維新の党は7日、松野頼久代表側と大阪系議員の間で進めていた分裂に関する交渉について「円満解決に向けた合意が整った」と発表した。
関係者によると、時期は決めないものの、維新の党を解党し、「維新」の党名も松野氏側が変更することなどで折り合った。
来年夏の参院選前の実現を念頭に置いているとみられる。双方の代表者が8日午後、国会内で合意文書の署名式に臨む。
対立激化に伴い凍結している政党交付金などについては、5月の「大阪都構想」の住民投票に要した費用や党運営費などの必要経費を精算した上で、残額を国庫に返納する。
分裂騒動は、橋下徹大阪市長ら大阪系が松野氏らの党運営などに反発して表面化。
橋下氏は離党した上で11月に新党「おおさか維新の会」を設立し、松野氏側に解党を求めていた。
松野氏側は難色を示していたが、分裂騒動に区切りをつけることで野党再編を優先した形となった。
一方、松野氏は7日、民主党の岡田克也代表と会談し、来年1月4日召集の通常国会に向け統一会派を結成することで合意した。
7項目の基本的政策合意案についても一致し、それぞれ党内で了承手続きに入る。11日に再び党首会談を開いて正式に合意する運びだ。
ただ、来年夏の参院選に向けて新党結成を急ぐ松野氏に対し、岡田氏は慎重で、野党再編のあり方をめぐっては曲折が予想される。統一会派は衆院92人、参院64人となる見通し。