静 夜 思

挙頭望西峰 傾杯忘憂酒

1億人の未来図  ~ 🎵 あなたなら どうする? ♪ ~   

2024-07-28 08:58:01 | 時評
◆【日経】100歳だってYouTuber 2050年、団塊の8%が「百寿」に  (尾崎達也、藤井寛子、渡部泰成、羽鳥大介、グラフィックス 茂木麻美)要旨転載
・ 国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、出生率や死亡率が中程度で推移した場合に2050年時点の100歳以上人口は46.7万人と23年時点の約5倍に増える。
  中心は1947〜49年生まれの団塊世代だ。48年10月〜49年9月生まれは2023年時点で約200万人おり、このうち8%の16.6万人が100歳を迎えると予測される。
   健康寿命も延びる。三菱総合研究所は25年時点の75.1歳から50年は80歳になるとみる。平均寿命との差である不健康期間は1.3年縮まり、生活の質(QOL)を保って天寿を全うする
 「ピンピンコロリ」に近づく。
                   
・ 背景には医療技術の進歩がある。老化現象を抑える抗老化ワクチンの開発が進み、がん対策も遺伝情報を基に最適な薬や治療法を選ぶ「個別化医療」が広がるとみられる。
  病気の予測や早期発見にも期待がかかる。大阪大学発のイムノセンス(大阪府吹田市)は「いのち輝く未来社会のデザイン」を掲げる25年国際博覧会(大阪・関西万博)で新技術を披露する。
  手のひらサイズのセンサーを使い、10分程度で微量の血液や唾液から心臓病などの可能性やストレス度を数値化する。

・ 高齢者はこの状況をどうみているのか。思いを聞こうと都内の老人クラブを訪ねた。老人クラブでは「100歳までなんて生きたくない」と即答する人もいた。
 「寝たきりになったら家族に迷惑をかける」「介護者がおらず孤独死するかも」との声があった。老後資金の不安も尽きない。幸福と長寿の両立に向けた課題はなお多い。
   <vs> 老年学が専門の秋山弘子・東京大名誉教授は「健康に生きるには社会の中で何らかの役割を持って生きる『貢献寿命』を延ばすことが大事だ」と話す。
  ⇒ 老年当事者のネガティブに聞こえる率直な思いの一方、『貢献寿命』を延ばそうと実践している人が増えているのも確か。自分はどちら? 固有の生命力もあるので(気合)だけではすまない。

保険料の使い方にメリハリを 東京大特任准教授・五十嵐中氏

A) 医療費の2〜3割を占め、増加幅も大きいのが薬の費用だ。日本では当局の承認を受けた薬のほぼ全てに保険を適用するが、世界では例外的なやり方だ多くの国では薬の種類によって自己負担の
  割合に差をつけ、投与するメリットの小さいものには保険適用しないなど、保険料の使い方にメリハリをつける。メリハリのつけ方の根拠に使えるのが「費用対効果」の考え方だ

  ある薬の導入にかかるコストから、病状の改善により将来減らせる医療費を引いて「費用」とする。さらに生存率の向上や患者の生活の質改善といった影響を「効果」とみなし、2つのバランスの
  良しあしを判断する。うまく使えば、高くてもよく効く薬と、高いのにあまり効かない薬を分けられる。 ← 「費用対効果」の適用は差別ではなく、社会全体で無駄銭を減らす。

B) 日本も一部の薬の価格調整に活用するが、いかに薬価を下げるかが目標になってしまっている。薬価を下げれば医療財政は改善するが製薬会社が開発意欲を失う。イノベーション(技術革新)が
  起きにくくなり新薬が日本に入ってこなくなる「ドラッグ・ロス」にもつながる。2050年までには医療分野で様々なイノベーションが起きうる。恩恵を受けるためにも効果の高い薬は適切に評価し、
  持続可能な制度を模索すべきだ。

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五十嵐准教授の指摘する(A・B)2点。これは現在までの薬価行政だけでなく、医療制度&健康保険制度全体とも関わる。特に(B)と関連する身近な記憶として、コロナ禍のとき、日本は外国製ワクチン
輸入に100% 依存した事実がある。日本で誰もワクチン開発をしなかったわけではなく、五十嵐氏の言う≪ 製薬会社が開発意欲を失い、イノベーション(技術革新)が起きにくく ≫なったのでは?。

(A)は製薬業界政策だけの問題ではなく、薬剤師団体&医師団体保護との兼ね合いもあるだろう。「費用対効果」の考え方は論理整合から当然だが(もたれあい)を是とする此の社会で、実行できるか?
この<治療メリット別薬価&保険適用>を実施すると、製薬会社の利益管理は熾烈になり、医師の判断と薬剤師の負荷も増えるだろう。だが、国家トータルでみると諸外国の方式が正しいのではないか?
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