事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「龍馬伝」第5話~黒船と剣

2010-01-31 | テレビ番組

Shosuke_tanihara01 第3話「偽手紙の旅」はこちら

第4話「江戸の鬼小町」は、よんどころのない事情で見逃してしまいました。土曜日の再放送の時は風邪で寝込んでたし、大河ドラマコンプリートってのはしんどい話なんだなあ。

で、第5話にはいきなり黒船。ペリーが大統領の親書を受け取れと幕府に迫り、とにかく長崎に回航させて時間稼ぎをはかる老中たちの姿勢が日本らしくて笑える。

龍馬は黒船警備にかり出されるが、生来の好奇心のために隊列をはなれ、同じように黒船を間近に見ようとしていた桂小五郎(谷原章介)と邂逅する。「新選組!」のときは、この場に近藤勇までいるトンデモ展開だったので、まだ史実に近い方かも。「王様のブランチ」では、「ゴールデンスランバー」の宣伝のためにゲスト出演した堺雅人、新作舞台のゲストの古田新太と谷原はからんでいたし、「新選組」メンバーはみんな出世したなあ。

でもわたしがこのシーンで好きなのは、黒船を遠くに見ながらボーっとしているピエール瀧と龍馬のからみ。このコンビ、いいですわ。

“女性に庇護されつづける龍馬”というコンセプトは今回も徹底していて、千葉道場における貫地谷しほりとのやり取りはまるでラブコメ。金つばにこだわる兄(渡辺いっけい)もふくめて大丈夫か北辰一刀流……と思わせて里見浩太朗が最後にしめる。

とはいいつつ、初回や2回目にあった緊張感は少し失せてきている。しかしその方が視聴率は高まるはずなので(テレビとはそんなメディアだし)、今回は24%程度は見込めるのでは?

第6話「松陰はどこだ?」につづく……といいなあ。とりあえず風邪をなんとかしないと。

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今月の名言10年1月号~内閣の弱点

2010-01-31 | 国際・政治

Hiranohirofumi01 09年12月号~夫婦放談はこちら

「警察小説というより、地方公務員小説ととらえている。組織の中で生きる個人の葛藤を書きたい」

直木賞をやっと(!)受賞した佐々木譲のコメント。最初に候補になってから三十年以上もたっている。で、あの「警官の血」(新潮社)でとれずに「廃墟に乞う」(文藝春秋)でとれたとなると、やっぱり芥川賞と直木賞は文春のものなんだと再認識。

「元々日本人じゃない」

 平沼赳夫元経済産業相が政治資金パーティーのあいさつで政府の事業仕分けを批判し、仕分け人を務めた民主党の蓮舫参院議員について。もともと超右翼である平沼の本音が出たというところか。“自分の”パーティで、客を喜ばせようと建前をかなぐり捨てたわけだ。わたしだって事業仕分けにはいいたいこともある。しょせん財務省主導じゃないかとか、パフォーマンスがすぎるとか。でもね、これはない。平沼シンパには元山形市議にして先日の衆院選に立候補した女性もいるんだけど、彼女にたいするネット右翼の熱狂をみると、こりゃなんとも。

「一つの民意としてあるのだろうが、そのことも斟酌(しんしゃく)してやらなければいけないという理由はない」

鳩山内閣の“弱点”とまで名指しされる平野官房長官の名護市長選翌日(!)の発言。
政治センスがどうのとは言うまい。この人にそんなことを求める方がどうかしている。調整役としての官房長官の職務を自ら壊し続けてきた人なのだから。しかし、それにしてもこの発言内容とタイミングはひどい。おそらくはにっちもさっちも行かなくなるであろう“お友だち”の鳩山首相を救うつもりなのだろうが、どう見ても足を引っぱっている。
自民党の官房長官たちでさえ行わなかった記者の「出入り禁止」措置を就任早々行うなど、この男が民主党の最大のガンになりつつある。官房長官だけでも替えたらどうだ?

