肉や乳製品に多く含まれる飽和脂肪酸を多く取ると、脳卒中のリスクが下がる
一方、心筋梗塞を発症しやすくなるとの研究結果を国立がん研究センターなどの
研究チームがまとめ、公表した。
チームは「肉や乳製品は、ほどほどに食べるのが良い」としている。
チームは、国内の約8万2千人を追跡調査した。摂取量により5グループに分け
て分析、摂取量が最も多いグループ(1日当たり21・6~96・7グラム)は最も
少ないグループ(同0・8~11・7グラム)と比べ、脳出血や脳梗塞を含む脳卒中
全体の発症率が23%低かった。
脳卒中のうち、脳の奥にある細い血管から出血し、日本人に多い「深部脳出血」
は、摂取量の増加に伴い発症率が下がる傾向が鮮明だった。
飽和脂肪酸を取ると、血管を強くするのに必要なコレステロールが増えることが
関係するらしい。
一方、心筋梗塞は、摂取量が最多のグループは最少のグループと比べ発症率が
39%高かった。
総合的に見て、いずれの病気にもなりにくいのは1日に20グラム前後取る場合
で、牛乳を毎日コップ1杯(200グラム)飲み、肉を2日に1回(1回150グラム)
程度食べるのに相当するという。
(2013年4月4日 サンケイ新聞)