道の出発信号は地上スレスレにあることが多く、この写真でもホームの先の線路際に埋もれるようにあるのが分かります。


いよいよ平渓線の列車がやってきました。DR1000型気動車の日本車輛製です。冷房装置がついた動力用エンジン1基と電源用エンジン1基を搭載した車輛です。平均して1時間に1本の運転で1日16往復の運転があります。


瑞芳駅を定刻の9:03に発車した菁桐行きの区間4714列車は3両編成のロングシートでかなりの乗車率です。車内では台湾のご婦人がおおきな声で会話をしたり、朝食を食べたりと賑やかです。
車掌は運転席でドアを開け閉めするのではなく、乗客用のドアの場所に開閉ボタンがあり鍵を差して操作します。日本のように乗客そのものが操作するのではありませんので注意が必要です。
これは区間車でも自強号でもそうでした。ですからどこのドアでも操作できるようになっています。


瑞芳駅の次の猴ドウ駅でのスナップです。車掌さんの背中越しですが車内から…反対ホームに貨物列車が停車していました。日本のトラに似ています。セメント(水泥)の原料を積載していました。


三貂嶺駅からいよいよ平渓線に入ります。有名な台湾のナイアガラといわれる十分瀑布は大華駅と十分駅の中間にあります。大華駅で降りてしまうと線路を歩かなくてはいけません。線路を歩くのは禁止です。大華駅ホームにも大きな看板が掲げてあります。必ず十分駅から行くようにしましょう。罰金を取られることもあるようです。


そうこうしているうちに列車は定刻通りに9:42に十分駅に到着しました。半分以上の乗客がここで降ります。この平渓線のメインの街です。なんか信州のどこぞやの駅かと思うくらい、心安らぐ雰囲気です。まだ午前中の早い時間ですので団体客もあまりいません。のんびりと散策することにしましょう…まずは駅舎を撮影。


ホームの端に行ってみるとモーターカー(?)が留置されていました。瑞芳駅でもこれと同じような車輛が貨物の入れ替えをしていました。どことなく日本的ですよね…クレーンを積載しているのが特徴でしょうか…


暫くすると反対方向から海科館行きの4711列車がやってきました。この十分駅は平渓線唯一の交換駅です。1時間前の列車が菁桐駅で折り返してきました。ここで暫く停車します。この列車は10分ほど停車していたでしょうか…


平渓線は単線です。今でもタブレットの交換をします。ですから閉塞信号がありませんでした。
懐かしい風景ですね…のんびりとしたものです。昔は日本のあちらこちらのローカル線でみられた光景です。


タブレット交換も終わり、私が乗ってきた列車が菁桐へ向けて出発していきます。そんな光景を2人の若い台湾女性が撮り鉄していました。どこの国にもいるのですね…嬉しいものです。因みに2番線は菁桐行きホームですが、降りた乗客はホームを降りて線路を渡ります。


駅舎内の売店もまだ開いていません。駅舎を出て海科館行きの4711列車の発車を待ちます。どこを切り取っても絵になるような感じです。あとは腕次第!?…


やがてディーゼルエンジンをふかして4711列車は十分駅を離れ始めました。線路脇には住民により綺麗な花が鉢植えされていました。駅を出てから直ぐにお土産屋や食堂、売店が続きますが開店準備中です。


さあ、では十分の街を散策してみましょう…この続きはまた明日。今日も最後までご覧いただきありがとうございました。


台湾鉄道の旅(5)

2014-08-25 20:00:00 | 台湾鐡道
さあ、台湾3日目です。いよいよ台湾の鉄道の旅の1日が始まります。まず、ホテル近くのMRT中山駅から台北駅まで1区間に乗車します。まだ朝早いのでラッシュ時間ではありません。ホームも車内も比較的空いています。ホームに滑り込んできたのは台北捷運371型で2005年~2009年に川崎重工、日本車両、台湾車輛で製造されました。集電装置はパンタグラフでなく台車に付いています。日本では丸ノ内線や銀座線のようなものです。台湾原住民族日と描かれた特別塗装の編成でした。台湾には16の原住民族がいるそうです。ホームを歩いているオレンジのベストを着た人は「ホーム安全係」です。


わずか2~3分で台北駅に到着です。流石に台北駅は乗降客が多いのでしょう。ホームドアが設置されていました。さあ、標識に従って「台鐡」の改札口へ向かいます。「高鐡」は台湾新幹線のことです。


