事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2017年9月号PART5 フィールドを去る

2017-10-04 | スポーツ

PART4「ワンダー・ウーマンの悩み」はこちら

「一番はホッとしています。毎朝、体の心配をしなくて良いんだなと思うと」

引退を表明した阪神の安藤のコメント。来る日も来る日も投げていた彼にとって、正直なところか。プロスポーツは、やはり過酷な世界であることを思い知らせてくれる。

「胴上げは勝者がするもの」

阪神の掛布二軍監督が、最後の試合終了時に選手の胴上げを断って。彼は阪神という球団から徹底的に冷遇されたんだけれど、誇りを持ってフィールドを去るあたり、さすがと思わせてくれる。なにより、彼ほど阪神ファンに愛された人もいないわけで、その意味では幸せな野球人生だったのではないだろうか。

「そうだ、僕にも小説が書けるかもしれない」

78年4月1日の開幕戦。ヤクルトVS広島。先頭打者のデイブ・ヒルトンがヒットを打ち、その瞬間に何の脈絡もなく観客席の村上春樹はこう思った。そのヒルトンも鬼籍に入った。67才。さみしい。

「打順は何番でもいっしょ。(報道陣の)みなさんもいつもと違うペンを渡されたからといって、原稿の内容は変わらないでしょう?」

9月20日の阪神戦で、3番バッターとして先制弾を打ったマギーがインタビューに答えて。クレバーな彼らしいコメント。日本のプロ野球人も、いつもこれくらい気の利いたコメントを発してくれるとうれしいんだが。

「どこに行っても楽しく野球をやるのは1度もなかった。」

きのうの相川の引退にあたってのコメント。プロ野球って、やっぱり厳しい世界なんだなあ。でも巨人とヤクルトの両軍からの祝福まであって、彼はやっぱりしあわせだ。

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「吉田豪の空手☆バカ一代」 吉田豪著 白夜書房

2017-08-23 | スポーツ

吉田豪×白夜書房とくれば面白くないわけがないのでした。格闘技の世界に暗いので(でも梶原一騎原作、つのだじろう作画、大山倍達協力の「虹をよぶ拳」を「冒険王」において連載第一回からリアルタイムで読んでいたのが自慢)マニアほどには楽しめなかっただろう。でも思いっきり笑えました。正拳で殴られそうだけど、ほんとにみんなあまりにもバカなんだもの。

極真系が分裂した今、往時の、特に大山倍達&梶原一騎&真樹日佐夫のとんでもなさには目がクラクラ。そしてそれを笑って語る弟子たちの明るさにもクラッ。

反則技を研究する倉本成春の発言も怖い。

「極端に言えば人間の最大の武器は噛むことだよ。関節技や組み技の世界チャンピオンでも小学校1年の女の子に噛まれたら激痛が襲う。そして身をちぎることもできるんだよ、と。ましてや大人の私が内腿を噛みちぎったら、その人は出血が止まらなくて死ぬんだよ、と。だから競技のうえで噛むという行為があったら、誰も関節技なんかできないんですよ」

吉田豪は感心する。技術体系がガラッと変わると。うーん参考になる(何の?)。

にしてもインタビュイーのとんでもなさを引き出す吉田豪のインタビュアーとしてのテクニックに呆然。みんな本音を語りすぎ。反則技?

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阪神 0-1 巨人(5月23日 甲子園)

2017-05-23 | スポーツ


いやはや、日本のプロ野球はやっぱり面白い。
正直に言って、去年までの菅野は、確かにいい投手ではあるけれども、見ていてそれほど楽しいピッチャーではなかった。どこかに余裕のなさが見え隠れしていて。

それがどうしたんでしょう。今年は相手によって、えーと、誤解をおそれずに言えば態度を変えるのだ。本気モードに入るとマジで人が変わる。

“ギアを上げる”

と本人も含めてみんな表現している。怒る人もいるんじゃないすか(笑)

でも糸井に対してのピッチングだけを見ても、そら恐ろしくなるほど。

7回裏の三者連続三振には、菅野のポテンシャルを見せつけられた。

他にも、9回裏の亀井のシフトとか、小林の守備力とか、見せ場の多い試合だった。阪神ファンだって今日の菅野の投球には満足したはずだ。

何が言いたいかというと、その昔に同じようなピッチャーがいたなあと。あれは中日戦だったか、客を満足させるために、というより自分が納得したいために9回裏に最速のストレートで勝負し、それ以前にはどこか省エネだった男。

そうです。江川卓です。菅野の伯父さんって原じゃなくて江川だったんじゃないの?

