「Jerry's Mash」のアナログ人で悪いか! ~夕刊 ハード・パンチBLUES~

「Jerry'sギター」代表&編集長「MASH & ハードパンチ編集部」が贈る毎日更新の「痛快!WEB誌」

謎多き名器「Gretsch(グレッチ)」のヴィンテージ・ギター「ストリームライナー(6102)」のバインディングを修復!そして、コイツを徹底検証しよう!(その1)

2021-04-09 14:58:29 | 編集長「MASH」の新コラム「Mashからの遺言」

「まとまった時間」が出来ると
どーしてもギターに手が行く・・・
そんな俺「MASH」が
この春に取り掛かっているのは
長年の宿題にして難題(笑)
そう!
グレッチ君の「バインディング問題」 だ!

しかもブツは
「謎多き名品」と呼ぶに相応しい
「ストリームライナー(6102)」でR!

写真を見て
「おっ、335か?」
と思うほどGibson、Epiライクな
素晴らしい「セミアコ・ルック!」
でも造りは「カジノ同様フルアコ」なんですよねぇ。
音も甘くて美しい~。
まあ、見掛け以上にアコ寄りの音色です!

実はコレ
正確には「68~69年あたりから再発」され始めた
「ストリームライナー・ダブルカッタウェイ」
が正式名称で、以前50年代に出されていた
「ストリームライナー」の名前だけを頂いた・・・
そんな「リネーム・モデル」なんだよね。

ちなみに、この後75年からは
「ストリームライナーⅡ(7667)」
としてリストには出ていたものの、
俺も見たことが無いので、
「果たして存在するのか?」
些か疑問視される・・・
そんなレア・シリーズなんだ。

さて、俺が所有するこの2本
相変らずギターに対し
「勝手に名前を付けている俺」だが
メイン写真左から
「ブラザー・ブラック」(1972年3月製)
「ブラザー・ ホワイト」(1971年12月製)
と呼んでいるのね。

コレはピックガードの色
「黒」「白」
で分けているだけなんだけれど
実はこの兄弟、よく見ると
「色々と違いが有る」んだよ。

①ピックガードの形状が違う
最初に色以外にも「形状が違う」ことに注目だ!
「なぜ、そんなことが起きるのか?」
「グレッチだからだ!」
という以外、俺にも分からないのだが(笑)
明らかに「黒の方が美しい曲線」で出来もイイ!

②ネックの塗装が違う

コレこそ一目瞭然!
塗る範囲が全く違うじゃないか!
さすがグレッチ!
理由は無論「グレッチだから!」
に他ならない。

③ポジションマークが足りない


おい!ココまで来るとなんだか分からない!
「ホワイト」(右)では
15f、17fまで「サムプリント・インレイ」が有るのに対し
「ブラック」では割愛してしまっている・・・
「ただの手抜きに他ならない」のだろうか(笑)?

④シリアルとヘッド形状がバラバラ


当時の「グレッチ・オフィシャル・データ」によると
72年からは「ヘッドネーム・プレート」が無くなるとある。
しかし・・・
左プレート有りの「ブラック」(1972年3月製)
プレート無し「ホワイト」(1971年12月製)
と、丸で逆の結果・・・

俺の見解だと
「過渡期で混在していた」

「シリアルを出荷時に打っていた」
か・・・・
(この場合「1972年3月出荷」となるが)
そのどちらかであろう。

俺の眼には
「明らかにブラックのネックの方が古い造り」
であり
「ホワイトのヘッドが70年代グレッチ特有のジャンボヘッド」
なので
急に入った注文で「ブラック」出荷時に
「急いでその辺に転がっていた昔のネック」
を取り付けたんじゃないかと推測している(笑)。
そんな理由なら「ポジションマークの割愛」も納得だ!
まあ間違いなく、そんなところだろう。

さて、色々と見て来たのだが、
「60年代製グレッチ」の泣き所・・・・
バインディングの「剥離」や「ボロボロ落ちる」
このリペアを現在施行中!
次回はソコを解説していくこととしよう!

《 編集長「MASH」筆 》
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