MRTの改札を出ると直ぐに台鐡の改札口があります。電光掲示板で乗車する列車とホーム(月台)を確認します。ただし台湾の時刻表は日本人にはとても見づらいので、日本鉄道研究団体連合会が発行している「日式台湾時刻表」を購入して持って行きました。これは日本の時刻表と同じですので、とても見やすいです。日本でインターネットで買うことができます。


今日は日本人観光客にも人気の地方ローカル線の「平渓線」を目指します。台北駅から台鐡に乗車して瑞芳駅まで行きます。切符は台湾に到着した日の夜に購入済みです。台湾では乗車券と指定席券というような考え方でなく、乗車する列車ごとに切符を買います。最初は指定席を取る予定でしたが2日前でも座席が完売でしたので「無座」。立ち席で行きます。


台北8:00発 瑞芳8:35着の縦貫線・宜蘭線・北回線直通、特急「自強208号」に乗車するまで暫し時間があります。ホームを歩いて散策してみましょう…台北駅は地下にあります。だんだん人も多くなってきました。隣のホームにDR2800型の東急車輛製造の気動車が停車しています。7:32発の樹林行き各駅停車です。目的の瑞芳とは反対方向です。


反対のホームに区間車(各駅停車)の7:35発、蘇澳行きの電車が停車しています。日本車輛製のEMU700型近郊電車です。それにしても河童のような顔をした通勤電車ですね…これに乗っても瑞芳に行けるのですが切符を購入済みですので自強号を待ちます。


さあ、そろそろという時に4番線に列車が入線してきました。(写真がブレていてすみません)電気機関車に牽引された客車です。自強号かと思いましたが臨時の団体列車でした。団体客の乗車が確認できずに駅係員と添乗員で何か大きな声で叫んでいました。運転手が心配そうに後方を確認しています。2~3分遅れで発車していきました。


2分遅れで自強208号が台北駅に滑り込んできました。自強とは日本では特急のことで自強も「普悠馬号」、「太魯閣号」、「自強号」PP(プッシュプル)、「自強号」気動車の4種類があります。車掌による車内改札はありませんでした。208号はPPです。30分ほどの乗車で3つ目の停車駅である瑞芳駅に到着しました。瑞芳駅で乗車してきた自強号PPを撮影。機関車というか電源車のようなというか前後に運転台のある車輛が連結されています。この車両は何となく「ぜにがたあざらし」に似ている気がします…


ここでローカル線に乗り換えです。この続きはまた明日。今日も最後までご覧いただきありがとうございました。


台湾鉄道の旅(4)

2014-08-24 20:00:00 | 台湾鐡道
台湾2日目の夕方から石段と坂道の郷愁の九フンに向かいます。軽い夕食のあと自由行動です。九フンは雨の多い場所だから傘を忘れずに…と言われていましたが絶好の空模様です。まずは何といっても、宮崎駿ワールドで有名な「阿妹茶楼」へ。映画「千と千尋の神隠し」のモデルの場所とも言われています。お店の外壁に何個か飾ってあるこのお面が「顔なし」のモデルと言われているそうですが…


「阿妹茶楼」は1番人気の茶藝館です。それに丁度日没の時間ですから雰囲気だけでも覗いていこうと思って入ってみました。お店2階のオープンテラス席は特に人気の場所ですが、幸いにも空席がありました。ここからの夕焼けです…


陽が沈むまで台湾茶で、まったりとした時間を過ごします。一人300元で熱い烏龍茶が何杯もいただけます。茶器のセットと茶葉とお茶請けが3種類。足元には七輪と鉄瓶。十分な量の茶葉とお湯です。ここだけは、時間の流れが止まっているかのようでした…


並んでいる観光客には申し訳ないほど台湾茶をいただきながら美しい夕焼けを観照してお店を後にしました。辺りは夜の帳が降りはじめています。これからこの九フンはいい感じになってきます。振り返ると阿妹茶楼もこんな感じになっていました。


やがて陽が沈み、ぽつぽつと提灯に明かりが灯りだすとノスタルジックな雰囲気になります。
街のはずれに展望台のようなちょっとした場所を見つけてパチリ。年甲斐もなくロマンチックな気分になります。この街がかつてゴールドラッシュに沸き丘陵地に出来たことが良く分かります。


