ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

あの白い杖がナビになります

2019年09月30日 18時02分55秒 | 障害者の自立

あの白い杖がナビになります。

スマートフォンとの連携で、どんどん賢くなるIoTガジェット。その波は、視覚障害者が持つ白杖にもやって来ました。これで目の弱い人たちが、これまでよりちょっと暮らしやすくなりそうです。

boredpandaが取り挙げた「WeWALK」は、かなりハイテクで多機能。まずハンドル部分に超音波センサーが仕込まれており、目前に胸の高さ以上の障害物が迫ると振動でお知らせしてくれます。そして音声アシスタント&Google マップと連動し、ナビゲーションのお手伝いもしてくれるというのです。

WeWALK/YouTube

開発者の言葉

動画の説明によれば、世界では3,900万の人たちが盲目で、さらに25億人が視覚障害を持っているとあります。そしてこの「WeWalk」を開発した盲目の技師、Kursat Ceylanさんいわく、「最近は空飛ぶ自動車など科学技術の躍進が話題になっていますが、こうした人たちはただの白杖しかツールがないのです」と歯がゆさをにじませており、そんな想いから「WeWalk」を作ったのでした。

190911_wewalkImage: boredpanda

ですがIoT化された白杖であれば、自分が行くべき地下鉄の出口や今来ているバスが何番か、または近所にどんな店があるのかといった情報をすぐ入手することが出来るようになるとのこと。まさに、暗闇に光を射してくれるガジェットなのです。

アップデートで進化する

また公式サイトでは、Bluetooth経由で手持ちのスマホの専用アプリと連携し、「WeWalk」のタッチパッドから各アプリが操作できるので、通話なども出来るようになるそうです。それに今後はアップデートを繰り返し、将来的にはライドシェアやUber的な配送サービスとも統合される、とも書かれています。買ったらそのときの技術で終わるのではなく、常に時代の最先端に合わせてくれるのは有り難いですよね。

こう見えて3軸のジャイロ、3軸の加速度計、同じく3軸の磁気コンパスも内蔵されている「WeWalk」。お値段はひとつ499ドル(約5万3,500円)。IoTやスマート家電は、社会的に弱い立場の人たちを助けてこそだと思うので、こうした発明がどんどん増えれば良いですよね。

Source: WeWALK, YouTube via boredpanda


旅サポーター 押見敏昭さん(54) /新潟

2019年09月30日 16時24分23秒 | 障害者の自立

誰もが楽しめる観光を

 高齢や障害の有無にかかわらず誰もが気軽に観光を楽しめる「ユニバーサルツーリズム」の事業化を目指し、スタッフの「旅サポーター」養成講座を開いて準備を進めている。来年4月から「柏崎ユニバーサルツーリズムセンター」の活動を本格始動するためだ。

     養成講座の参加者は全員ボランティア。観光、医療、福祉の経験は一切問わない。高齢者や障害者の旅に同行してサポートし、地元観光の活性化を図るのが目的。7月の柏崎市「海の大花火大会」でも足元のおぼつかないお年寄りを案内した。

毎日新聞       2019年9月30日


360万円の電動車いす、ペルモビールに来場者興味津々…福祉機器展2019

2019年09月30日 14時51分14秒 | 障害者の自立

電動車いすの1台がペルモビールの「F5VS」と言っていいだろう。その周りには常に多くの人が集まっていた。

同社は1963年にペル・ユーデン氏がスウェーデンの地方都市で興した会社で、設立以来一貫して電動車いすを手がけてきた。創業者の名前に“移動”を意味する“mobil”を加えて社名にしたわけだが、この社名は今やスウェーデンで電動車いすの代名詞ともなっているという。

現在、20カ国以上の国々で製品を販売し、日本では2003年に子会社を設立して販売を行っている。その企業理念は「すべての障害者が使う機器は、われわれが日常生活で使用するモノと同じ技術レベルで製作されるべきである。すべての障害者は、満足のいく生活を送る権利を有する」である。