2010年2月号「Who are you?」につづく

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「氷の微笑」がわからないPART4

2010-01-31 | 洋画

Jeannetripplehorn01 PART3はこちら

 キャサリンは嘘発見器にかけられるが、その効果にニックは期待していない。

「嘘発見器をだませる人間もいるんだ」

 これは、かつて自分が観光客を撃ってしまったときに、コカインをやっていたかの取り調べをしのいだ経験からの発言だろう。ニックはキャサリンに同類の匂いをかいでいたし、キャサリンもまたそんなニックを“理解”している。

 さて、ここで重要視されるのがニックをカウンセリングしている警察の臨床心理医ベス(ジーン・トリプルホーン)。彼女の髪はブルネット。彼女とニックがかつて恋人だったことは冒頭から明かされている。彼らの会話から、ベスはキャサリンと同窓だったことが暗示され(しかも同性愛の経験があったとも)、ようやくミステリらしい展開になってくる。

 キャサリンをニックに奪われるのではないかと嫉妬したロキシー(キャサリンのそっくりさんね)は、ニックを殺そうとするが、逆に事故死してしまう。まずここで、犯人候補がひとり消える。

 ニックをつけまわす内務調査班のニールセンが、ニックと口論をした直後に射殺体で発見され(→第一の警官殺し)、ニックは休職を命ぜられる。このニールセンが、ベスの過去を調査していたことも語られ、観客はここにいたって『殺人犯はキャサリンかベスか』の二者択一なのだろうと察することになる。

 キャサリンは十代のころに両親を事故で失っており(殺人の可能性は否定できない)、ベスの夫も謎の死をとげている。ふたりとも犯人の資格は充分ではないか、と作り手は考えたのだろうが……。以下次号

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「氷の微笑」がわからないPART3

2010-01-30 | 洋画

Basicinstinct03 PART2はこちら

 その、そっくりさんのミスについては後述するとして、警察はキャサリンを任意でひっぱる。彼女は作家であり、「むかしのロックスターがベッドでアイスピックを使って惨殺される」小説を書いていたことが判明したからだ。

 だが逆に、そんなわかりやすい犯人がいるものだろうか?という意見ももちろんでてくる。犯人は彼女なのか、あるいは彼女を陥れようとする誰かなのか。

 ここから、彼女の取り調べ開始。おそらくこの映画でもっとも有名で、独身男性の視力がためされた場面。同行する前に、キャサリンは全裸になって着替えをする(ニックがのぞいてしまう……あるいは計算どおり見せつける)。そのとき、観客も彼女が下着をつけていないことを確認させられる。取調室には警察のお歴々も同席。検事補はたずねる。

“Are you sorry he’s dead?”(彼が死んで哀しいですか)

“Yeah. I liked fucking him.”(ええ、彼のセックスはよかったから)

英会話の学習にぴったりですね(-_-)

そして彼女は挑発的に脚を組みかえる。ここでは(当時としてはめずらしく)修正が入らず、ヘアが丸見え。これ、本当に見逃されたのかなあ。なんか意図的なものを感じるんだけど。

 それにね、DVDで観たのは初めてだけど、あれにはズーム機能というよけいなものがついていて(笑)、映っているのはヘアどころか……

 監督は、いろんなことが過剰であることで有名なポール・バーホーベン。シャロン・ストーンはちゃんと「画面には映らないのよね?」と確認し、バーホーベンは「もちろんだとも」と答えたのにこの始末。ストーンは激怒し、訴訟沙汰になりそうに。これも、ホントかなあ。

どうにもこうにもこの映画にはいかがわしい商売のにおいがプンプンして……だんだん好きになってきたのでした。以下次号

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「氷の微笑」がわからないPART2

2010-01-29 | 洋画

Basicinstinct02 PART1はこちら

 第一の被害者と犯人は激しい“身体的接触”をもっている。当然、スキンを使っていたとしても(そんなわけはないが)相手の体液や体毛などの痕跡は残っているはず。でもこの映画ではまったくその方面の捜査は描かれない。リンカーン・ライムが聞いたら激怒することであろう。

 もしもまったく証拠がないのが本当だとすれば、犯人はセックスのあとで被害者の身体やベッドから自分の痕跡をていねいに取り去り、しかしご丁寧にアイスピックだけは現場に残していったことになる。

 まあそれも仕方がないとしようか。エロチック・サスペンスにはよけいなファクターだと作り手が考えたのだろうし。

 ニック刑事と相棒のガスは、被害者と最後に会っているのが目撃されているキャサリンをたずねる。あらわれたのはブロンドの美女。しかし彼女はキャサリンの友人で(殺人の前科があったことが後にわかる)、レズビアンの関係にあった。彼女は言う。

「キャサリンに会ってもむだよ。彼女はやってないから

 観客はここで少しとまどう。オープニングに出てきた犯人は、このレズの友人であってもおかしくないルックス。そして、多くの観客は彼女のことばをラストで反芻することになるのだ。

 ニックとガスは海岸沿いにあるキャサリンの別荘に向かう。とてつもない豪邸。そこで海をみつめている美女こそがキャサリン(シャロン・ストーン)だった。彼女も、金髪。そしてまた彼女も殺人者であってもおかしくないルックスをしている。

