事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「ハプニング」The Happening('08)

2008-07-31 | 洋画

The_happening_poster2

 セントラル・パークを散策する人々が、突然その動きをとめ、ある行動をとりはじめる。近くの工事現場では、上から次々と作業員が降ってくる。テレビでは、動物園のライオンに自分の手を食いちぎらせている男の映像が……

「シックス・センス」「アンブレイカブル」「サイン」「ヴィレッジ」「レディ・イン・ザ・ウォーター」とキャリアを積み重ねてきた(というか、評価が下がり続けてきた)M・ナイト・シャマランは、要するにハッタリと虚仮おどしの人だ。観客の意表をつくことに命を賭け、そのためにストーリーが破綻しようがかまわないという姿勢は一貫している。そして、そんな彼の根性が憎めないものだから全作品をわたしは見ちゃっているわけだ。

「で、『ハプニング』を観てどう思った?」
観てきたことを自慢する同僚にたずねると……
「うーん。むずかしいわね」
「他の人に薦めようと思ったか?」
「……それはないわ(笑)。怒る人もいるだろうし。」

シャマランの映画は一週目にごっそり稼ぎ、二週目以降にガターっと客が減ることになっている。クチコミがこのように効かないので今回も同じことになりそうだ。

 しかしわたしはシャマランの稚気を愛する。

こんな映像を撮ってみたい、こんな手で観客を驚かせたいとする集積がシャマラン映画だ。だからたとえ後味が悪くても、なぜ人々が自殺し続けるのかの理由が噴飯ものだったとしても、彼はいっこうに気にしないし、わたしのような彼の映画のファンもかまいはしないということだろう。

パニックに陥ってしまった同乗者を鎮めるために「1日目に1ペニー、2日目に2ペニー、3日目に4ペニーと倍々に貯金したとする。30日目にはいくら貯まっていると思う?」と、およそ理科教師には見えないマーク・ウォールバーグにたとえ話をさせる。このたとえ話が不可思議な現象のヒントになっていたり、正気であることを示すためにドゥービー・ブラザーズの「ブラック・ウォーター」を歌わせたり……脚本もあいかわらず達者。PG-12指定だから、思う存分むごたらしい描写が連続することを覚悟の上で、観ても損のない映画だとお薦めしたい……いや、やっぱりちょっと怒られちゃうかなー。

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48才のハローワーク~防災担当者篇

2008-07-31 | 社会・経済

Tky200807240288  新シリーズ開始。自分の出会ったさまざまな職業人に、そのディープなネタを聴取していこうという狙い。ぶっちゃけた話、バーや居酒屋のカウンターでの与太話を再構成してお届けするわけなので、内容については責任もてません(^_^;)。で、第一回は某県の防災担当者篇。

 昨日の地震?たいへんだったよー。夜中の……12時半くらいか。当然酒は飲んでたしさぁ。仕方ないからタクシー呼んだの。でも20分くらいかかるっていうんだ。それじゃあ、って歩いて行ったよ、庁舎まで。

 うん、オレは歩いても20分で着くから。でも他の連中はそうもいかないからさあ、奥さんに送られてきたり、いろいろだった。いちばんのお偉いさんが一番乗りだったな。え?違う違う、クルマぶっ飛ばして来たわけじゃなくて、庁舎近くの宿舎に住んでるんだよ。公務員の宿舎なんてそのためにあるようなもんだし。

 昨日のは震度4だったろ?本来集まるべき人間が、全部そろえば200人は来ることになってる。でもそうはいかないじゃないか。みんな都合もあるし、連絡がつかないヤツもいる。岩手宮城の内陸地震のときは土曜日の朝だったから、それでも90%は集まった。でも今度は平日の深夜だろ?かえって割合は減ったと思う(笑)。

 だから今日はさ、その歩留まりを調べてたわけ、もちろん匿名で。次のケースに役立てなきゃいけないからさ。しかしけっこう集まるもんなんだよ。オレは管理職だから深夜に出ても時間外手当が出るわけじゃないけどな……そうそう、一応特殊勤務手当は出るけどね。そうかキミも県職員だから理屈はわかってるわけだ(^o^)

 でもさ、そうやって災害はいろいろな時間帯にいろいろなパターンでやってくるわけだろ?道路の寸断なんてことになればそっちの地域に住んでる連中は根こそぎ動きがとれない。だからこそ歩留まりをチェックしてさまざまな想定をするわけね。

 学校だってそうだろ?いつもいつも全員がそろうわけじゃないし、相手は子どもだからパニックになって“予想外のことが起こるのが当然”じゃないか。だから学校こそ「歩留まり」ってことを重視した訓練をやらなきゃな
……やってるんだろ?

