事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言 2015年2月号 内向きの人

2015-02-28 | 国際・政治

Blues In

2015年1月号「5000円から。」はこちら

「あんなに演説のうまい人をみたことない。言葉の調子は違うが、田中角栄だね。若いときの。それから例が良くないかもしれないけど、彼の演説のうまさ、迫力というのは若いときのヒトラーですよ。ヒトラーは後にバカなことをしたが。ドイツの外交官が『石原さん、ヒトラーは悪名を被っているが、若い時にやったことは間違っていなかった。ただ、ユダヤ人を偏見で虐殺したことは許せないが』と言っていた。私はその言葉を是とするし、橋下徹ってのは彼に該当する政治家だ。惜しいことをしたなあ。彼は必ずもう一回でてくるだろう。再登場すると思う。させなきゃいかんですよ」

(東京都が尖閣諸島を買おうという運動で日中関係が悪化したがと問われて)
「もうちょっと頭冷やして、共産党の独裁というのを壊滅させることだ。」

(河野洋平さんのように憲法改正反対の方が自民党にもたくさんいたがと問われ)
「さあ。河野君というのは全く例外的な人物で、私は大嫌いですけど」

……次世代の党(まったく、皮肉な党名だとつくづく)最高顧問、石原慎太郎氏の引退記者会見における発言。彼が登場するのはこれが最後になるかもしれない。信じられますかこの不用意きわまりない発言の数々。完全に内向き。海外に内容を発信されたらどうするつもりだったのだろう(曽野綾子問題はあらためてやります)。東京都民は、このような人物に何を期待して行政を付託していたのかなあ。

「西武時代のキャンプはきつくて嫌な思い出しかないね。とにかく、よく走った。体重はあっという間に落ちたよ。110キロで入団したけど95キロまで落ちた。」

「プロ1年目の高知・春野キャンプは、朝食から伊勢エビの味噌汁が出てきて感動した。これがプロか、って。高校と違って授業もないし、一日中野球。寝たと思ったら野球でまた野球かよという感覚だった。それでも球場での昼食、宿舎の夕食、夜食も全て豪華で、78キロから4キロも増えた。」

……上が大久保楽天監督で下が田辺西武監督。同じ経験をしながら(彼らは同期同学年)ここまで違いますか(笑)。にしても、ソフトバンクの監督には工藤が就いたし、ロッテの監督は伊東。当時の西武にいかにタレントがそろっていたかがこれだけでも理解できます。そりゃ、強かったわけだ。球春到来。うれしいよー。

本日の一曲はアート・ペッパーの「モダン・アート」から「Blues In」

2015年3月号PART1「釜の底」につづく

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「フレンチ・コネクション1&2」

2015-02-26 | 洋画

なんのつもりかうちの奥さんがTSUTAYAから「フレンチ・コネクション」「フレンチ・コネクション2」を借りてきて、たいそう感激していた。

「あのね、火事のシーンで出ていた消防士さんたちは、みんな本物なんですって」

「あのね、ジョン・フランケンハイマー監督はフランス語がペラペラなんですってよ」

な、なんでそんなことまで知っているんだ。

※彼女は気に入った映画は何度も何度も見る人なので、コメンタリー入りでも鑑賞したらしい。

うーん、なんか悔しいぞ。わたしもディスカスする。負けず嫌いの亭主。

「フレンチ・コネクション」の1作目が日本公開されたのは72年。小学生だったので知らないのは仕方がないとはいえ、まもなく読み始めた「スクリーン」などのファンジンで、やけにこの作品への言及がたくさんあって、いったいどんな映画なのかと中学生なりに期待に胸をふくらませていた。

「フレンチ・コネクション2」が封切られたのは75年。キネマ旬報を読み始めたころで、特集号には熱中した。映画館でも狂喜。前作ではカーアクションが有名だが、2はひたすらに走る……ということで2を先に観てから1に向かうという通常とは逆のルートになったけれど(のちに1はテレビで鑑賞)、やはりこれは1→2と見るのが順当だと納得。まるで、違う映画なのだ。2が1への返歌になっている。

主人公のNY市警察薬物対策課のドイル(ジーン・ハックマン)は、優秀ではあるけれども、強引な捜査手法で仲間を死なせたりしている(これが1のラストへの伏線になっている)。

