山に登りたい 

あの山にも、この山にも、もっともっと登りたい!

白水大池公園 ウォーキング

2013-09-09 14:18:45 | 観光・他
山に登りたい!もっともっと登りたいと思うもののー

体力不足である。
すぐへばる。

「あたしってだめなのー。か弱いからー。」
なんて、女々しいことを言っても、山では通用しない。
山に登りたいなら、自分の足で登って、自分の足で降りてこなければならない。当たり前すぎるくらい、当たり前のことだ。誰も助けてはくれない。

一歩一歩、大地を踏みしめながら、土の感触を、足の裏全体で感じる。固い山靴の底から、登る喜びが体全体に突き上がってくるのだ。
この小さな一歩が山頂に続く。

人生と同じ、
積み重ねなくては
どこへも行けない。
そうするうちに、積み重ねること自体が楽しくなってくる。

山頂を極める達成感は、もちろん素晴らしい。
山頂からの絶景も、体が震えるほどに美しい。

でも、それだけではない。
山に登り始めた、その一歩からが楽しくてしかたないのだ。

目に見えるもの全て。
鳥の声も、川の流れも、聞こえるもの全て。
風のささやき、空気の流れ、体に感じるもの全て。
さらには、自分の心臓を打つ音、せわしく喘ぐ息。火照る体。流れる汗。
それら、全てが愛おしく美しい。
そして、やたら楽しくて仕方ないのだ。

それが私の山登り。

なのに、
体力不足で十分に楽しめなかったり、果ては山に向かって「このヤロー」と喚き散らかしてみたり、

それはよくないねー
体力つけなきゃねー
せめて人並みに歩けなきゃね。山姥並に空飛ぶわけにはいかないのだから。

と、
前置きが長くなってしまったが、週に一、二度近くの白水大池公園にウォーキングに行っている。家から行って帰って約1時間。
娘ちゃんセレクトの音楽を、ウォークマンで聞きながら、楽しく歩ける。山への体力が、少しでもつくといいな。



白水大池公園は景観も美しく、2.1kmのコースはよく整備されている。




天山からヒマラヤへ

2013-09-09 09:25:30 | 山で出会った人
2013年9月9日(月) 妄想の日

佐賀の天山に登ったのは夏の初め。鳥たちがにぎやかに迎えてくれた朝だ。

その日、一人の老人と出会った。
気負うでもなく、ゆるやかに、さらりとした、その人の歩き方は、
山登りというより、地面すれすれのところを浮いて滑っているようなのだ。
足音もしなければ、足跡も残さない。
そんな歩き方なのだ。

82歳で天山は146回目だという。
山には不釣り合いな端正な顔立ちで、「山頂でのビールがうまい」と、微笑む。

天山!
天に向かう山。
そんな山がほかにもある。

天にそびえるのはヒマラヤの山々。

これだ!
ヒマラヤだ!
ここはヒマラヤだ!


恐る恐る聞いてみる。

あのー、若いころはいろいろ登られたと聞きましたが、もしかしてエベレストにも?

いやいや、ヒマラヤの山には何度も挑戦したが、敗退ばかりじゃった。
世界最高峰のエベレストには、わしの弟子が日本人で初めて登頂したんだよ。
植村直己君だ。知ってるかい?

はい、もちろんです。彼の著書はすべて読みました。
憧れなんです。直己ちゃんは山の恋人です。
植村直己があなたのお弟子さんだったのですか?

そうなんだ。彼はなかなかいい奴だった。
登山家としても、一人の男としてもね。
マッキンリーからまだ帰ったこんのだよ。

ええ、ええ!いつか、植村直己記念館を訪れたいと思っているんです。

そうか・・・。
ところで、あんたは加藤文太郎は知っておるかね?

はいっ!彼こそ私が山登りを始めたきっかけと言ってもいいほどなんです。
新田次郎の「孤高の人」も読みましたし、彼自身の「単独行」もAmazonで手に入れて読みました。

アマゾン?
なんじゃね、それは?
わしはジャングルの話をしておるんじゃない、ヒマラヤの話じゃ!

あ、
は、それは・・・
はい、はい。もちろんヒマラヤの話でした。
すみません・・・

そうじゃ、
あの加藤文太郎こそ、わしの山登りの師匠なんじゃ。

ひえーっ!
あの文太郎をご存じなのですね。
しかも山登りの手ほどきを受けた・・・
そ、それは・・・

そうなんじゃ、
文太郎先生は、地下足袋一つでも山に登れること、納豆と干し魚さえあれば何日でも縦走できることを教えてくださったのじゃ。
そうした強い心を自ら示して、幼い儂の前をすたすた山に登って行った。
まるで、地面すれすれのところを滑るようにな。
わしは何度もその歩き方を練習したもんだ。
この年になって、やっと体得したように思うんじゃが。

はい、はい。
それはもう。先ほどから負担のない素晴らしい歩き方をされていると、感心しておりました。

そうか、あんたもまだ若い。
これから修行を積めば、竹内洋岳にも、メスナーにだって会えるぞ。

はー、
私は実は山野井妙子さんに会いたいんです。
あの方の笑顔ってたまらないですよね~~
沢木耕太郎の「凍」を読んで知ったんです。
彼女の~~

もういい、もういい。
あんたはどこまでしゃべるつもりじゃ。
わしは、もう一人でビールを飲みたくなった。

まあ、それはすみませんでした。
山でのビールは、最高なんですよね。


今日のソーメンはおいしかったね。
山でソーメン食べられるなんて、最高だね!

ん?
夫殿の声。

私、寝てた?