ゴエモンのつぶやき

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パラリンピック・ボランティア 障害者・健常者ペアで案内

2015年12月31日 03時08分51秒 | 障害者の自立

 東京都の舛添要一知事は本紙の単独インタビューに応じ、二〇二〇年東京パラリンピックを支えるボランティアとして、障害のある人とない人が二人一組で、海外から訪れる障害者を迎える仕組みをつくる意向を明らかにした。「健常者だけだと分からない面もあると思う」と述べ、ニーズに合った支援ができるよう、障害者の視点をボランティアに生かす意義を強調した。 (北爪三記、石川修巳)

 舛添知事は、車いす利用者を迎えるケースを例に「英語を話せる健常者と車いす利用の障害者が案内すれば、ルートや移動のスピードなど一番快適なものが分かる」と説明。

 同様に、ボランティアには高齢者や日本語が堪能な在日外国人にも参加を呼び掛け、ニーズに応えられるようにする考えを示した。

 ボランティアの育成については、英国マンチェスターにある国際パラリンピック委員会(IPC)の教育部門が持つ訓練プログラムの活用に意欲を示した。今後、職員を現地に派遣することなどを検討しているという。

 バリアフリーについて、舛添知事は「ハードは今からどんどんやっていかないといけない」と強調。ソフト面は「バリアーがあっても周りの人が率先して手伝ってくれれば、バリアーがないのと同じ。こういうことをみんなが自然体でできるようになることが必要だと思う」と話した。

◆一問一答 

 -東京都が八月に実施した都民世論調査で、45%が障害者スポーツに「関心がある」と答えた。

 メディアにどれだけ障害者スポーツが取り上げられるかというと、健常者に比べて圧倒的に少ない。それでも半分が「関心がある」のは、現段階では非常に高い数字だと思う。直接触れないと関心が高まらないんで、車いすバスケットなどの障害者スポーツ体験を学校などでやっていく。

 -障害者スポーツに触れる機会として、国際パラリンピック委員会公認の国際大会を積極的に招致する方針を示している。

 一番良い例がラグビーで、日本代表がワールドカップで大活躍し、五郎丸ブームも起こった。世界で活躍するスタープレーヤーがやってくる効果はすごいと思うので、ぜひそういう機会を増やしていきたい。

 -障害者スポーツ施設の充実が課題だ。

 (二〇二〇年大会は)年が明けるともう四年後。区市町村を含めた既存の体育施設をバリアフリー化していく。その関連予算の措置をして、本年度は二十三カ所を手当てした。一六年度は障害者スポーツの拠点の一つとして、五つの特別支援学校を選んで施設を使えるようにする。

 今からの時代、健常者しか使えない施設を造るのは間違っているんで、健常者も障害者も許容できるようにしていく。

 -パラリンピックのボランティア育成は?

 障害の重さ、部位によってどういうサポートが必要かというのは、そう簡単じゃない。健常者だけだと分からない面があると思うんで、実際に障害者にボランティアになってもらいたい。障害者と健常者が組んで、障害者のおもてなしをする。バリアーがあっても周りが率先して手伝えば、バリアーがないのと同じ。みんなが自然体でできるようにすることが必要だと思っている。

東京パラリンピックについて語る舛添知事

 

2015年12月30日      東京新聞


武蔵野美大出身者 視覚障害者向けにゲーム

2015年12月31日 03時02分16秒 | 障害者の自立

◆福祉作業所に「駒」作り依頼

 武蔵野美術大学(小平市)出身で、視覚障害者でも遊べるボードゲームを開発しているゲームデザイナー・濱田隆史さん(31)が、新作のゲーム「ダッタカモ文明の謎」を完成させた。ゲームの主要部品の「駒」を作るのは、重度の重複障害を持つ福祉作業所の利用者たち。月20セットを作るのが限度だが、濱田さんは「細々とでも、必要としてくれる人に息長く売っていきたい」と話している。

 このゲームは、火山の大噴火で滅んだ「ダッタカモ文明」の駒(12種類)が発掘されたという設定で、博士役と生徒役に分かれて行う、手の触覚を使った連想ゲーム。博士役は巾着袋の中の駒を一つ触ってどんなものかを想像し、生徒役は質問しながら、博士役が最初に触った時に想像したモノを当てるという。

 たとえば、三角形の駒の場合、博士役が最初に触った時に「ピラミッド」と想像したら、その駒を袋から取り出して参加者が見たり触ったりできる所に置く。生徒役は、博士役に「食べ物ですか」「大きいですか」などと質問していき、ピラミッドと当てればその駒を手に入れることができる。勝敗よりも、連想の面白さや会話を楽しむゲームだ。

