事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「幻の光」(’95 シネカノン=テレビマンユニオン)

2008-07-14 | 邦画

060912em002 江角マキコのデビュー作。バレーで鍛えられた裸身が男を欲する場面はなかなか。こういう話を書かせたら宮本輝(原作)にかなう人はいないわけで、「誰も知らない」「ワンダフルライフ」の是枝裕和監督の作風にもちゃんと合っている。アップが極端に少ないので前夫が浅野忠信であることにしばらく気づかないほど。前夫の自殺がどうしてなのかが理解できず、自分が幸福になる資格がないのではないかと思い悩む……こんなむずかしい役を、江角は力業でこなしている。

うっすらと何かを察している夫を演ずる内藤剛史がいい味☆☆☆☆

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「祭りの準備」(’75 ATG)

2008-07-14 | 邦画

U03807901i5119   その昔、井筒和幸の「犬死にせしもの」という映画を観ていたとき、やけにかぼそい新人女優が出ていて、彼女が惜しげもなく海岸で裸になったのはいいのだけれど、その胸がほとんど少年のようだったので驚いた。“映画に出てくる裸は(すくなくとも胸は)豊満なもの”という誤った先入観があったからかも。

その映画初出演の女優こそ、あの今井美樹だったのだ。おかげで今では「犬死にせしもの」は、主演の真田広之佐藤浩市、そして安田成美よりも彼女の映画として記憶されている。

 このテのお宝情報はネット上をかけめぐっているわけだけれど、その情報をもとに映画を観るのってちょっと……いいか、別に。他人のことは言えないし(笑)。
で、この作品。

ちょっと邪悪な表情をする竹下景子がほとんど宮沢りえであることを再確認。有名なフルヌードシーンも、江藤潤が胸にむしゃぶりつくところ(もっと言い方ありそうだけど)は吹替。このあたり、プロダクションとの力関係でしょうか。「中学生日記」の可憐な優等生がいきなり脱いだのだから、当時は衝撃的だったのだろう。

「津軽じょんがら節」や「赤ちょうちん」などの叙情派脚本家として有名な中島丈博の自伝的作品。その彼が、いまや「真珠夫人」「牡丹と薔薇」でドロドロした世界を描いていることを思えば、竹下景子も熟女パワーをもういちど爆発させてほしい気も……それにしても、魅力的なタイトルだ。祭りの準備。

旦那はぜったいに彼女のフルヌード写真をたくさん撮っていると思う。くやしい☆☆☆★★

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朝まで生テレビ 第4夜

2008-07-14 | テレビ番組

Tky200509170091 第3夜はこちら

 菅直人の放言はとまらない。

「国民はマスコミに左右されていて、とてもじゃないけれどマスコミに左右されない国民を期待するのは無理だ」
「国民は一億総白痴化になってますよ。だから自民党が勝ったんじゃないですか」

……すごいでしょ(笑)テレビでこれを言っちゃうんだから。まあ、ほとんど当たっているけどね。しかしこの人の発言でいちばん印象に残っているのはこれだ。

「二十世紀という戦争の世紀でわれわれが学んだ最大のものは、アングロサクソンとは戦争をしちゃいけないってことですよ」

彼らは戦争に強いからってわけ。そこまで言うか。
湾岸戦争の回では姜尚中が朝日新聞の田岡俊次に向かって

「あなたは軍事オタクですよ。書いたものを読むと単にマニアックで。」

番組進行役たちも本音をさらしまくり。靖国に無邪気な発言をした高市早苗に向かって田原総一朗は

「あなたのような下品で無知な人にバッジつけて靖国のことを語ってもらいたくない」

L_59 これ、見てなかったのが惜しい。電波芸者と揶揄された田原には批判も多いけれども。
 朝生には観客も入っていて、これがなかなかレベルが低くて泣かせるのだが、温厚な渡辺宣嗣アナも興奮して

「(観客に向かって)わたしの兄は障害者だけど……」我に返って絶句したりしていた。彼にも、重い過去があったわけだ。

 いま、どうして朝生を特集したのかというと、戦後しばらくは左翼知識人が力をもっていて、左翼にあらずんばインテリにあらず、といった風潮があった。しかし近ごろではディベートで本領を発揮する左翼はほんとうに数少ないのだ。番組もそのあたりを苦慮しているとか。

 でも、なんか近ごろ潮目が変わってきていないか?と感じているわけ。小泉~安倍の改革路線に熱狂した同じ層が、憑き物がおちたように冷静になっていたりするのだ。もちろんまだ油断はできないけれど、そのあたりを検証するために、ひさしぶりに金曜深夜のトークバトルを見てみようかな。
【朝まで生テレビ・おしまい】

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朝まで生テレビ 第3夜

2008-07-14 | テレビ番組

00sien09 第2夜はこちら

「朝生」における共産党議員の役割は、“常に正論”だった。これは国会でも同じですね。典型的なのが亡くなった上田耕一郎。新聞を右手にもちながら

「朝日によればね……」

これが彼の決まり文句。予算委員会でもおなじみの光景だ。下村満子などは「上田さんはこれを何十年もやってるんだから(笑)」とつっこんでいた。一種の芸風になっていたのが懐かしい。同じ共産党でも正森成二はもっと過激で

「あなたね、嘘を言っちゃいけませんよ」

 消費税の回で、大蔵省の女性キャリア(前の舛添要一夫人の片山さつきじゃありませんよ)に向かって吐いたセリフ。消費税は老人福祉のためにぜひとも必要だとする彼女に、数字を挙げてその虚構を暴いて見せていた。この人も亡くなっちゃったなあ。

Neverhamada  そこへいくと自民党の方は情けなかった。いかにも古い体質で、その場逃れでごまかそうという姿勢が見え見え。島村宜伸なんてどうしていまだに議員でいられるのだろう。都知事選にからんで柿沢弘治は落選してただの人になってしまったけれど。天皇問題で(だったかなあ)途中退場した栗本慎一郎のスタンドプレーはいかにも彼らしくてあざといったら。

 ただ、官僚出身の(浜田マキ子の旦那、の方がとおりはいいだろうか)浜田卓二郎というパネリストはすごかった。

「おっしゃることはわかりますが……」

言っていることは自民党の方針バリバリなのに、論理の展開がみごとなので、テレビを見ながらわたしはほとんど「まいりましたっ!」とギブアップしていた。でも、こういう口舌の人らしく選挙には弱く、落選して今では講演で稼いでいるのは自然な流れなのかも。

しかし国会議員でもっとも過激な発言をくりかえしたのは何と言っても菅直人だ。アメリカのことを

「役者でも大統領になれる国」

と放言してしまい、大島渚から「役者でもとはなんだっ!全世界の役者にあやまれ!」と激昂されたのは有名な話。それ以外にも……第4夜につづく。

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