Forever hill

男は夢に追われる孤独なランナー

オリンピックマラソンの惨敗-女子編

2008-08-28 01:59:26 | スポーツ

北京五輪が終わった。期待した女子マラソンの惨敗にはガックリきた。

-女子編-

夢を託した野口みずきに日本の三大会連続の金メダルを期待したが肉離れでまさかの欠場。いかに五輪にピークをもって行くのがむずかしいことか。あの高橋尚子もダメだった。有森裕子の連続メダルの偉大さがわかる。

補欠の選手が出場できないとはどうゆう事か。優先順位をつけて三人位補欠を選んでおくのはどうだろう。補欠から出場した選手には期待はできないが将来に向けて貴重な経験になると思う。今回はその貴重な権利を放棄したことになる。

それならばと五大会連続のメダルを期待したが、土佐礼子が外反母趾からの痛みでリタイア。土佐はとても走れる状態ではなかったようだ。野口が出場していれば欠場したかも知れない。期待を背負い過ぎた。棄権はロス五輪増田明美以来。これも補欠制度がしっかりしていれば防げたかも知れない。

マラソン二回目の若い中村友梨香にメダルを託すのはもはや酷な話で13位は力どおりだろう。ただ野口、土佐が元気ならもう少し力を発揮できたかも知れない。ひとりで勝負に行くには心細かったのだろう。無難な走りをしてしまった。

さてレースは38歳コンスタンティナ・トメスク(ルーマニア)が20km過ぎにスパートすると誰も追わずにそのまま独走でゴールして金メダル。野口なら絶対ついて行っただろうと思った人は大勢いるのではないか。

ルーマニア勢ではシドニーで高橋を追い上げたナディア・シモンが有名だが、このトメスクも’05ヘルシンキ世界陸上で三位に入っている強豪だったのだ。今年の大阪国際女子マラソンでも走っているが九位だったので目立たなかった。その大阪で優勝したマーラ・ヤマウチ(イギリス)は六位、シモンは八位。

キャサリン・ヌデレバ(ケニア)はアテネでもそうであったように前半はトップグループに付いていけない。トメスクが先頭にたったのがわからなかったらしい。競技場近くの折り返しでようやくわかったのだが時すでに遅し。だがねばりはさすがで連続の銀メダル

平坦コースで地元の周春秀(中国)は優勝候補NO1と思っていたが以外とスピードがなかった。トメスクについて行けず競技場の中でのヌデレバとのデットヒートにも負けて銅メダル

結論としてスタートからスローで流れ平凡なレースだった。平坦で涼しい北京のトメスクの記録は2.26.44。暑くてアップダウンのきついアテネでの野口が2.26.20。ちなみに五輪記録は高橋尚子の2.23.14。タラレバだが、野口が出ていたらレース展開はガラリと変わりおそらくスローにならずおもしろいレースになっていたと思う。

次回ロンドン大会では女子マラソンもスピードレースになって行くのは必至だ。まだヌデレバ以外のアフリカ勢は眠っているが一万、五千m二冠のティルネシュ・ディババ(エチオピア)のラストの弾丸スパートを見たか。ディババたちがマラソンに転向してきたらと思うと卒倒しそうだ。

五輪金2、銀1、銅1。世界陸上金2、銀4、銅3。五輪と世界陸上でこれだけのメダリストがいる国は他にあるのだろうか。女子は駅伝が通過点となり世界をめざす体制がしっかりしている。関係者一丸となりプライドを持ってメダルをめざしてがんばってもらいたい。女子マラソン王国日本としてはこれ以上絶対にゆずれない。

-男子編につづく-


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