ゴエモンのつぶやき

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5つの基本ケアで脱「抑制」 上川病院理事長・吉岡充さん(1)

2011年10月31日 02時18分43秒 | 障害者の自立
 高齢者医療の多くの現場で、認知症などで徘徊(はいかい)したり、点滴を自分で抜いたりしてしまうような患者の方をベッドに縛る身体拘束、いわゆる「抑制」が今も行われています。私は高齢者医療を専門とする上川病院(東京都八王子市)で長年、抑制廃止運動に取り組んできました。

 取り組み始めた1986年当時、高齢者への医療や看護では抑制は当たり前でした。抑制なしでできるものではないというのが、いわば常識でさえありました。多くの、主に認知症の方が縛られ続けたまま、悲惨な死を迎えていきました。家族も仕方がないと諦めていました。

 世界で類を見ないスピードで日本の高齢化が進む中、私たち医療従事者が大学教育によって死は敗北のように思い込んできたこともあり、劇的な症状の改善が見込めない人に対する生活をベースにした療養のあり方を知らなかったことが原因でした。この国の医療制度の貧しさもありました。

 私が抑制をやめようとした理由は、人権意識に目覚めたとかという大げさなものではありません。ただ、これはひどいことなんだと思い、やめられるだろうと感じ、やってみたらやめられたということです。

 私たちは抑制をやめるためには抑制が必要な状況を作り出さないことが重要と考え、「アクティビティ」「排せつ」「清潔」「起きる」「食べる」という5つの基本的ケアを大切にしています。

 例えば、抑制を招いてしまうケースとして、自分の周囲を大便で汚してしまう不潔行為と呼ばれる問題症状があります。認知症の高齢者は便をおむつの中にすると、不快で気持ち悪くなり、おむつの中に手を入れてしまいます。すると今度は手についた便が気になって自分の周囲のもので拭いたりしてしまいます。でも、おむつをこまめに交換するなど「排せつ」のケアを適切に行っていれば防げるものなのです。

 同様に、かゆみなどからいらいらや不眠を生じ、大声や乱暴といった問題症状に発展するのを防ぐため、身の回りを「清潔」に保つことも大切です。「アクティビティ」は寝間着を着替え、車いすで食堂に出て行くなど良い刺激を与えること。「起きる」は良い姿勢でいすに座り、覚醒刺激を促すこと。「食べる」は口で食べたり飲んだりすることです。

 この5つの基本的ケアを大切にすることで抑制せずに済み、その人らしさが戻り、栄養状態も良くなり、快適で人間らしい生活をとりもどすことができます。

 また、私たちは院内で抑制しないだけでなく、外に向かって抑制廃止を公言しました。すると他の病院で抑制されていた人が多数転院してきました。そのとき気づいたのが「(慢性)抑制死」の問題です。

 どうもお年寄りを24時間縛り続けると元に戻らない、不可逆的な変化が起きます。同じような障害でも、抑制を受けた人と、そうでない人の予後を比べると、抑制を受けた人の全部ではないにしても、肺炎などで死期が早まった人がいました。高齢者への抑制は死をもたらすのです。

 吉岡充(よしおか・みつる)1949年生まれ。77年、東京大学医学部を卒業。東京都立松沢病院(東京都世田谷区)勤務などを経て、82年から上川病院(東京都八王子市)勤務。89年から同病院理事長。高齢者医療現場での身体拘束廃止運動に取り組む特定非営利活動法人(NPO法人)「全国抑制廃止研究会」の理事長も務める。


◇            ◇


 へき地医療、医師の偏在、医療事故――。「医人たちの挑戦」は、転換期にある日本の医療現場で逆境に立ち向かう人の姿を隔週で紹介するコラムです。医師や患者ら6人の筆者が、それぞれの体験を通して日本の医療の今をつづります。


 吉岡充(よしおか・みつる)1949年生まれ。77年、東京大学医学部を卒業。東京都立松沢病院(東京都世田谷区)勤務などを経て、82年から上川病院(東京都八王子市)勤務。89年から同病院理事長。高齢者医療現場での身体拘束廃止運動に取り組む特定非営利活動法人(NPO法人)「全国抑制廃止研究会」の理事長も務める。


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 へき地医療、医師の偏在、医療事故――。「医人たちの挑戦」は、転換期にある日本の医療現場で逆境に立ち向かう人の姿を隔週で紹介するコラムです。医師や患者ら6人の筆者が、それぞれの体験を通して日本の医療の今をつづります。


日本経済新聞 2011/10/30 7:00
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注目集めるバリアフリー映画

2011年10月31日 02時14分38秒 | 障害者の自立
「芸術の秋 一緒に楽しもう!」。視覚、聴覚障がい者も健常者と共に楽しめる字幕や音声ガイド付きのバリアフリー映画が注目を集めており、都内で開催された日本最大規模の「東京国際映画祭」(22日~30日)や、「東京ごはん映画祭」(8日~23日)では上映会が開かれました。その模様を紹介するとともに、バリアフリー映画の普及に向けた公明党の取り組みをまとめました。

