登院の日、俺は
生まれて初めての国会議事堂なる
建物に歩を踏み入れた。
さすがの建物だった。
玄関の横で係員から
議員バッジを襟につけてもらい、
これでこの俺も天下の代議士なるものに
成りおおせたという実感はあった。
時間の余裕もあり、
好奇心で正面玄関を上りつめた
衆議院と昔の貴族院の境にある
薄暗いがらんとした大きなホールを覗いてみた。
部屋の隅の高い台の上に
大きな銅像がそびえ立っていた。
誰の像かと思って確かめたら、
一人は伊藤博文、一人は大隈重信、
そしてもう一人は板垣退助だった
そして四隅の一つは空だった。
なぜここが空なのか。
この後、いつ誰がこの上に立つことになるのか。
「天才」
石原 慎太郎 著
最初の選挙で辛酸を舐めた角さん
意を決して次の選挙では
自ら先頭に立って
選挙区内を走り回って戦い終え
見事当選の栄誉をモノにする
そしてその瞬間から角さんの人生は大きく転換
政治家としての人生が始まる
これほど瞬間的に変わる選挙もまた面白い
僕も現役時代、
同期の友がふとしたご縁で
首長選挙に出馬することになり
当選という選挙の洗礼を突破し
当選した瞬間から
ポケモンが進化するように
突然次元の違う身分に早変わりするのだから
選挙とは面白いというか凄まじい
今まで普通の人、よく言って会社の社長サン
でも洗礼を受けた後は
もうひとかたの先生様!
それはそれは誰からも先生!先生!と崇められ
一声えかければひれ伏すのだから
並みの人ならそれでもう有頂天
でも角さんは有頂天になるどころか
伊藤博文、大久保、板垣にならぶ
銅像が立つほどの崇高な志を抱いていたに違いない...!
早起き鳥
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