彼の激情型の捜査と、沈着冷静な麻薬シンジケートのボス(フェルナンド・レイ)の対照が作品のテーマ。殺し屋とともにレストランで食事を楽しむボスと、厳寒のなか、ピザをぱくつきながら見張るドイルのからみは有名。犯罪者が優雅で、刑事が野卑。

2は、はっきりとジーン・ハックマンの演技を見せるためにつくられている。巴里ならぬマルセイユのアメリカ人にして、禁断症状から立ち直るドイルだからこそ、最後の全力疾走が効く。どちらもすばらしい作品だ。

「あのね、奥様ご存じ?フェルナンド・レイの役は、実は別の人がやるはずだったのに、手違いで選ばれたんですってよ」

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「アメリカン・スナイパー」American Sniper (2014 WB)

2015-02-25 | 洋画

Diana Krall - Why Should I Care

うちの奥さんは近ごろサスペンスに凝っていて(怖がりなくせに)先日は「フレンチ・コネクション」、今週はヒッチコックを集中的に。

そんな彼女がイーストウッドの「トゥルー・クライム」を見た途端、わたしにメモを渡してきた。「この曲をディスカスして」と。彼女が感動したエンディングテーマはダイアナ・クラール(エルヴィス・コステロの奥さん)のWhy Should I Care。確かに、美しい曲だ。作曲はイーストウッド自身。

イーストウッドの音楽熱は本格的で、レーベルまでもっているし、近年の作品の多くで彼の曲を聴くことができる。「グラン・トリノ」のエンディングはことのほか素晴らしかった。

そんなイーストウッドの最新作「アメリカン・スナイパー」においても、彼は主人公の妻(シエナ・ミラー)タヤのテーマソングを書いている。では、このハードな戦争映画のラストでクリント・イーストウッドはどんな“音楽”を流したか。

無音。

長いスタッフロールを、観客はただ見つめるだけ。自信作であることもあっただろうし、観客に「考えてくれ」と懇願しているようでもある。

イラク戦争の英雄的狙撃者を描いたこの作品で、イーストウッドはとても公平だ。160名以上を射殺し、“伝説”と呼ばれたクリス・カイルは、敵からは“悪魔”と呼ばれている。戦争で次第に心を病んでいくクリスにとって家族は心の支えだが、オリンピックの金メダリストである敵のスナイパー、ムスターファにも家族がいる場面が自然に挿入される。

レッドネック(アメリカの貧困白人)を演じるために体重を大幅に増したブラッドリー・クーパーがとにかくすばらしい。彼だけでなく、出演者がみんなイーストウッドの作品に参加できる喜びにあふれている。銃器を扱う細かな動きまで気合い入りまくり。

それにしたってですよ、イーストウッドの作品といえば、良質ではあるけれども大ヒットにはならないのが通例なのに、もう北米で3億ドル以上稼いでいる。2014年公開の映画で最高の興行収入なのだ。わたしのベストワンと興行収入トップが一致するとすれば、まことにうれしい。これ以上の作品と今年出会えるとは、ちょっと思えないしなあ。

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「映画の奈落 北陸代理戦争事件」 伊藤彰彦著 国書刊行会

2015-02-24 | 映画

業界騒然、とはこの本のためにあるような表現。内容は、前にも日下部五朗プロデューサーの「シネマの極道」関連でふれた「北陸代理戦争」の背景。

モデルとなったやくざが、実際に映画と同じ場所で射殺されてしまったという衝撃の事件。殺された川内弘のおかれた立場と、殺した側の理屈、そして映画の成立するまでが徹底的に描きこまれている。

やくざ業界の人たち、および舞台となった福井県三国町の方々にとっては、あまりふれられたくない事件らしいことが怖い。つまり今でも関係者は存命で、なにより山口組はいまだに元気ですし。

メインキャラは脚本を書いた高田宏治。わたしの世代にとっては、「仁義なき戦い」を、笠原和夫から書き継いだ人、という位置づけだけれども、わたしより若い世代は「鬼龍院花子の生涯」や「極道の妻たち」でおなじみかも。