白色の杖を携え、座席に腰掛けていた視覚障がい者の女性は、無数の黄色いハンカチがたなびく映像がスクリーンに映し出された瞬間、感動の涙を流していました。これは、東京国際映画祭では初の「バリアフリー上映会」として28日、山田洋次監督の「幸福の黄色いハンカチ」が上映された際の光景です。

同上映会では、スクリーンにセリフが字幕で表示されると同時に、映像を解説する活弁士の声が場内に流され、多くの視聴覚障がい者が健常者と共に鑑賞しました。上映後、障がい者だけでなく、健常者からも「字幕があるとセリフが不明瞭だった部分もよく分かった」(20歳代男性)などとバリアフリー映画を評価する声が寄せられました。

また、上映会と並行して、視聴覚障がい者のための映画のあり方を考えるシンポジウムが行われ、公明党の高木美智代・障がい者福祉委員長(衆院議員)があいさつしました。高木さんは、映画のバリアフリー化に向けての公明党の取り組みを紹介し「障がい者が安心して暮らせる共生社会をめざし、バリアフリー映画の普及へこれからも頑張ります」と決意を語りました。

続くパネルディスカッションでは、NPO法人「メディア・アクセス・サポートセンター(MASC)」の川野浩二・事務局長が、今回の上映会やシンポジウムについて「映画(の製作・配給などに携わる)関連6団体が企画したもので、非常に画期的なスタートラインです」と強調しました。全盲者である大河内直之・東京大学先端科学技術研究センター特任研究員は「(障がい者が見る作品の)選択肢があることは大事です」とバリアフリー映画普及の重要性を訴えました。

なお、今回の上映会やシンポジウムでは、通常の映画も字幕付きで楽しめるようになる「新たな字幕表示システム」が初公開されました。

同システムは、MASCと大手精密機器メーカーが共同開発したもので、超小型画面を装着したメガネ(スマートフォンなどと接続)を掛けて映画を見ると、インターネット経由で配信された字幕情報が、スクリーンの前の空間に浮かんで見える仕組みです。MASCの担当者は「これを使えば字幕をフィルムに焼き付ける必要がなく、コストが抑えられます」と語っています。

東京ごはん映画祭でも
FMラジオを活用 音声で画面の映像を再現

「画面は鮮やかな緑で包まれた森を映している」「茶わんに盛った茶色い米を一口ほおばる」―。これは、東京ごはん映画祭で、“人”と“食”の関係を描いたドキュメンタリー映画「eatrip(イートリップ)」の上映中に流れた音声ガイドです。スクリーンに映った映像を“耳で観る”ために、音声による解説を加えるもので、健常者である妻と共に鑑賞した視覚障がい者の男性は、「解説が分かりやすいから、直接、映像が目に見えなくても情景を楽しめました。映画好きにとっては、とてもうれしい」と笑顔で語っていました。

同映画祭での音声ガイドは、FM電波を用いて会場内に放送され、鑑賞者はそれを小型ラジオで受信し、イヤホンで聞き取っていました。

23日の上映には、高木さんに加え、東京都議会公明党の中島義雄幹事長、吉倉正美、高倉良生の両都議が訪れ、日本盲人会連合の時任基清・常務理事と共に参加しました。

時任常務理事は「映画など文化、芸術を楽しみたいと願う視覚障がい者は多いので、この取り組みは非常にありがたい。ぜひ普及させてほしい」と語っていました。

この上映会は、都議会公明党が今年2月の本会議や予算特別委員会で、音声ガイド付き映画の普及促進を提案したことを受けて、実現したものです。都では今後も同映画の上映を進める方針で、12月2日に都庁で開催される「平成23年度障害者週間記念の集い 第31回ふれあいフェスティバル」でも、同映画が上映される予定です。

一貫して普及を促進公明
法改正など 国会・地方議員の連携で

バリアフリー映画が注目を集める背景には、関係者の努力に加え、それらを後押しする形で同映画の普及を一貫して促進してきた公明党の取り組みがあります。

その発端は2007年6月、日本映画に聴覚障がい者向けの字幕を付けるよう訴える“一人の声”が公明党の東京・世田谷区議に寄せられたことでした。これを契機に、公明党は地方議員、そして国会議員が連携して、国や地方自治体などに取り組みを訴えました。

こうした国会・地方議員による粘り強い連携プレーによって、09年6月、改正著作権法が成立し、障がい者向けの字幕や音声ガイドが著作権者の許可なしで映画に付けられるようになりました。

その結果、映画製作大手4社による作品の6割超(09年)に字幕付き作品が用意されるなど、バリアフリー映画の認知度が高まり、今回の東京国際映画祭での上映にもつながりました。