先ほどまでお茶をいただいた「阿妹茶楼」はこの街のシンボル的な建物です。まさに湯バアバが出てきそうな雰囲気です。小さな街ですが観光客のほとんどがこの辺りに集中します。すでにお店に入る階段には長い行列が出来ています。


夕闇が迫ってくるとますます人は増えてきます。それにしても幻想的な世界です…メインストリートの石段であるスーチールーは身動きが取れないほどです。誰かが転倒すると将棋倒しで大変なことになるなと少し恐怖を感じるほどでした。


バスの集合時間があるので焦りながら指定場所まで急いで行きます。でも前に進まない…(汗)
ここをゆっくり見たい方は個人で来た方がよさそうです。しかし帰りのバス停にも凄い行列でした。私たちはこの日のツアーで一番早い出発でしたので混み合う前に観光やお茶をすることができました。台北の出発が遅いとそれだけ九フンの到着が遅くなりますので混雑が激しくなります。集合場所からメインストリートのスーチールーを仰ぎ見るといい月が出ていました。


九フンを後にして饒河街観光夜市へ向かいます。バスで50分ほど揺られて到着。昨夜の士林夜市ほどの規模ではありませんが、B級グルメやファッション、雑貨の屋台が並びます。焼きソーセージを買い、集合場所にあるセブンイレブンで台湾ビールなどを購入してホテルまで送ってもらいました。この日のホテル到着は21:30でした。さあ、明日の鉄道の旅に向けて体を休めます…今日も最後までご覧いただきありがとうございました。


台湾鉄道の旅(3)

2014-08-23 20:00:00 | 台湾鐡道
台湾2日目です。今日は台北市内観光の後ナイト九フン観光&夜市散策です。台北市内の通勤風景はやはりスクーターが多いですね…まずはバスで「お茶セミナー」へ行きます。台湾は特に烏龍茶で有名ですが試飲しながらお茶の入れ方などを学びます。やはり高いお茶は香りが芳醇で味わい深いですね…お茶好きの方には体験講座や茶器や茶葉の購入も楽しいでしょう…また茶藝館で台湾茶(熱いお茶)をゆっくり楽しむのもいいかもしれません。


ここは茶藝館ではありません。お土産を購入してもらうためのセミナーです。台湾のご婦人が流暢な日本語でお茶の入れ方や飲み方などを種類別に説明してくれます。5種類くらいのお茶をいただいたでしょうか…ここでは多くの日本人観光客が台湾茶を購入します。買ったお茶や食品などはホテルまで無料で配送してくれます。観光に時間を割くにはこのような所でお土産を購入してしまう方が効率的でもあります。



続いて、行天宮(シンティエンコン)へ向かいます。オフィスのビル街の一角にある3大パワースポットの寺院のひとつです。商売の神様である関羽が祀られている。関羽とは三国志の武将のひとりで、そろばんの発明者と言われているそうです。お金にも縁があるそうで宝くじなどの当選なども祈願できるらしいですよ…ここでも、現地の人は熱心に読経をしてお祈りをしていました。


日本も古くから仏教関係が伝来していますが、寺院の作りが少々違います。やはりこのような建築物を見ると異国の地にいるんだな…と感じます。日本の神社仏閣はあまり彩色されていませんが、創建された当時は鮮やかな色がついていたといいます。本来は日本の神社仏閣もこのように鮮やかなのでしょうか…



それにしても真夏の台湾は暑いです。湿気が多く汗が噴き出てきます…次は「中正紀念堂」です。八角形の美しい瑠璃瓦が特徴の蒋介石を讃える巨大な建築物です。高さ約30mの大きな正門をくぐると中正紀念堂です。広大な敷地に綺麗な庭園が広がっていました。


この中正紀念堂の中には大きな蒋介石の像が置かれていて衛兵が守護しています。衛兵には陸軍(緑の制服)、海軍(白い制服)、空軍(青い制服)が順番に就くそうです。この日は青い制服ですので空軍の衛兵が任務についていましたが、微動だにせず、まばたきもせずに立っていました。約1時間お勤めすると次の衛兵と交代するのですが各軍によって交代の儀式の形が違うそうです。


台湾の男性は数え年で18歳から33歳の間に1年以上軍隊に入ることが義務付けられているそうです。衛兵に選ばれる基準は身長180センチ位でスマートでハンサムなことが条件らしい。