新仁義なき戦い 組長最後の日」で、菅原文太と松原智恵子を近親相姦の兄妹にすえ、兄のために子分に身体をまかせるという凄みのあるシーンを書いた人だから、なるほど女性路線を東映に定着させるのに必要な人だったのかもしれない。

彼が実録路線の脚本を書いていると、笠原和夫は皮肉な感じで部屋を訪れ、小沢茂弘は「深作がなんぼのもんじゃーい!」と荒れ、当の高田自身も自分の書いた脚本を絶叫し……東映はスタッフの方が狂いまくっていたのかも。

そんな高田宏治が、老年となってなぜかVシネなどで自作の縮小再生産に走る理由が哀しい。やくざだけでなく、映画人の人生もまた、奈落へ向かっている。

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「ゴーストマン 時限紙幣」 ロジャー・ホッブズ著 文藝春秋

2015-02-23 | ミステリ

うわあああ。世にこれほど面白い小説はなかなかないぞ。ジェフリー・ディーヴァー以来の興奮。しかも処女作(笑)。なんだこりゃ。

「ダ・ヴィンチ・コード」を読んで、こういうものなら自分にもかけると十代のころに考えた天才。ドナルド・E・ウェストレイクみたいな筆致で一気呵成。

にしてはユーモアが足りない?何をおっしゃる。寡黙にしてクールな主人公が、やたらに携帯を捨て続ける展開など、ギャグとして計算しているとか思えない。すごい作家が出てきたなあ。

ストーリーはほぼ二本立て。語り手であるゴーストマンが、ある義理によって48時間以内に強奪された紙幣をとりかえす展開と、その義理が発生した5年前のてん末。もちろん登場人物たちにはそれぞれの思惑があり、裏をかき、裏の裏を読み、そして途方もない犯罪計画とその結果につながる。

ゴーストマンとは、自分をどのような存在にも変容させる達人のことで、その“何者でもない”人物が、なぜ犯罪にかかわりつづけるのかが明らかになる終盤には一種の爽快感まで。

彼にゴーストマンとしての技術をさずける年上の元女優という大嘘な存在(笑)も、読んでいる間はまったく自然。いま書かれているらしい続篇に大期待。

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「アウトロー」 The Outlaw Josey Wales (1976 WB)

2015-02-22 | 洋画

この週末、「アメリカン・スナイパー」を観に行けそうにないのでこちらをアップ。

クリント・イーストウッドの西部劇といえば、初期のマカロニ・ウェスタン(「荒野の用心棒」「続・夕陽のガンマン」)や、米国にもどり自ら監督するようになってからの「荒野のストレンジャー」(いまやカルトあつかい)、「ペイルライダー」、そして渡辺謙でリメイクされた「許されざる者」が有名で、かつ文句なく傑作ぞろいだ。

でもわたし、彼のベストウェスタンはこの「アウトロー」The Outlaw Josey Walesではないかと思う。ストーリーはひたすらシンプルで、時は南北戦争後期、野盗(北軍所属)に妻子を殺された農夫ジョージー(イーストウッド)が、南軍の別動隊に加わり、復讐に走る。しかし、北軍の奸計によって味方を全滅させられたジョージーは、ひとりのアウトローとして敵をなぎ倒していく。

という具合で、体裁は確かに西部劇なのだけれど、監督イーストウッドの余裕のようなものが、作品を活劇から逸脱させていく。

死を覚悟して敵に向かっていくのだから、主人公には孤高のたたずまいがある。ところが、ネイティブ・アメリカン(なつかしのチーフ・ダン・ジョージ)や、南軍を敵視している母と娘(この作品でイーストウッドとできてしまったソンドラ・ロック)などと、どんどんファミリーを形成していく!このあたりで当初予定されていた監督のフィリップ・カウフマンともめたのかなと想像したりもします。

意外なほどハードなレイプシーンがあったり、南北戦争の裏面史としても相当に面白い。なにより、イーストウッドがもっとも味わいのあるルックスをしている時期(46才)なので、観ているだけで幸せな気分になれる。髪もたっぷりありますし。ベストウェスタンにあげる理由は、まずはそこなんです。すみません。この作品のソンドラ・ロックはひたすらかわいいしね。すみません。

