自遊空間、 ぶらぶら歩き。

日々見たこと、聞いたこと、読んだこと、考えたこと

お姑さんの手編みのセーター

2005-02-02 | 日常・身の回り
[sohyaさんのBlogから]

私が子どものころ(う~んと昔ですよ)の家の手伝いに、毛糸巻きがある。母が兄姉が着て小さくなったセーターをいったんほどいて、椅子をひっくり返した上の2本の足に巻いて束にする。それを湯のしして、編みぐせを伸ばしたものを私が両手を開いて上げた手に掛けて、母が毛糸の玉に巻き上げていくのだ。

母が巻き取りやすいように、両手を左右に動かす。疲れて時々腕をおろすと、少しの間待っていてくれる。

昔のお母さんたちは細い毛糸と細い編み棒を使ってよく編物をしていたものだ。私も新学年の始業式に、古い毛糸を使った新しいセーターを着せてもらっていた。

今はカッコいいデザインのセーターが1000円、2000円で買える時代。5000円も出せば高級品が手に入る。手編みの毛糸代、ボタン代のことを考えると自分が着るためにはなかなか編み棒を手に取らなくなってきた。
編物は家事というより、趣味の域に入ってしまったように思う。

ところで、写真のセーターは手編みだ。それも姑が編んでくれたものだ。

生成りのパイナップル編みのほうは、嫁2人、娘、孫2人分と私が分かっているだけでも5枚も編んでいる。ピンクのほうは私に編んでくれたもの。はじめ両肩が大きく落ち込んで着られそうもなかったものを作り直してくださった。
自分で編む人だったら分かるだろうが、一度編み上げてとじたものを、ほどいて編み直すのはとても面倒なものだ。私はせっかく編んでくれたセーターを着ないままで置いておくことのほうがイヤだったので、直しをお願いしてみた。そういうことを言いやすい人だったこともある。

おととし、17回忌を済ませたお姑さん。
一緒に暮らしていなかったこともあるのだろうけど、いいことばかり思い出される。




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