次回は『夜のお仕事Ⅰ』です。

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うまい店ピンポイント検証篇その2~山形ラーメン四天王の北=いさご食堂

2008-07-31 | 食・レシピ

Isago 山形ラーメン事情はこちら

今回から山形市ラーメン四天王篇。紹介してくれた読者のレスをリプライズ。

山形もラーメンです (キッパリ!!!)
東の八幡屋 山形市大字平清水64-6 023-623-8363
西の大沼食堂 山形市西原1-11-12 023-645-2455
南のよしのや 山形市富の中3-8-5  023-644-3570
北のいさご食堂 山形市泉町6-3 023-632-1040
と、あるスジでは言われてますです!このほか枚挙にいとまなし!

いつも木の実町にある大手門パルズ(教育会館)に向かうのが常だったので、通り道近くの【いさご食堂】から四天王オリエンテーリングをスタート。馬見ヶ崎川をわたる直前に左折したらいいんだろ?……ありゃ、橋の前には左折する道がない(>_<)。体育センターまで引き返し、さくらんぼテレビの社屋を左に見ながら細い道へ。たどりつけるかなあ……あ、あった。時間帯がハンパなので(午後4時ごろ)わりにすいている。ていうか客はわたしひとり。ほんとに四天王なのかなぁ。

Isago02  さて、味の検証の前に知っておいてほしいことがある。ラーメン食いまくりの山形県でも、海っぺりの庄内地方と、内陸のラーメンでは味の方向性がまったく違うのだ。

 庄内のラーメンをひと言で表現すれば“さかな系”。魚醤やトビウオのダシを使ったりするので、慣れない人は「サカナくさっ!」と敬遠することも多い。

 対して内陸は“けもの系”。全国的にはこちらの方がメジャーだと思う。いさご食堂は典型的なけもの系。食べているうちに客がドカドカ入ってきたので、これはやっぱり人気店なのであろう。有名な手打ち中華はおいしかったし、駐車場を出るときに駅前への道を親切に教えてくれたので好感度大。後日、もう一度食べたくなって向かったら、今度は迷ってしまってたどりつけませんでした(T_T)。

次回は山形ラーメン四天王の東「八幡屋」篇です。

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「悪名」(’61 大映)

2008-07-29 | 邦画

4988013612303 監督:田中徳三 脚本:依田義賢 原作:今東光 撮影:宮川一夫
出演:勝新太郎 田宮二郎 中村玉緒 中田康子 水谷良重 浪花千栄子

 シリーズ第一作。大映京都撮影所の底力。美術、セット、照明が作品を脚本・演出以上のものにしている。しかも役者が端役まで含めてみんなすばらしい。特に女優の美しさは並みじゃない。そして、勝新太郎と田宮二郎をもり立てようとする意気込みが感じられるのだ。コンスタントにつくられる娯楽作品こそが、実は日本映画の屋台骨を支えていたことがよくわかる。

まだやくざと組織暴力がイコールで結ばれていなかった時代、か☆☆☆★★

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華麗なる一族 第二夜

2008-07-29 | 芸能ネタ

画像

第一夜はこちら

 この物語のモデルになったのは、1965年の山陽特殊製鋼倒産事件。そして神戸銀行と協和銀行の合併の“”だ。「小(万俵家の阪神銀行→神戸銀行がモデル)が大(大同銀行→協和銀行がモデル)を喰う」という万俵大介の野望が、留守中に妻を実父に強姦されてしまった悔しさの裏返しだった……このあたりがテーマだろうか。一方、祖父とうりふたつである息子の鉄平は、阪神特殊鋼の技術者であり、自前の高炉の建設に情熱を燃やす。どう見ても大介が悪玉で鉄平は善玉。