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「プロ野球 見えないファインプレー論」仁志敏久著 ソフトバンク新書

2016-11-23 | スポーツ

トップバッターの特権とは、カウントもランナーも気にせず、頭の中で第一打席をひたすらシミュレーションできること……仁志は野球がほんとうに好きなんだなあ。

常総学院=早稲田大学=日本生命=巨人=DeNAと、陽のあたる場所を歩いてきた彼は確かに野球エリートだ。でもその陰でひたすら努力してきたことがうっすらとうかがえ、感服。常総の木内監督が、実はその采配に反抗する選手を待っていた話など、うなる。

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今月の名言 2016年8月号PART3「アスリートファースト」

2016-09-01 | スポーツ

 

PART2「ラッキーな人」はこちら

「JOC全体で考えることだと思いますが、『どこまでがアスリートファースト』にすべきなのか、入場行進は役員は一番後ろの方がいいのか、選手に負担のかからないように、より選手が輝ける場所でどのように環境を整えていくことを、指摘を受けた中で考えさせていただく」

リオオリンピック日本選手団の団長だった橋本聖子参院議員の発言。さすが、7度の五輪出場を誇る人だなあ。政治家としてもタフなところを見せている。この発言、なにしろ“何も語っていない”のだから。

オリンピックに政治を介入させるな、などと無邪気な主張をしたいわけではないけれど、アスリートたちが光り輝けば輝くほど、そのアスリートたちを子分あつかいするかのような政治家たちには腹が立つ。君が代のときに特集した森喜朗はその代表。

スタジアム建設やロゴの盗作騒ぎのときに思い知ったように、いつもあか抜けないユニフォームのデザインなど、この人たちのセンスが影響しているんでしょう?

いやそれにしても開会式の演出がフェルナンド・メイレレスだったとは!そうか、「シティ・オブ・ゴッド」で行われた五輪なんだよな。


「性的嗜好がおかしいと思ったことはないか」

高畑淳子の息子(という認識しかわたしはあの人にもっていません)の強姦事件については、例によって犯人の家族を徹底的にマスコミが叩き(上の質問はフジテレビ)、被害者女性への配慮の足りない記事(特に東スポ)が出るなど、予想どおりの展開。

ところが、ここから先は意表をついた。報道する側がボロクソに言われているのだ。弱みを見せればいっせいにいじめにかかるのが昨今の常識だったのに、これはどうしたことだろう。

世間も、少しは大人になったということか。あるいは、いじめにすら飽きてしまったということなのだろうか。少なくとも、世間の空気をマスコミが読み違えていることだけは露わになったと言えるかもしれない。

PART4「つまらない男、つまらない女」につづく

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今月の名言 2016年8月号PART1「コストカッター」

2016-08-29 | スポーツ

2016年7月号「ポケモンGOでGO!」はこちら

「昨日と一緒でお願いします。これ以上言うとカッカしちゃう」

今月は名言満載なので何号かに分けてお送りします。

最初は中日の森監督代行が、負けがこむ自チームの惨状に記者会見を3秒で切り上げたときのもの。

チームが壊れるというのは簡単なものなんだな、とつくづく。Jリーグで、他のチームを子ども扱いしていた読売ヴェルディが、確かビスマルクの契約関係でもめたあたりから坂を転げ落ちるように弱体化していったのを思い出す。中日も、まさしくそんな状態にあるように見える。

谷繁が“休養”を強いられた陰に、GMとの確執があったことは、全紙全局が報じていた。現場で取材していれば、いや年末の契約更改や補強の様子を見れば、誰だって気づくだろう。

GMが監督だった時に、チームの、戦力的にも精神的にも支柱だった井端を放出したあたりで、わたしも不審に思ったものだった。以降、コストカッターとしてGMの名は監督よりも前面に出てくる。その結果、FA候補からは

「中日だけには行きたくない」

ドラフト有望株からは

「(中日以外の)11球団OKです」

と揶揄されている。原監督時代、巨人にとって常にマークしておかなければならなかったのは中日だった。現在のGMの采配は、選手にとってはきついものだったろうが、少なくとも“勝つ”ための方法論として魅力的ではあったので。

だからGM信者たちは、およそ理解しがたいチーム編成であっても、深謀遠慮があるのだろうとまだ支持している。わたしも、単に安いコストで勝つことをめざしているのではないだろうとは思う。あの落合博満のことだもの。しかし……