ただ、上映する映画館は少なく都市部に偏在していることに加え、中小の製作会社では取り組みが遅れているのが現状です。また、音声ガイドについては、ごくわずかな作品にしか付いていません。いずれも、米国や英国などの諸外国に遅れをとっているというのが現状です。

公明新聞:2011年10月30日付

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天皇杯カップ県内で順次公開

2011年10月31日 02時12分15秒 | 障害者の自立
皇后杯も
 山口国体で県勢がいずれも初めて獲得した天皇杯(男女総合優勝)と皇后杯(女子総合優勝)のカップが11月~来年3月、県内8会場で順次、一般公開される。

 両杯は来年4月には日本体育協会に返還しなければならない。大会の成功を支えた県民と喜びを分かち合おうと、県が一般公開を企画した。県国体・障害者スポーツ大会局は「県民の熱烈な応援と、チーム山口の大活躍によって獲得した天皇杯と皇后杯を、多くの人に見てもらいたい」と話している。

 展示会場と期間は次の通り。

 ▽山口市・県庁エントランスホール(11月14~30日)▽下関市立美術館(12月2~11日)▽宇部市・ときわミュージアム(14~23日)▽周南市美術博物館(1月6~15日)▽県立萩美術館・浦上記念館(17~26日)▽長門市・香月泰男美術館(2月3~12日)▽岩国総合庁舎(14~23日)▽柳井総合庁舎(24日~3月6日)

(2011年10月30日 読売新聞)
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糸賀記念財団 一転存続へ

2011年10月31日 02時10分14秒 | 障害者の自立
賛助会員募り自主運営

 県が廃止の方向を示していた外郭団体「糸賀一雄記念財団」(理事長=嘉田知事、湖南市)について、県は方針転換して存続することに決めた。財団が賛助会員を募るなどして自主財源を確保し、自立した運営を目指す。

 財団は1996年、障害者福祉の第一人者として知られる糸賀一雄氏(1914~68)の思想や取り組みを伝えようと、県の出資と民間からの寄付で設立された。

 糸賀氏に関する調査研究や啓発などを事業に掲げるが、近年は、福祉分野で功績のあった人の表彰しか行っていない。また、収入の大半が県の補助金で賄われていることなどから、県が2009年にまとめた外郭団体の見直し計画で「12年度をめどに廃止」とされた。

 しかし、福祉関係者などから存続を求める声が寄せられ、財団が自主的な運営を目指すことになった。

 県と財団が大津市内で28日に開いた会合には、福祉団体の関係者ら約30人が参加。県側は「支援は続ける」と表明し、財団は、賛助会員制度の導入や出前講座、糸賀氏生誕100周年記念事業の実施など、今後の方針を報告した。

 財団の久保厚子副理事長は「今後は積極的に会員を募り、皆さんの意見を基に活動の幅も広げる」と話した。

(2011年10月30日 読売新聞)
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大分国際車いすマラソン大会 きょう号砲

2011年10月31日 02時05分14秒 | 障害者の自立
 第31回大分国際車いすマラソン大会(大分県、日本障害者スポーツ協会・日本パラリンピック委員会、大分合同新聞など主催)は30日、大分市の県庁前をスタート、市営陸上競技場をフィニッシュとするマラソン42・195キロ、ハーフ21・0975キロの国際パラリンピック委員会(IPC)公認レースとして開かれる。
 今回は海外17カ国から61人、国内から230人の男女計291人がエントリー。東日本大震災の被災地から6選手を招待した。昨年に続き賞金制を導入、マラソンの各クラス男女上位3人らに賞金が贈られる。
 マラソンT34/53/54男子は、前大会優勝でIPC2010陸上競技世界ランキング1位のマルセル・フグ(スイス)、世界記録保持者のハインツ・フライ(スイス)ら海外の強豪と、国内勢の戦いが見どころ。
 国内選手にとっては来年のロンドンパラに向けた最終選考レース。前大会準優勝の洞ノ上浩太、同3位の山本浩之、2011東京マラソン優勝の副島正純(いずれも福岡県)ら国内の上位争いも注目される。
 マラソンT34/53/54女子は、前大会で優勝したアマンダ・マクグローリー(米国)、同2位のサンドラ・グラフ(スイス)ら海外勢が中心となりそう。
 県勢は、ハーフT34/53/54男子で連覇を狙う渡辺習輔(別府市)、前回2位の佐矢野利明(日出町)らに期待が掛かる。
 レースはマラソンが午前11時、ハーフが同11時3分にスタートする。大分地方気象台によると、当日は雨の見込み。


大分国際車いすマラソン大会の開会式に臨む各国の選手たち=29日、大分市のガレリア竹町ドーム広場

[2011年10月30日 08:37] 大分合同新聞

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