Il film del sogno

現実逃避の夢日記

テーラー 人生の仕立て屋

2021-09-05 20:02:20 | 映画
9/5(日)曇り
終日曇天一時にわか雨。敢えて目覚ましをセットせず、何時に起きるか試したら7:00ジャストの自然覚醒。それくらいに起きたら良いか、と思っていたので体内時計と云うのは大したものである。まず散歩、次いでファミレスで朝食&新聞精読。周囲は8割が常連と云ったところ。隣接するシネコンで10:20上映開始のギリシャ(ドイツ・ベルギー合作)映画を鑑賞。キャパ50弱ゆえか場内中高年層でほぼ満席。アテネでテーラーを経営する父と息子。スーツを仕立てる者も稀になり商売は左前。ローンの返済も滞り廃業寸前。息子は起死回生に移動営業を行い、ひょんなことからウエディングドレスを手掛けることに・・・。ギリシャ製作(監督・役者もギリシャ人)の映画って過去には、古くは≪日曜日はダメよ≫とかテオ・アンゲロプロスの≪旅芸人の記録≫≪永遠と一日≫、最近では≪ロブスター≫≪聖なる鹿殺し≫を撮ったヨルゴス・ランティモスが同国出身だった。かの国の業界事情には不案内であるが、今作の女流監督(シナリオも)の簡潔な劇構成と繊細な演出力は見事なものである。主人公を支える隣家母娘の配し方など心憎い。アテネ市内の日常描写と拘ったであろう生活音とサウンドトラック、説明的なセリフがほとんどなく無声映画の喜悲劇を彷彿とさせる。けっして豊かではない人々の生活もカラッと明るい。パリッとスーツを着こなした年寄たちの粋なこと。ストーリーはメルヘン調に進むが、要所にビターな現実が立ちはだかる。これは良いもの見せて頂きました。大満足で小屋を後にする。帰宅して2時間かけて洗車。夕刻、我が仔と2度目の長い散歩。夜は読書に徹する。


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