2016年8月号PART2「ラッキーな人」につづく

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楽天VSソフトバンク 9回戦 ポンチョの日

2016-06-27 | スポーツ

2015年版はこちら

さあ今年も楽天VSソフトバンク戦。6月最終金曜日って必ずソフトバンクが相手なのかなあ。

コボスタにはいつになく早めに着いたので、地元のイタリアンであるイスキアのピザで生ビールをいただき、練習も見ることができた。

いやはやプロ野球の練習のレベルの高いこと高いこと。草野球なら送球がどこにいくかわからないので、グラウンド上ではボールの行方をみんな見ている。でもプロは違うんだね。必ず捕球範囲に来るとわかっているものだから、よそ見をしながら自分の練習を黙々とこなす。すごい。

特にソフトバンクの内野陣は、松田を中心に嫌味なくらいの剛球をやりとりしている。ひょっとしたら試合よりも面白かったかもしれません(笑)

試合開始前に倉敷市長があいさつ。観客にブドウのプレゼントがあると聞いてみんな拍手。わたしも拍手。当選しませんでしたが。

試合開始と同時に雨が降り出す。テレビ観戦だと、ああ観客はたいへんだなあと同情するところだけれど、楽天ショップで買ったポンチョがまことに快適で、まったく気になりませんでした。

ただ選手はきつかっただろう。ケガをするのではないかとこちらもハラハラ。

座ったのは1塁側の前から6列目。コボスタは3塁側がフランチャイズなのでソフトバンクのファンが……いません(笑)。ホークスの応援団はライトスタンドで孤高の戦いを強いられている。がんばれよ。実はおれも楽天よりもソフトバンクの方が好きなので彼らを応援。

さてスコアは

楽天 3-6 ソフトバンク

勝利投手 和田(9勝2敗) セーブ サファテ(0勝4敗25S)

敗戦投手 則本(7勝4敗)

でも印象では100対1って感じで楽天は完全に抑え込まれていた。先発の和田は6回までノーヒットノーラン。楽天の則本は、みごとな剛速球ではあったけれども、コントロールがままならず、茂木のエラーをきっかけに失点の連続。

ウィーラーの初ヒット、島内のホームランという予想外の展開で3点が入り、楽天ファンは大喜び。うん、よかったね。

まわりは熱狂的な楽天ファンがそろっている。野球経験者らしき親父は

「だからよ、この肩の開きがな……」

とウンチクたれ放題。うしろの熟女たちはひたすらガンバレガンバレと絶叫。
でも試合の趨勢が決まった途端、親父はさっさと帰り、熟女たちは

「ソフトバンクって“休まない”のよねえ」

「次の塁、次の塁ってがっつくのよね」

とあきらめ顔。おそらくV9時代の巨人よりも強力な戦力をそろえ(だからそんななかで飛び出してきた城所はすごい)、選手のメンタルやフィジカルなケアに意識的な工藤監督に率いられたソフトバンク(このとき、勝率は7割5分を超えてました)と、よく知らない選手をラインナップに加えざるをえない(梨田は意図的に新人を起用しているのだとは思う)楽天では、最初から勝負は見えていた。

オーナーのわがままなのか知らないが、前監督は不平を隠そうともせずに辞め、今季もコーチが何度も入れ替わった“壊れた”チームでは、ソフトバンクに勝つことはおよそ無理な話で……あらら。次の試合は楽天が逆転勝ちしてました。野球はわからんなあ。

則本の速球、サファテの豪速球、オコエのファインプレーも見ることができて、やはり野球は楽しいと実感。楽天カラーのポンチョは、チャリ通するときに有効活用するとしましょうかね。来年も来るぞコボスタ!

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コンダクト・オブ・ザ・ゲーム~コリジョン・ルールをめぐって。

2016-05-13 | スポーツ

コンダクト・オブ・ザ・ゲーム」(ジョン・ハフ・ジュニア)は、ずいぶんと若いころに読んだ野球小説だ。主人公は兄によって野球に目覚めるが、その兄は交通事故で亡くなってしまう。ひょんなことからジュニア・チームの審判をすることになった彼は、次第に“試合を指揮する”審判という存在にのめり込んでいく……

わたし、この小説を読んだときに、実は号泣してしまいました。第一章が、まるで自分の体験といっしょだったこともあって。

兄が願っていたことを、弟がどう実現するかという物語であり、野球だけでなく、偏見や差別にどう正確なジャッジを示せるかというお話でもあったのだ。いまでも読めるのだろうか。