昼食は人気の「梅子」で美味しい台湾料理をいただきました。ここは発音は「うめこ」でいいそうです。新鮮な海の幸を堪能できるお店です。日本人に愛されてきたお店というだけあって、お昼は日本人観光客でいっぱいでした。午後一番は「中烈祠」に行きました。ここはかつて日本の護国神社があった場所です。戦後、辛亥革命や抗日戦線などで命を落とした約33万人の国軍軍人の英霊を祀る「靖国神社」のようなところです。


ここも衛兵が交代で大門と大殿の守護をしています。今日は海軍の担当でした。毎時に5人の隊列を組んだ儀杖兵が大門から大殿に向かって行進します。ビシッと制服を着込んだ儀杖兵が銃(本物)を肩に、一糸乱れぬ様子で行進していく様子に、思わず見とれてしまいます。


大殿まで行き2人の衛兵と交代の儀式があります。その後交代した2人とともに再び大門に引き返して大門を守護していた2人の衛兵と交代するのです。行進はとてもゆっくりですが軍靴を踏みしめるたびにガチャン、ガチャンと響き渡る音が神聖な場所であることを思い起こさせてくれます。


この衛兵は1時間の任務が終わり行進してくる交代の兵と変わります。暑い中微動だにせず任務についていたのですがキリリとした表情です。流石に選抜されたエリート軍人です。この衛兵交代の儀式は約10分ほどで終わります。個人で見学に行く場合にはくれぐれも時間に注意してください。


さあ、次は市内観光最後の目的地の故宮博物館です。世界四大博物館のひとつと言われています。しかし観光客が多く大変でした。通常1,000人位が定員らしいのですが4,000人位の人が見学に入っているそうです。有名な「肉形石」「翠玉白菜」を見学するだけでほぼ1時間かかりました。写真撮影が禁止されていますので映像はありません。
ここは朝早くか夕方に訪れた方がゆっくり鑑賞できるでしょう…中庭からの風景を1枚。


さあ、市内観光も終わりです。次はナイト九フン観光に出かけます。この続きはまた明日。今日もご覧いただきましてありがとうございました。



台湾鉄道の旅(2)

2014-08-22 20:00:00 | 台湾鐡道
龍山寺(ロンシャンスー)にやってきました。本尊は観世音菩薩、その他に19の神様が祀られているパワースポットです。台湾の方はほとんどが仏教。毎日読経をするそうです。この日も線香の煙が漂い人の波が途絶えることなく賑わっていました。


お寺の境内には売店はありませんが、一歩外へ出るとお供え物や土産を売る店があります。果物やお菓子、餅、ミサンガのような綺麗なものも売っています。ところで地元の方はお守りは買わないそうです。


次は台湾のランドマークタワー、台北101へ向かいます。2004年に世界一を誇る高層ビルとして誕生しましたが、現在は世界第3位の508mの高さです。館内にはショッピングモールやレストランもあります。階数は101階あるようなので台北101と言うそうです。このビルの外観は縁起の良い竹をイメージしたそうです。


展望台は89階にあります。しばらくエレベーターに乗る行列に並んだ後に上がります。分速は1,010mで37秒で到着します。展望台からは台北の街が360°見渡すことができます。しかし、見渡す限り鉄道は見えませんでした。この近辺は地下を走っているのでムリもありません。台北の土地も狭くギッシリとビルやマンションが建っています。それにしても集合時間が早くてゆっくり観覧しているどころではありません。


この後は軽く夕食(台湾式鍋と焼き肉のバイキング)をとった後に、お楽しみの夜市へ行きます。ここで現地ガイドとお別れで、ここから自由行動です。台北には幾つかの夜市がありますが、今夜は「士林夜市」(シーリンイエシー)です。いわゆるB級グルメやファッション、ゲーム、小物などの屋台や店がひしめいています。地元台湾の人の活気に圧倒されそうです。


さあて、何を食べましょうか…後で思ったことですが、ここで(士林夜市の地下街)台湾名物のかき氷を食べておけばよかったと後悔しました。観光地には必ずと言っていいほどありますが、屋台の氷は水道水を凍らせて作るところが多くお腹を下す人が多いそうです。台湾の水道水は飲めませんからね。しっかりした店舗なら大丈夫とのことでした…結局かき氷は食べずじまいでした…トホホ。人気の胡椒餅を食べることにしました。揚げた?豚肉が入っている外の皮はパリパリ、中はジューシーな名物です。1個150円ほど。しかし、これがヤケドしそうなくらいに熱い。けど美味しい…