 でも中年になったわたしは考えこんだ。「華麗なる一族」は、不道徳な装飾を排除して考えるといかにもストレートなビジネスドラマ。その観点で見ると、経営者としての万俵大介、けっこうやり手なのである。上位行である大同銀行(頭取は日銀関係者を迎えることが慣例になっているようなお公家さん銀行)を、弱みにつけこんで合併してしまおう……原作が発表された70年代においては銀行再編は確かに“とんでもないこと”だった。’71年の第一勧業銀行(第一銀行+日本勧業銀行)発足時の大騒ぎは、子どもだったわたしですら「こりゃーえらいこっちゃ」とおぼえているくらい。でも、現在はどうだろう。都市銀行で十年前と同じ名前の銀行などありはしない。だからこそ万俵大介の先見性は際立つ。喰った方と喰われた方の合併後の処遇に天地の差があることは有名な話だし。

 それにくらべると息子の方は全然ダメ。父親に反発しながらも、結局はメインバンクである『父親の銀行』に寄りかかり、過剰設備投資のリスクを怖れた(不義の子であるかもしれない息子への意地悪と描写されるが)融資カットにあわてふためき、従業員を路頭に迷わせる結果を招く。“人柄と情熱に惚れて”過剰な融資を行って経営を傾かせる大同銀行の頭取とともに、要するに無能なのである。情熱あふれる若さを誇り、誰からも(父親以外から)愛された好漢は、その経営能力だけは“真の父親”から受け継ぐことはなかったわけだ。

 まあ、大介にしても娘婿である大蔵官僚によって将来“喰われる”ことになりそうだし、“あの事件”が起こるまで血液型もチェックしないなんて、よく考えると無能をさらけだしているんだけどさ。京マチ子の悪女っぷりと、無垢であるがゆえに残酷な本妻役の月丘夢路だけでも一見の価値あり。ぜひ。

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華麗なる一族 第一夜

2008-07-29 | 芸能ネタ

B0002tt0ri09 ‘07年に木村拓哉主演でTVドラマ化され、“重い”設定であるにもかかわらず、キムタクの威光もあって高視聴率をゲット。もちろんそれは、上海ロケを敢行するなど3シリーズ分の予算をぶちこんだTBSの意気込みが反映したためでもあるだろう。でも、山崎豊子の原作が持つ、一種の“不道徳さ”を日本人が愛していることも一因だと思う。

山崎は資料の咀嚼の仕方が雑なものだから、よく盗作騒ぎになる。それが常に大ニュースになるのは、彼女の小説がいい意味でジャーナリスティックだからだ(“モデル”たちが激怒することもあるだろうけれど)。

白い巨塔」で大学病院内部の封建性をえぐり出し、「不毛地帯」で航空機選定の商戦が、実はかなりおまぬけであることを暴き、「大地の子」では、日本人が忘れたがっている中国残留孤児問題をとりあげている。そしてそれぞれ、不倫や汚職など、下世話な装飾をほどこしてあるのだ。不道徳さ、とはそんな意味。
「華麗なる一族」はそんな下世話パッケージのきわめつけ。“妻妾同居”+“息子の嫁をレイプ”ときたもんだ。

役名       続柄     映画版   1974年版         2007年版
万俵大介    当主    佐分利信       山村聰      北大路欣也
万俵寧子     妻     月岡夢路      久我美子     原田美枝子
万俵鉄平    長男    仲代達矢      加山雄三       木村拓哉
万俵早苗     嫁       山本陽子      柏木由紀子    長谷川京子
万俵銀平    二男     目黒祐樹       林隆三          山本耕史
美馬一子    長女     香川京子       三ツ矢歌子      吹石一恵
美馬中   長女の夫    田宮二郎        佐藤慶         仲村トオル
万俵二子    次女   酒井和歌子        島田陽子       相武紗季
高須相子  家庭教師   京マチ子       小川真由美      鈴木京香
三雲祥一 大同銀行頭取 二谷英明         池部良        柳葉敏郎

 上のキャスト一覧を見てほしい。今回の主なテキストは’74年の東宝映画版(それにしてもこのDVDのパッケージほど堂々と監督~山本薩夫~の名前をミスっているのは珍しい)。キムタク版はほとんど見ていないので。しかしわたしは、山村聰がテーブルの下で愛人の小川真由美のスカートをまさぐる’74年のテレビ版もいやらしくて好きなんですけど(笑)。
以下次号

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「社長道中記」(’61 東宝)

2008-07-29 | 邦画

Photo 原作:源氏鶏太 監督:松林宗恵 出演:森繁久彌 三橋達也 浜美枝

東宝のレギュラー、小林桂樹見たさに借りた第一弾。意外に面白かった。社長に森繁久彌、会長に左卜全、総務部長が加東大介、大阪支社長が三木のり平……いいですなー。いかにも映画が庶民の娯楽の王様だった時代の……

思ったより露骨な艶笑譚。お父さんが本棚の隅に隠しておくような小説みたい。淡路惠子のお水な感じが素敵。団玲子もかわいい。そして社長夫人、あれは、誰?