野球の審判はそれほどに大切な存在だ。今日の巨人VSヤクルト(すげー試合でしたねえ)で解説をしていた桑田はいみじくも「審判が試合をつくるんですよね。だからビデオ判定とかは実はあまり好きじゃないんです」と語っていて、まったくそのとおりだと思った。

しかし。

コリジョン・ルールに関して、特におとといの阪神VS巨人における、小林の走塁を原口がブロックした捕手対捕手のシーンに、このルールが適用されたことに多くの批判が寄せられている。

わたしは納得できない。朝日放送のアナウンサーの言う、これが認められないんならバックホームの醍醐味が失せる、という考え方にわたしは反対だ。

野球は肉弾戦じゃない。肉弾戦を求める人たちが多いのは承知しているけれども、そこは考え方を改めるべきだと思う。元ロッテの里崎、鉄人衣笠など、わたしが尊敬するプレイヤーもいっせいにこのジャッジに異を唱えているが、成功体験がある人たちの言い分ではないかと不満。もっと審判を尊重しよう。

トレーニング法の改良などによって選手生命はずいぶんと長くなった。球団も“故障者が出るのは当然”という形でチームメイクをするようになってはいる。でも、やはり理不尽(わたしにはそう思える)な走塁を“醍醐味”と片付ける気持ちにはわたしはなれない。スーパープレイが生まれる要素は、もっと他に存在するはずだ。

おそらく、ルール改正したばかりだから過剰に厳格なのだというまとめにマスコミは入るだろう。でも、わたしはやはり捕手を守りたい。あのポジションは消耗品じゃない。ゲームをコンダクトしているのは審判だが、チームをコンダクトしているのはまさしく捕手ではないか。

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「昭和プロ野球徹底観戦記」 山口瞳著 河出書房新社

2015-12-14 | スポーツ

報知新聞(断じて、スポーツ報知ではなく)などに寄せられた山口の野球エッセイ集。

時代的に巨人V9がはじまるちょっと前からしばらくの間、ということなので、わたしがプロ野球にのめりこむ直前ということになる。だからとても興味深い。

長池(阪急)、城之内(巨人)、三沢(中日)などがまだ若いころ……
山口の好みが、三原の魔術的采配にあることは一貫していて、ああ野球がほんとうに好きな人なんだなあと理解できる。

当時の順位予想も興味深くて、まさかひとつの球団が連続して9回も日本一になるなど、そのころ誰も想像もしていなかったあたり、なるほどなあとうなる。おそるべし当時の巨人。

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今月の名言 2015年9月号「野球は平等なスポーツ」

2015-09-29 | スポーツ

2015年8月号PART2「三角関数」はこちら

「やっぱり松井さんですね。尊敬している先輩ですし、同じチームでもプレーし、対戦もした。対戦したときはすごくワクワクしたし、身震いした。」

引退するDeNAの高橋尚成が、もっとも印象に残った打者を問われて。なるほどなあと思う。にしても、松井のことって野球選手はみんな絶賛する。よほどの人格者なのだろう。

「病気で髪が抜けてしまう苦しい少年時代だったけど、野球を始めてホームランを打ったりすると、周りが認めてくれた。野球は平等なスポーツ。自分に自信をつけさせてくれた。人生で、最も大切なもの」

日ハム、DeNA、西武と渡り歩いた森本稀哲の引退のことば。お調子者に見えたひちょりに、こんな苦しい時代があったなんて。病気であったことも、差別の問題も、野球が救ってくれたのだ。

「あらゆる思いが交錯している」

「ここのユニホームを脱いでほかのチームにという選択肢は8年前から全くなかった」

「若返りを推進しているドラゴンズの現状を目の当たりにして、ボクが残ったらダメだと強く感じ、引退を決めました」

「入団したときに27年もやってる自分は想像できなかった」

それぞれ、中日を去って引退する小笠原と和田、山本昌、そして監督専任となる谷繁のコメント。この球団の今オフの主役は、あいかわらず落合のようだ。大鉈をふるうとか以前の大リストラ。どんなチームにするつもりなんだろう。なんか、究極のパワプロっぽいぞ。

おなじみの野球人たちの引退は確かに悲しい。谷繁などは江の川高校時代から観ていたので、もう27年になるのかとしみじみ。でもね、こうやってコメントを残し、それがマスコミに報じられる元選手たちは、少なくともしあわせな野球人生を送ってきたわけだ。彼らの第二の人生にも、幸多かれと願う。

PART2につづく

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