自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

なれずもの~中島らもさん

2004-12-23 | 
中島らもさんが、夢を叶えられない人のための本をつくりたいと企画を出して、進んでいたこの本。なれずもの―イースト・プレス―
出来上がりを見ずに、多分自分の夢も叶えられずに逝っちゃった。

対談してるのは、柴山俊之さん、竹井正和さん、宇梶剛士さん、安部譲二さん、本上まなみさん、松尾貴史さん。この6人が挫折はありながらも、夢を叶えられた部類の人たちだから、自分のやるせなさを増幅させちゃったんじゃないだろうか。

らもさん、直木賞取りたかったんだろうな。3回候補に上がって、毎回アホなこと言って落とした渡辺淳一さんを結構恨んでる。
私も思う、「失楽園書いた人にけなされたくないっ」あれは最悪、イヤ醜悪。渡辺さんの以前の本、好きだったし、よく読んだ。

夫人の中島美代子さんが文藝春秋の10月号に「ありがとう、夫、中島らも」という手記を寄せている。私、美代子さんしだいで、らもさんもっと生きてたんじゃないかと思った。甘えさせ過ぎ、許し過ぎ。

らもさんは宇梶剛士さんとの対談の中でこう言ってるんだよ。
俺も自分で、もうすぐ死ぬと思ったら、息子と娘と嫁に、短編小説を1本ずつ書きますね。

なれずもののままで死んじゃった。




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