広島城と和歌山城

～４月１８日（月）発行のWAKAYAMA　NEWS　HARBORより～

広島の礎を築く（浅野氏紀州藩２代藩主・浅野長晟）

 

【写真】広島城＝広島市中区基町より次田尚弘撮影

 

広島県の観光名所といえば、原爆ドームや厳島神社（宮島）が有名だが、広島市中心部に広島城がある。広島城と和歌山城に関係があることをご存知だろうか。

時は1619年（元和５年）、改易をされた福島正則の後を受けて、浅野氏紀州藩２代藩主の浅野長晟（あさの・ながあきら）が安芸国広島藩初代藩主（42万石６千石）に国替された。同時に、徳川頼宣が駿河国駿府城から和歌山城へ国替し、紀州徳川家が誕生した。

浅野長晟は広島藩の発展に尽くした。1620年（元和６年）に「郡中法度」を布達し、税制、司法制度を行った。また、城下町への人口流入を認め、商業や経済、海運の発展に力を注ぐなど、広島藩の礎を築いた。以後、廃藩置県で広島県となるまでの約250年間、12代に渡り浅野氏広島藩は続いた。

広島城を中心とした城下町は1945年（昭和20年）8月6日の原子爆弾投下により焦土と化したが、1958年（昭和33年）大天守が鉄骨鉄筋コンクリート造で外観復元された。天守が黒く、堀にたくさんの鯉が居たことから「鯉城」という別称があり、「広島東洋カープ」の由来となっている。

私ことであるが、３月末、大橋市長より和歌山市観光発信人を委嘱された。勤務の都合で広島県民となった今、広島の礎を築いた浅野長晟の前任地「和歌山」の魅力を、広島の地で発信していきたい。（次田尚弘／広島）

【４月２４日付の和歌山新報に掲載】

和歌山城と広島城の関係は紀州藩２代目藩主浅野長晟（あさの・ながあきら）の国替え（転勤）だけではなく、戦災で消失した天守閣の復元も1958年（昭和33年）と同時期に再建されています。

和歌山には楽しいところがあるのに お城の見えるホテルから

お城の見えるホテルで客室マッサージを担当しています。 宿泊されるお客様はビジネス客とそれ以外に大別されます。

ビジネス以外の中心は観光です。「どこを見られましたか？」とお尋ねすると「京都そして大阪も見て回りました」とか「平城遷都１３００年祭を見てきました」などとおっしゃる。

「では、和歌山の観光は明日ですね？」と尋ねますと「いえ明日朝、観光バスで帰ります」とのこと。 とりわけ遠方からのお客様にそうした方が多いのはとても残念なことです。

「早起きしてぜひ和歌山城だけでもご覧になってください」とお勧めするのですが、つい先日も東京・京都・大阪を駆け足で観光してきたとおっしゃる中国人のお客様が、明日朝の便で北京に帰るとのこと。

「どこが一番印象に残っていますか？」とお聞きすると即座に「カラオケ！」。
カラオケよりもっと楽しいところが、 和歌山にいっぱいあるのに！　

（宮本年起／和歌山）

ニューヨークが身近に 中華航空が関空―ＮＹ線に就航

台湾の航空会社・中華航空（チャイナエアライン）は４月28日（木）から関空―ニューヨーク線の運航を開始する。
94年の開港以来、米東海岸への直行便が運航されるのは初めて。
関空から最も近い県庁所在地がある和歌山県にとってニューヨークが身近な存在となる。
所要時間は往路約14時間、復路約13時間半で運賃は往復15万円から。

ニューヨークといえば 「セントラル・パーク」 が有名。
世界各国からニューヨークを訪れる人々の憩いの地として親しまれている公園だ。
大都会の中心にありながら都会にいることを忘れさせられるかのような豊かな緑が印象的。

和歌山城公園は和歌山市の中心市街地にある緑豊かな場所。
県民だけでなく他府県や世界中の人々が集える「和歌山のセントラル・パーク」を目指してほしい。
ニューヨークの 「セントラル・パーク」 には参考になる要素がたくさん詰まっている。

（岸村敏充／東京）