 つまり作り手は似たようなルックスの美女を集めることで観客を幻惑させようとしているのがここでわかる。しかし、ちょっとしたミスもそこにはあるのだった。以下次号

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「氷の微笑」がわからないPART1

2010-01-28 | 洋画

Basicinstinct01砂の器」「霧の旗」につづいて『わからない』シリーズ第三弾。同時に『今さらこんなものを観る』シリーズのトップバッターはなんと「氷の微笑」Basic Instinct。ほんとに今さらでしょ(笑)。

 さて、シャロン・ストーンをスターの座に押し上げ(すぐに落としたけど)、露骨な性描写で有名なこの作品は、《真犯人が誰だかわからない》観客が多かったことでも知られている。いったいそれはなぜなのか。検証してみましょう。

 のっけからベッドシーン。豪華なベッドルームの天井には鏡がしこんである。女性が上になり、腰を激しくふっている。髪は金髪。そのブロンドヘアがゆれるために彼女の顔を観客は判別することができない。女性はエルメスのスカーフをとりだし、男性の手首をベッドに結びつけ、自由をうばう。次に彼女が取りだしたのはアイスピック。激しいファックそのままに、女性はアイスピックを男の身体に何度もふり下ろす……

 これが、最初の殺人。被害者の男性は60年代のロックスターで、現在はクラブを経営している富豪。現市長への献金も巨額なため、サンフランシスコ市警殺人課のニック(マイケル・ダグラス)の捜査には上層部から圧力がかかる。

 まず、この時点でつっこみどころは満載だ。

・後半の展開を考えると、第一の被害者(実は違うのだが)はよほど魅力的な悪党でなければならないはず。いくらセリフもないとはいえ、あんな人の善さそうなオヤジではねぇ。

・ニック刑事は、捜査中に観光客を射殺してしまった過去があり、そのために臨床心理医のカウンセリングをうける義務を負っている。加えて、内務調査の対象者にもなっている。そんな札付きの刑事を(いくら有能だとはいえ)、政治的にも微妙な猟奇事件の担当にすえるだろうか。

……それに、警察の捜査活動にも疑問が残るのだ。以下次号

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オレのわたしのベストワン2009最終夜~マイBOOK

2010-01-27 | 読者レス特集

第七夜「マイDVD」はこちら

4334926711  あ、ピストン西沢のマネをするのを途中からすっかり忘れていたけどベストワン特集の最終回はマイBOOK。例によってミステリ部門と非ミステリ部門に分けていきましょう。

○ミステリ部門

1.「オリンピックの身代金」奥田英朗著 角川書店

2.「遠まわりする雛」米澤穂信著 角川書店

3.「ダブル・ジョーカー」柳広司著 角川書店

4.「泥棒が1ダース」ドナルド・E・ウェストレイク著 ハヤカワ・ミステリ文庫

5.「暗殺のジャムセッション」ロス・トーマス著 ハヤカワ・ミステリ

○非ミステリ部門

1.「身の上話」佐藤正午著 光文社

2.「」下川博著 小学館

3.「決壊」平野啓一郎著 新潮社

4.「1Q84」村上春樹著 新潮社

5.「銀河祭りのふたり」杉本章子著 文藝春秋

……これまでふれてこなかった作品がふたつもランクイン。忙しかったからなあ。

身の上話」はごひいきの怠け者作家である佐藤正午の新作。“ある人物”が“ある人物”に向かって妻の身の上話をするという設定が絶妙。ほんの小さなことで妻の日常が音を立てて崩れていく前半と、それをうまく収束させる後半の対比がうまい。ミステリとして評価してくれる人が少ないのが不満。

9784163273402  「銀河祭りのふたり」は、

「おすず」

「水雷屯」

「狐釣り」

「きずな」

「火喰鳥」

「その日」

とつづいた信太郎人情始末帖の完結編。長いこと読み続けてきて、そのたびに泣かされてきた。子持ちの後家とわりない仲になったために縁談はこわれ、勘当されている信太郎が、巻きこまれるように様々な事件に(嫌々ながら)かかわっていく。家族小説としても一級品。信太郎と後家が「分をわきまえろ」というプレッシャーとたたかいつづける我慢の物語でもある。既刊は文春文庫に入っているので手にとってみてね。

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日本の警察その29~機動隊

2010-01-26 | 日本の警察

その28「疑心 隠蔽捜査3」はこちら

えー、非常にデリケートな問題をふくんでおりますので詳しくは申せませんが、この週末に3泊4日の旅をしてまいりました。旅、というかなんというか。

で、行った先は機動隊に完全に包囲されている場で、これはマニアの方々にはたまらんのではないかと思ってちょっとだけ紹介しておきます。

Jtu01 画像の、遠くに見えるのが輸送車。窓のまわりが金網で囲われているので、路上で見かけたときは護送車かと思いました。新潟の車両には上杉謙信がらみで「」の字がフロントにペイントされていて、こりゃお茶目だなーと思いましてよ。

