自遊空間、 ぶらぶら歩き。

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知るを楽しむ~不肖宮嶋 白瀬 矗(のぶ)先生に捧ぐ

2007-02-01 | 映画・テレビ
1956年に第1次南極観測隊が派遣されて、50周年を迎えました。

白瀬中尉は日本が国をあげて南極観測に乗り出すより44年も前に、南極に初めて上陸した日本人です。

1月のNHK「知るを楽しむ 私のこだわり人物伝」は報道カメラマン宮嶋茂樹さんが語る白瀬 矗(のぶ)さんでした。

白瀬中尉は11歳の時に師事した塾の先生、蘭学通の医者佐々木節斎の話を聞いて、北極探検をめざします。そのための戒めを85歳で亡くなるまで生涯守り通します。
1.酒は飲まない
2.煙草は飲まない
3.湯を飲まない
4.茶を飲まない
5.寒中でも火にあたらない
の5戒です。

まぁ、1・2は少年にとって当たり前のことかもしれませんが、生涯守り通すのは常人では至難の業です。

ただ、この習慣が後々、千島探検や南極行に活かされることになるわけです。
番組の中で白瀬の弟さんのお孫さんが語ってました。

戦後、訪ねてきた白瀬に苦労して白い温かいご飯を用意したところ、冷たくなるまで手をつけなかったそうです。
信念の人なんですね。

宮嶋さんが南極を訪れたのは1996年。白瀬中尉のころとは比べようもない恵まれた装備に守られて行ったにもかかわらず、2度と行きたくない場所だと断言しています。

白瀬中尉や宮嶋さんの過酷な体験を知って、自分も極地探検をしようと思う人がいるんだろうかと心配になりますが、いつの時代にも冒険にあこがれる人は生まれるんでしょうね。

白瀬中尉は南極からもどったあとも、膨大な借金の返済に追われます。
今も昔もお国の判断には冷たいところがあるんですね。

白瀬が手にした栄光は南極観測船・砕氷艦「しらせ」の名前だけかもしれません。
もちろん「しらせ」ができるはるか前に亡くなった白瀬は知る由もないのですが・・・。






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