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ふるさと休日

2015-02-21 | 社会・経済

花田裕之  鉄橋の下で

酒田まつりをふるさと休日に -酒田市・遊佐町-

酒田市を中心市に三川、庄内、遊佐の4市町で構成する「庄内北部定住自立圏」の取り組みとして、酒田市と遊佐町は2015年度から、酒田まつりが行われる5月20日を観光庁が推進する「ふるさと休日」に設定する方針を決めた。酒田市役所で19日開催の同自立圏の共生ビジョン策定に向けた懇談会(座長・伊藤則義酒田市自治会連合会長)で提示した。

観光庁は、学校休業日と有給休暇を組み合わせ、地域活動や旅行などに活用する「家族の時間づくりプロジェクト」を推進。「ふるさと休日」を設定する自治体に対し支援金を出している。市政策推進課によると、休校にするなどして酒田まつりに参加する学校はあるが、本まつり実施日の5月20日を「ふるさと休日」に設定することで子どもたちが参加しやすくなり、伝統文化の継承や郷土愛の醸成につながるとしている。

「ふるさと休日」の設定は遊佐町が提案。観光庁の認定を受けた後、市は各学校や企業などへのPRを進め、市職員にも休日取得を推奨する考え。

2015年2月20日(金)山形新聞

酒田まつりを休日に、か。いいかもね、で、いつから?ええええ今年からか(笑)。突然だなあ。全校の教務主任はびっくりだろうし、授業日数確保はだいじょうぶなのか、教育委員会への根回しはちゃんとやってたんだよね。たった500万の“支援金”目当てじゃないんだよね?……読者から連絡があって来年度実施は見送られたみたい。根回しやっぱりやってなかったか(笑)

とか言いながら、わたしはこんなお休みがあっていいと思う。休日といえば全国一斉の祝祭日だけってのはどうも気持ち悪い。地域ごとに休みが違っていいはずだ。そういえば、学生のころ、近所の子どもたちが平日なのにうろうろしているのに驚いたことがある。

「今日は都民の日だから」

なんと東京都の子どもは毎年10月1日はお休みだったのだ!

こういう都道府県の日は全国の半数近くの県が設定している。しかし学校がお休みになるのは関東圏にいくつかあるだけ。いろんな理屈がついているけれども、その目的は県民都民意識の醸成だ。流入者が多いので、郷土意識を育てたいというわけ。

そう考えれば、遊佐町の側から(5月20日は遊佐のお祭りではないにもかかわらず)申し出があった機会は絶対に尊重すべきじゃないですか。共通の郷土意識が保てるのだから。

今年は平成27年。あの市町村合併から十年が経過する。遊佐町離脱はやはりお互いにとって痛かったわけだし。なんとなく、遊佐と酒田のお休みがいっしょってのは悪くない。にしても、休日ってこんなに政治的な存在だったのか(笑)。

ということで本日の一曲は花田裕之の「鉄橋の下で」
酒田のブルース・ヒロで今日の18:00から下山淳のソロライブがありますよ!ゲストは白崎映美さんだ!

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史劇を愉しむ 第24章「エクソダスよたび」

2015-02-19 | 洋画

第23章はこちら

海の水が退いていくのはわりと地味な描写でも、水が戻ってくるのは文字通り怒涛の展開。「インターステラー」の津波にもあきれたが、この作品も大波がやってきてエジプト兵を海中に引きずり込んで行く。イーストウッドの「ヒアアフター」が東日本大震災に配慮して上映を中止したのを思えば、もうなんでもありになっちゃったんだなと感慨。

その大津波が眼前に迫っているのに一騎打ちなモーゼとラムセス。リドリー・スコットのデビュー作が「デュエリスト/決闘者」だったことを思い起こさせる展開。

さて、ヘブライの民を引き連れてモーゼの旅はつづく。「十戒」で描かれたように偶像崇拝に走り、享楽的な宴を愉しむ彼らに、神とモーゼはある方法で戒めをしたためる。ここはセシル・B・デミル版とはえらい違い。預言者は、自分の死んだあとのこともしっかりと考えていたのでした。で、その十の戒めとは以下のとおり。

1.神が唯一の神である

2.偶像を作ってはならない

3.神の名をみだりに唱えてはならない

4.安息日を覚えて、これを聖なる日とせよ

5.あなたの父と母を敬え

6.殺してはならない

7.姦淫してはならない

8.盗んではならない

9.偽りの証言をしてはならない

10.隣人の家を欲しがってはいけない(妻、奴隷、牛、ろば等全て)