久慈あさみという女優でした。きれいです!☆☆☆★

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「ユージュアル・サスペクツ」The Usual Suspects(’95 米)

2008-07-28 | 洋画

U213601187904121 監督/製作:ブライアン・シンガー 出演:以下のとおり

ブライアン・シンガー、ケヴィン・スペイシー、ガブリエル・バーン、ベニシオ・デル・トロ……みんな公開当時よりビッグになっており、しかしそれゆえにラストのショックも小さい。2度目だからかな?「アクロイド殺し」を今さら掟破りと言われても。

「カイザー・ソゼ」は歴史に残るフレーズになったか☆☆☆★★★

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バイト in 神社

2008-07-28 | 読者レス特集

Photo ……「バイトinキャンプ」はこちら

私のやったバイト。家庭教師、ホテルの皿洗い、巫女さん、団子の製造、団子屋各支店での販売、バレンタインデーのチョコ売り、焼き鳥の箱詰め……いろいろやりましたがあと忘れました。

なかでも焼き鳥の箱詰めは15本(半端な数)並べたらタレをダーっとかける人がいてまた15本並べて、ってのを10回繰り返して1箱できあがり~。

3人バイト並んで、タレかける人が前にいる単純作業をまず2時間くらい続けて休憩、作業、休憩、ってな感じで、だんだん頭が飽和状態で焼き鳥だらけになります。時給忘れました……現物支給はよくありました。

 このようにさまざまなバイトを転々とするのが本来というものなのであろう。でもよく読んで。なかにとんでもないのが混じってる。巫女?さてどんなことをするのだろう。確か巫女というのは……

初詣の時に(大晦日から元日にかけて)破魔矢や御札を売ることが主なバイトでした。
父親が近所の結構有名な神社の神主さんから言われたらしく、
「エリザベス(って名前にしてくださいとリクエストされた)、神社で巫女さんのバイトすねがど。処女でないどダメなんだど」

……私は当時もう処女ではありませんでしたが、まさか
「あたし処女んねがらでぎね。」
とは言えず、「……する」と承諾したのでした。
事前に、巫女になるバイト仲間たちとお祓いを受け、(ここにいるみんな処女なワケないよなぁ。でも私バチ当たるかも)と思いつつ。
白い着物に赤い袴を穿き、日ごろのバイトの癖が出てしまい、お客さんに「はい!いらっしゃい!」と何度も威勢良く言っては注意されていた明るい巫女でした♪

わははのは。ディスプレイの前で芋焼酎吹き出しちまったぜ。処女はやっぱり巫女の基礎。処女王エリザベスを名のるとはおこがましい(笑)。まあ、神社にお参りする善男善女も、別に巫女さんたちが本気で処女だなんて信じてないだろうから(だと思う)いいんだけどさ。それにしても親父さん、娘が経験済みなのか、ちょっと不安だったんだろうなあ(^o^)。

画像は勝手にパクッたものなので詮索しないように。

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「ウォレスとグルミット/野菜畑で大ピンチ!」Wallace & Gromit: The Curse of the Were-Rabbit(’05 英)

2008-07-27 | アニメ・コミック・ゲーム

監督:ニック・パーク、スティーヴ・ボックス

 イギリス人の苦いユーモア爆発。低予算のホラー古典を徹底的にパクリながら、しかしフォーマットはちゃんといつものウォレスとグルミット。あのテーマソングが大メジャーで流れるだけでうれしい。考えてみればわたしのイギリスの“触感”は、むかしはモンティ・パイソンで現在はこのシリーズになっている。

むしろ大人がよろこぶクレイ(粘土)アニメ。ぜひ☆☆☆☆

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