 濱田さんはゲーム制作会社に5年勤務した後、2014年春、同大の同級生らを誘って独立。第1弾として、音を聞き分けたり、重さを比べたりすることで、視覚障害者と健常者が一緒に遊べるボードゲーム「アラビアの壺」を発表。500セットを販売した。第2弾となる今回のゲームの開発にあたり、製造にも障害者に関わってもらおうと、身体・知的などの重度障害者が陶芸を行っている「生活介護事業所デイセンターふれあい」(武蔵野市)に駒の製造を依頼した。

 今月21日、ふれあいの作業場では、利用者で視覚障害などがある辻貴弘さん(37)が、駒の見本を触って形を覚え、手際よく粘土を丸めて駒を作っていった。辻さんは「自分たちの作った駒を使って遊んでもらえるのはやりがいがある」と誇らしげだ。

 体の片側にマヒがある国島正恵さん(55)は、粘土を石こうの型に押しつけて駒を作り、「いっぱい作ればお給料がたくさんもらえる」と笑顔を見せていた。ふれあいによると、駒1個あたり22円の報酬を得ることができるという。

 濱田さんは「大量生産に向かないからこそ、障害者の方と一緒にもの作りができた。これからも、ほかにない商品を作っていきたい」と意気込んでいる。年明けにもホームページ(http://gift10.net)で予約販売を開始する。

ゲームのパッケージと使用する駒

ゲームのパッケージと使用する駒

2015年12月30日 Copyright © The Yomiuri Shimbun

障害者総合支援法 施行3年後見直しへ提言

2015年12月31日 02時53分59秒 | 障害者の自立

高木(美)党障がい者福祉委員長に聞く .
安心の地域生活実現へ 26団体から意見を聴取 親亡き後の支援など推進

来年、施行3年後の見直しを迎える「障害者総合支援法」について、公明党障がい者福祉委員会(高木美智代委員長=衆院議員)は22日、政府に障がい福祉施策の拡充を求める提言を提出した。提言のポイントについて、高木委員長に話を聞いた。

―提言の狙いは。

高木委員長 障がい者の地域における生活を支援する「障害者総合支援法」は施行3年をめどに見直しが規定されています。公明党障がい者福祉委員会は26の関係団体から丁寧にヒアリングを行い、見直しに向けた議論を進めてきました。障がい児・者や家族の置かれる状況は異なります。ニーズに応じた支援が必要です。より現場の声に根差した福祉施策とするため、政府に提言を提出しました。

―具体的な支援策は。

高木 医療技術が進歩する中、医療的ケアが必要な障がい児(医療的ケア児)が増加していますが、医療的ケア児を支える福祉サービスが少なく、家族の負担が重くのしかかっている現状です。このため、まず障がい児支援に関する制度の中に位置付けを明確にするよう主張し、支援体制の構築をめざします。

また、重度障がい者へのきめ細かな支援として入院中も障がい福祉サービスを利用できるようにすることや、情報コミュニケーションの円滑化のほか、親亡き後、本人が望む地域で生活ができるようにグループホームの整備と機能強化を訴えました。

―そのほか、地域に生活拠点を確保するために重要なことは。

高木 本人の意思が反映された地域社会の実現に向け、成年後見制度の普及や意思決定支援なども推進していきます。

―介護保険サービスへの移行について。

高木 障がい福祉サービスを利用してきた高齢障がい者が、介護保険サービスを利用する場合、65歳を迎えると、自己負担が大きくなります。このため、障がい福祉制度で負担を軽減する仕組みを提案しました。また、医療と福祉スタッフの連携強化を図り、円滑なサービスの提供も促しています。

―社会参加についての支援は。

高木 自立した生活を実現するため、一般就労への移行を強化し、就労定着支援を推進します。農福連携や情報通信技術(ICT)を活用した在宅ワークを後押しし、就労の機会を創出します。障がい者施策は公明党が一貫してリードしてきました。今後も全力で取り組んでいきます。

公明新聞:2015年12月29日


性的少数者が支え合う家 名古屋にグループホーム

2015年12月31日 02時45分22秒 | 障害者の自立

 性的少数者のためのグループホーム名古屋市守山区にできた。全国でも珍しいという。周囲の理解を得られずうつ病などで苦しむ人が、安心して暮らせる場に、と当事者らが中心になって立ち上げた。