で、キリスト者ではないあなたは、このなかのいくつを守ってます?わたしは……

この映画をリドリー・スコットは自殺した弟のトニー・スコットに捧げている。そのトニーは自作を誰に捧げたかというと……ということで「スパイ・ゲーム」特集につなげます。

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明細書を見ろ!2015年2月号 「いい話と悪い話とよくわからない話」

2015-02-18 | 明細書を見ろ!(事務だより)

先月号で給与改定に関するいい話と悪いお話をしましたが、やはり特殊業務手当の増額は大きかったと明細書を見ていてしみじみ。さて、年末の給与条例の改定はそれにとどまらないのです。

◆昇給発令書
×中の多くの方々に、1月1日付の発令書を同封しています。くどいようですが期限付職員や、給料表の最高号給まで到達した職員にはありません(泣)。そして、56才以上の人にはこれまで

「山形県職員等の給与に関する条例第6条第3項の規定に基づき 昇給しないので通知します」

というふざけた通知が出ていたのですが、さすがにこれは失礼だろうということで(かは知らないけれど)廃止されました。

◆寒冷地手当
 もめていたこのお手当は、残念なことに勧告どおり旧朝日村が支給地域から外れています。

◆単身赴任手当
 かと思えば、特に○島に朗報。単身赴任手当の基礎額が増額されます。詳細は今つめている状況なので、まだお知らせできませんが。

画像は「ベイマックス」Big Hero 6
絶好調ディズニーの、これまた大ヒット作。巨額の製作費がかかっていることは確実に画面から伝わる。
うちの娘は「泣いちゃったー」と感動していましたが、息子は首をかしげていた。父親は途中で寝ちゃいました。それぞれ別の映画館で観ていたわけだけど。いっしょにクレヨンしんちゃんドラえもんを見ていた頃がなつかしいっす。

2015年3月号「長いお別れ」につづく

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史劇を愉しむ 第23章「エクソダスみたび」

2015-02-17 | 洋画

第22章はこちら

神のこの凶暴さを観客に納得させるためか、この映画では神は意外な姿であらわれる。幼児なのだ。子どもだから神の無謬と矛盾しないと思わせたかったのかもしれないし、成人でのちに聖人となるモーゼとの対比をねらったのかもしれない。カトリック教徒がどう感じたのか聞いてみたいところだ。

子を失ったラムセスは、結局モーゼの申し入れどおり、ヘブライ人を解放する。しかし、どうにも気持ちを抑えられず、“乳と蜜の流れる場所”カナンをめざす数十万人のヘブライ人を追撃する。

ラムセスを演ずるのはジョエル・エドガートン。北村一輝そのまんまのルックスでスキンヘッド。狂気と弱気の共存をねらったキャスティングだと思います。でも、ファラオとして自らが神だと豪語する貫禄は、「十戒」のユル・ブリンナーにはもちろんおよばない。原題で、唯一神のはずのGodに複数形が用いられているのは、ファラオという世俗の神との対比かな。

さて、問題の紅海が割れるシーン。モーゼが祈ったら海の水が逆シャワーのように退いていく、という「十戒」並みのスペクタクルは狙わない。ま、やろうと思えばやれたんでしょうけどね(気持ち的にはカエルの襲来よりこっちに傾注してほしかったっす)。

「十戒」は、オープニングに監督のセシル・B・デミルが登場してユダヤの歴史を語る。だから、悲劇的なあの民族に、これくらいの奇跡はあってもいいだろうと観客は思う(というか画面の迫力で圧倒される)。

しかしエクソダスにおいては、物理的にこうだったらありえたかも、という前提でこのシーンは描かれる。紅海の前で絶望するモーゼ、そこへカモメの大群があらわれ、海が浅くなっていることを暗示、そして次第に……

このあたりはさすがエイリアンの監督です。もっとも、現代のCGを使ったむちゃくちゃなスペクタクルをみんな期待してたと思うけどね。なんせほら、日本映画でも「偉大なるしゅららぼん」で琵琶湖割れてたわけじゃないですか。ただし、東北人としては……以下次号

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