隊員は基本的にすごく親切で、おそらく内心では「ケッ」と思っているであろうわたしどもの団体にも丁寧に対応してくれました。なんか、この組織は偉くなれば偉くなるほどフレンドリーになるんじゃないかと思うぐらい、いかにも偉そうなおっさんが

「ラーメン屋でお昼を食べたんですかー。いいなー」

とうらやましがるので

「隊員の人たちはどこで食べるんです?」

「基本、車両のなかですわねー」

でも夜は同じホテルで夕食とってました(笑)

いかにも頑丈な安全靴とヘルメットが基本装備だったけど、ダウンジャケットに黒いジーンズ、そしてリュックという“われわれの団体のコスプレ”をやっている隊員もいたので、つかんでるなーと感心感心。でもそのリュックから通信機のアンテナが出ているので近くで見るとバレバレです。

わたしたちの集会が終了すると同時に、全国から集められた(らしいです)彼らも一斉に退場。13号線を連なって走る彼らは、フレンドリーではあるけれども、やっぱ威圧感ありあり。いやー勉強になった。

その30「後悔と真実の色」につづく

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オレのわたしのベストワン2009~第七夜「マイDVD」

2010-01-25 | 読者レス特集

A_prairie_home_companion_04 第六夜「マイ映画」はこちら

 DVDで観た映画もランキング。そっちの方がずっと本数も多いしね。過去の名作を現代の作品と比べても仕方がないので《去年、わたしが初めて観た作品》にしぼって選ぶことにします。

1.「今宵、フィッツジェラルド劇場で」(ロバート・アルトマン)

2.「歩いても 歩いても」(是枝裕和)

3.「クライマーズ・ハイ」(原田真人)

4.「時をかける少女」(細田守)

5.「ラスト・コーション」(アン・リー)

次点は「ジョゼと虎と魚たち」「百万円と苦虫女」「いつか読書する日」「アフタースクール」あたりでしょうか。

 「今宵~」は『アルトマン三昧』で特集したように、妻もわたしも思いきりため息をつくほど感動した。映画というメディアはアルトマンのためにあるのではないかとすら。身体がすでにきつかったアルトマンを助けたポール・トーマス・アンダーソンは、翌年に「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」でホームランをかっとばす。よかったよかった。

 マイDVD、という形でくくるのは今回が最後になるかもしれない。いずれブルーレイと地デジ対応テレビ、そしてHDDレコーダーを買うことになるだろうから。

 っていうか今この三つがない状態ってのもすごいでしょ。部屋にあるモニターはぜんぜん横長じゃない25インチだし、録画するにはまだVHSのお世話になってる時代遅れぶり。さすがの妻も「そろそろ買わない?」と言ってくれてます(笑)。

 DVDの売り上げの減少をブルーレイがまだうめていない状況なのは理解できる。だってソフトがまだまだだし。3Dがどのように浸透してくるかも影響するんじゃないかな。とりあえずお金をなんとかしなきゃな。

最終夜「マイBOOK」につづく。

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「ソウル・コレクター」 ジェフリー・ディーヴァー著 文藝春秋

2010-01-22 | ミステリ

Thebrokenwindowj 久しぶりのリンカーン・ライムのシリーズであると同時に「青い虚空」以来のハッカーもの。

これまでに登場した犯人のなかで飛び抜けて卑怯。データを完全にあやつり、生体情報などで他人に罪を着せまくるのである。もう二度と顧客登録などという愚かなマネはすまいと痛感(データはじゃじゃ漏れ)。

原題はThe Broken Window。犯罪の背景となるデータ管理会社が窓から“観測する”こと以上に(実際のこの会社の中枢には小さな窓しかないのが皮肉)、犯罪を抑止するために、小さな窓の修繕から始めるという割れ窓(ブロークン・ウィンドウ)理論を借りている。

こんないいタイトルなのにボーン・コレクター的な邦題をつけなくてもいいのにな、と思ったらディーヴァーがわざわざ日本向けに提案してきたのだという。サービス満点である。人間にとって、いまやデータ=魂なのだという意味もこもっているので悪くない。ひょっとして第二候補だったのかも。

でもね、「ウォッチメイカー」(こちらも原題は「冷たい月」だった)との関連とか、あまりに盛りだくさんなのでちょっと胸焼け気味。サービスしすぎじゃないかなあ。

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