兵庫県立美術館でアドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国を観てきました。
会期は2月26日(日)まで。相変わらず滑り込みです。
1864年、スイスの貧しい家庭に生まれたアドルフ・ヴェルフリは、1895年に精神病院に収容されそのまま66年の生涯を終えました。
その病院の中で35歳のころから新聞紙の余白などに鉛筆で絵を描き始めます。
始めは見向きもされなかった作品は注目を集めるようになり、1904年から保管されるようになったそうです。
新聞用紙に鉛筆で描かれ、色鉛筆で彩色された絵の数が全45冊、2万5000ページというわけです。
そして、自らを聖アドルフ2世と名乗り妄想の王国に君臨します。
文字と音符とヴェルフリの形態語彙といわれるモチーフで描かれた作品はむしろ常人では描けない個性的なものです。その緻密さに圧倒されました。まさに彼にしか描けなかった絵でした。