夜市にはまだまだ色々なグルメがあります。巨大なソーセージ、麺類、臭豆腐(納豆のように発酵させた豆腐)、焼き肉などなど…暑い国ですが冷たい食べ物はあまりありません。ほとんどが温かい、熱い食べ物でした。また、おかずの数をたくさん食べるのがいいようで何種類も食べるのですが、店員が食べ終えた端から皿を片づけるのも台湾式でしょうか。


さあ長かった1日目も終わりで、自力でホテルに向かいます。ホテルは中山地区にあります。近くの士林駅から台北捷運MRT(新交通システム)に乗って帰ります。乗車券は紙切符ではなくプラスチックコインのような単程票(トークン)を自動券売機で購入します。路線図があるので迷うことはありません。自動改札機にこのトークンをかざして月台(ホーム)に向かいます。


台湾の鉄道車両は日本から来たものが多いせいか、見慣れた感じがします。(初めて見るのに違和感がありません)ホームで撮影しているとホームの安全係員が近寄ってきて「列車に注意するように」と声をかけられます。TVで台湾の撮り鉄のマナーが悪すぎるというようなニュースが流れているのをホテルで知りました。


ここ士林駅は高架ですがやがて地下に入ります。中山駅で降車してホテルまで徒歩10分ほどです。こうして1日目が終わりました。今日はここまでです。明日は台湾2日目をアップします。最後までご覧いただきありがとうございました。




台湾鉄道の旅(1)

2014-08-21 20:00:00 | 台湾鐡道
8月6日から4日間台湾に行ってきました。今日からは暫くの間台湾についてアップしようと思います…写真も分かりやすく大きいまま掲載します…ただしコンデジ撮影のものもありますので、ご了承ください。勿論、台湾鉄道あります!!

台風11号が接近していて心配でしたが毎日進路予想図と睨めっこして行程中の直撃はないと判断して旅行を決行することにしました。真夏の羽田空港を満席のエバー航空189便(10:50発)にて定刻通りに台北(松山機場)に向かいます。今日の機材はA330-300 Hello Kitty Jet環球機です。機内もキティちゃんだらけ。マニアにはたまらないのでしょうね…


東京湾を眼下に伊豆半島を横断して太平洋岸沿いに南下します。紀伊半島を横断し四国を過ぎて九州は鹿児島上空です。眼下には鹿児島湾や開聞岳が見えます…鹿児島県の南部が地図と同じ形をしています。(当たり前です!)いつか指宿枕崎線や肥薩おれんじ鉄道に乗ってみたいなぁ…なんて考えたりしていました。飛行は順調です。気流の影響で揺れることもありません。


機内食の提供では和食のお弁当を希望しました。暫くは舌鼓…。ご飯(米)はあまり美味しくありませんでしたが…その他は味も上々。台湾ビールがあったようですが今はあえて日本のビールで我慢…台湾ビールは現地に着いてからのお楽しみ…ということで。3時間ちょっとのフライトで台北(松山空港)に到着しました。第一印象は暑い、暑い、暑い。


早速、市内観光へと繰り出します。今回は現地ではナルワントツアーにお世話になりました。まずは昼夜を問わず若者で溢れる西門町(シーメンティン)です。日本で言えば原宿のような街です。その前に「50嵐」という名前のお店のタピオカミルクティーを味わいます。このお店はチェーン店ですが地元の人もお勧めらしい…MサイズとLサイズがありますが暑いのでLサイズを注文。写真はMサイズ。タピオカがたっぷり入っています。


台北の街ではとにかくスクーターに乗っている人が多い!車よりも多いかもしれないと思うくらいです…このスクーターのメーカーはほぼ日本の会社です。見るにKawasakiが多い気がしました。カブのような変速機付きのバイクはほとんど見かけません。車は圧倒的に日本車でした。TOYOTA、NISSANが多かったでしょうか。それにしても街中の道路端には白線が引かれていて、整然と並べられています。


そしてなんと警察のパトロール用の白バイ?もスクーターです。交番の前にも沢山の白バイが駐車されています。kymcoという台湾のメーカーのスクーターでした。と言っても原付ではありません。日本で言えば小型から中型ですかね。


街に繰り出しましょう。街は色々な色や音、匂いで溢れかえっています。フルーツや食品、ファッションアイテムなどが日本語の看板などと一緒に目につきます。




次は龍山寺に向かいます。この続きは次回へ続きます。最後までご覧いただきありがとうございました。