気ままに

大船での気ままな生活日誌

ルーブル美術館展/愛を描く

2023-04-25 09:56:01 | Weblog

おはようございます。

ルーブル美術館展/愛を描くが国立新美術館で開催されている。ぼくのような素人から見ると、とくにこれはと言った名画はないが、愛を描いた裸体画が並び、季節の花々をみるように楽しませてもらった(笑)。

ルーブル、LOUVERのUとRを抜けば、本展のテーマLOVE(愛)になる。ポスターもそうなっている。よくぞ、考えました。座布団3枚!たしかにルーブル(LOUVER)には愛(LOVE)がある。

本展では、西洋社会における様々な愛の概念が絵画芸術にどのように描出されてきたのか、ルーヴル美術館の膨大なコレクションから精選された73点の絵画を通して浮き彫りにする。16世紀から19世紀半ばまで、ヨーロッパ各国の主要の画家によって愛の表現の諸相をひもとく、かつてない趣向の展覧会である。(公式サイト)。ということで、ギリシア・ローマ神話を題材とする神話画、現実の人間の日常生活を描く風俗画などさまざまなジャンルの絵画が出てきて、さまざまな愛を魅せてくれる。

本展は原則、撮影禁止だが、第4章の19世紀フランスの牧歌的恋愛とロマン主義の悲劇だけが許可されている。まず、ぼくが撮った展示風景写真から雰囲気を感じとってください。ルーブル美術館は何度か訪ねているが、ルーブルよりゆったりと展示されている。

以上の3点をミニ展示解説付きでご紹介します。詳しく知りたい方は公式サイトでどうぞ。

フランソワ・ジェラール 《アモルとプシュケ》愛の神アモル(キューピッド)と美貌で知られた王女プシュケの恋物語。その一場面。

アリ・シェフェール 《ダンテとウェルギリウスの前に現れたフランチェスカ・ダ・リミニとパオロ・マラテスタの亡霊》ダンテの”神曲”「地獄篇」に登場するパオロとフランチェスカの悲恋を描く

クロード=マリー・デュビュッフ 《アポロンとキュパリッソス》アポロンと美少年キュパリッソスの愛の神話。牡鹿にもたれるように横たわったキュパリッソスの頭を、かがみこんだアポロンが優しく支えている。

以下、ぼくが適当に選んだ各章の代表作品。NHKの日曜美術館で取り上げられていたものを中心に。

プロローグ 愛の発明

フランソワ・ブーシェ アモルの標的 神であれ人間であれ、愛の感情は、ヴィーナスの息子である愛の神アモル(キューピッド)が放った矢で心臓を射抜かれた時に生まれる。ここでは、ハートが印された標的に刺さる矢によって、恋人たちの愛の誕生が表されている。

第1章 愛の神の元に/古代神話における欲望を描く

アントワーヌ・ヴァトー 《ニンフとサテュロス》山や泉などの自然物の精であるニンフと、人間の身体とヤギの脚を持つサテュロスを組み合わせたエロティックな情景。

第2章 キリスト教の神の元に

サッソフェラート 眠る幼子イエス 幼子イエスを優しく胸に抱き、清らかな寝顔をそっと見つめる聖母マリア。

第3章 人間のもとに/誘惑の時代

ジャン=オノレ・フラゴナール 《かんぬき》18世紀のフランスでは、自由奔放な性愛の快楽を肯定する「リベルティナージュ」という思想・生き方が、上流社会の一部の知的エリートの間で流行した。この絵は、暗い寝室のなか、スポットライトのような光に照らされた一組の男女。女性は情熱と欲望に駆られた男性の誘いを拒もうとしたものの、彼が扉にかんぬきをかけた瞬間、身をゆだねようとしている。本展の目玉作品のひとつ。26年振りの来日。

ホーホストラーテンの《部屋履き》戸口の向こうに3つの部屋が連なっているが、住人の姿がどこにも見えない。しかしよく見ると、意味ありげなモチーフがいくつも。慌てて脱ぎ捨てられたかのような床部屋履。奥の扉の錠前は鍵が差し込まれたまま。この家の女主人は自分がすべきことを途中で投げ出し、どこかで不謹慎な愛の誘惑に身をゆだねているのでしょうか…、という解説。

ブーシェ《褐色の髪のオダリスク》18世紀のヨーロッパの人々がイスラム世界のハーレム(後宮)に抱いた幻想を下敷きにしながら、エロティックな人物そのものの表現を追求している。ほんのりバラ色に染まる白い肌を露わにした女性が、当時トルコ風と呼ばれていたソファーに腹ばいになり、誘うように振り返って、茶目っ気のある眼差しをこちらに送っている。2015年のルーブル美術館展にも来ていた作品。13歳下の妻がモデルだそうだ。この絵は、横浜中華街のトリックアート・ミュージアムでもこの絵が使われているので、ちょっと紹介しておく。

トリック・アート・ミュージアムのオダリスク。観る場所によって体が長くなったり、短くなったりする。ここでは、足が額縁から出ている(笑)。ここでは足が長くなっている。

ダフィット・テニールス(子)内緒話の盗み聞き 光が当たっているのは左手前で「内緒話」に興じる男女。その上の窓から覗く、盗み聞き中の人、右奥には火を囲む男性の一団。誰が主役なのか?

ミハエル・スウェールツ 若者と取り持ち女 暗がりの中、老女に肩に手をかけられた若い男が振り返った瞬間を捉えた作品。娼館の客引きと客。男の表情が見どころ。

ルーブル美術館にもう一度、行ってみたい。もう無理でしょうな。

それでは、みなさん、今日も1日、お元気で!

コメント (6)
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