 性的少数者をサポートする一般社団法人「虹望(こうぼう)会」(名古屋市)が開設した「虹望寮」。8月にアパートの4部屋、11月に近くの別のアパートの4部屋を確保し、障害者総合支援法に基づく共同生活援助事業所としてグループホームを開設した。現在はうつ病やパニック障害などの6人が入居する。

 アパートの1室に設けた事務所にスタッフが交代で24時間常駐し、朝と夕方には入居者の部屋を訪問。買い物や掃除を手伝ったり、履歴書の書き方を指導したりして社会復帰を支える。

 ログイン前の続きスタッフ6人中4人は当事者だ。管理者の金丸ユウジさん(46)は女性として生まれ、性別適合手術を受けて今は男性として生きる。性的少数者は精神疾患の罹患(りかん)率が高い。3月に知人が自ら命を絶ち、ホームの必要性を痛感したという。

 精神保健福祉士の常松巡来(めぐる)さん(47)は「不安で眠れない」といった相談にも応じている。「性同一性障害の人は入院先ですら、病室が男性用なのか女性用なのか、という不安がある。そういう悩みのない場にしたい」と言い、「お願いだから死なないで。あなたは一人じゃない、と伝えたい」と訴える。

 不眠で昼夜逆転の生活になっていた入居者3人が生活のリズムを取り戻し、仕事を始めた。寮の事務長、速見早紀さん(53)は「一番の変化は自己肯定感の高まり」と言う。「親から『家の恥。出来損ない』などと言われ、『自分はだめな人間』と思い込んでしまう人は多い。その環境から離れて暮らすことで自分を取り戻せる」。虹望会では来年、就労支援事業としてカフェを開く予定だ。

 虹望寮は、精神科への通院など障害者総合支援法が定める条件に合えば、入居できる。家賃は水道光熱費込みで4万9千円。問い合わせは同寮(052・791・1839)へ。

写真・図版

家具付きの部屋もある=名古屋市守山区の「虹望寮」

2015年12月30日   朝日新聞


共生社会って何だろう…(10)自然にわかり合える環境を

2015年12月31日 02時37分13秒 | 障害者の自立

 共生社会の実現を2020年大会のレガシーに掲げる。実現のためには何が必要なのか。パラリンピック教育で理解を深める-そんな意見を多く聞いた。

 「理解ですか、僕は、幼少時から障害のある人、ない人が自然に触れ合う環境を整えていくことが大切なのではないかと思う」

 大分中村病院院長、中村太郎は「障害を持つ人があたりまえのように出入りする家」に育った。

 父は中村裕。『日本のパラリンピックの父』と称された整形外科医であり、東奔西走、大分県別府市に障害者の自立支援施設『太陽の家』を創設した人である。

 整形外科医となり、父が開設した病院を継いだ。パラリンピック日本選手団チームドクターも務め、若い頃から障害者スポーツに関わってきた。『太陽の家』3代目理事長でもある。

 特別な環境にあった中村は別格かもしれない。ただ「自然に」という言葉に、彼の信念がのぞく。

 「太陽の家はソーシャルインクルージョン(社会的包摂)を目標に掲げている。障害者に限らず、社会的に取り残された人たちを自然な形でフォローしていければ…」

 父は高度成長期に障害者支援に力を尽くした。交通戦争や労働災害で障害をもった人たちをいかに社会に戻すか、腐心し行動した。

 いま、それが原因の障害者は圧倒的に減った。交通安全の徹底や職場環境の改善が減少を可能にした。

 一方で、経済不況に端を発した社会環境の変化から、落ちこぼれる弱者が増えている。常に介助が必要な重度障害者、高齢化社会で置き去りにされた独居老人、心を病む人…。中村は地域で支える必要を説く。

 「僕は整形外科医だから障害者のことを考えるが、小さいときから地域で触れ合う機会が増えれば違和感もなくなり、手を差し伸べることが自然になる」

 スポーツは触れ合いに格好の機会である。必要なのは場の提供。障害のある人ない人、子供から高齢者まで一緒にスポーツを通じ生活を楽しむ環境づくりだ。

 『太陽の家』では障害者スポーツに加え、日本オリンピック委員会(JOC)と協定を結び、オリンピックの卓球選手の支援を始めた。ラオスやネパールなどアジアの途上国のスポーツも支援する。“化学変化”が生まれるかもしれない。

 2020年大会は、大きな化学変化のきっかけになればいい。「自然に」わかり合える環境づくりが進むともっといい。=敬称略

パラリンピックを通した共生社会への理念を語る中村太郎院長=大分市の大分中村病院

パラリンピックを通した共生社会への理念を語る中村太郎院長=大分市の大分中村病院

2015.12.29     産経ニュース