さて、注目の的となった「F5VS」だが、何とその形が変化するのだ。座席と背もたれの部分が上方に伸びていき、足から頭まで一直線になってスタンディングの体勢が取れるようになる。

「座位からスタンディングに至るまですべての姿勢で走行が可能になっています。1回乗ると、その良さが分かると思います。購入したお客さまの中には、これに乗って立ち飲みに行った人もいました。また、海外では購入したご婦人が旦那様とちゃんとハグができて喜んでいたという話もあります」と同社関係者は話す。

もちろんそれぞれの人の身体に合わせてバックレストの角度やフットプレートの高さは調整でき、転倒防止車輪の設置など安全性にも配慮している。とはいうものの、価格は決して安くなく、360万円からとなっている。

「ほかにも注目の製品があります。それは普通の車いすにこの装置をつけるだけで電動車いすになるというものです」と同社関係者は手に取って説明する。

「スマートドライブ」と名づけられたそれは、着脱式の電動アシストで、車輪と車輪を結ぶバーにこれを設置するだけと、取り付けはいたって簡単だ。そして、その操作は「プッシュトラッカー」というスマートウォッチのような時計で行う。ブルートゥースでつながっていて、画面を2回続けて叩くと電動アシスト装置のスイッチが入り、また2回続けて叩くとスイッチが切れる。こちらはセットで65万円だ。

いずれの製品もデザイン性を重視しており、同社関係者は「福祉機器と言っても、服と同じで見た目は大事です。やはり使いたくなるようなものでないと、ユーザーにはなかなか受け入れられないと思います」と話していた。

《山田清志》2019年9月29日

 

「共生文化の華、咲かそう」 市川に県支援センター開設

2019年09月30日 13時48分59秒 | 障害者の自立

 障害のある人たちの芸術活動を後押ししようと、「県障害者芸術文化活動支援センターHONGERA(オンゲラ)!」が市川市内に開設された。県内の障害者団体や施設などとネットワークを構築しながら、相談の受け付けや人材育成などに取り組む。25日夜には関係者の会合「初顔合わせ・キックオフ!」があり、参加者は「障害の有無にかかわらず楽しく活動し、県内全域に共生文化の華を咲かせよう」などと意見交換した。 

 支援センターを運営するのは、同市のNPO法人いちかわ市民文化ネットワーク(いちぶんネット)。いちぶんネットはこれまで、障害のある人も参加する「チャレンジド・ミュージカル」の上演をはじめ、放課後等デイサービス、障害のある青年たちの「交流カフェ」を開設している。

 今後の主な活動内容としては、福祉施設・団体・事業所への支援▽芸術文化活動を担う人材の育成▽演劇やダンスなどのワークショップ▽発表会・公演・展示会などの開催-を挙げている。センターは県の委託事業として取り組み、HONGERAはスワヒリ語で「おめでとう」を意味するという。

 顔合わせの初会合には、市川市をはじめ県内の福祉団体・施設の役員、ボランティアら約四十人が出席。支援センターのセンター長で、運営の全体統括責任者となった吉原広さん(70)=いちぶんネット代表理事=は、「みんなが楽しめる共生文化を、千葉県中に広めたい」と話した。

 十一月二十二日午後には、市川市文化会館で「シンポジウム&支援ネットワーク結成式」を開催する。支援センターの問い合わせは、いちぶんネット・舞台芸術制作部=電047(369)7522=へ。

◆ミュージカル出演者募集 市内、千葉で来年2月上演

 いちぶんネット(市川市)は、来年2月に市内と千葉市で上演するミュージカル「七人(しちにん)の八百屋お七(しち)」の出演者を募集している。「チャレンジド・ミュージカル」の一環で、対象は障害のある人とその家族。

 稽古は土、日曜に市川市内で行い、参加費は1人2万円。募集は10月末までで、ボランティア・サポーターも募っている。

 2019年9月29日      


障害のある子の命を「生きるに値しない」と定めようとする社会の圧

2019年09月30日 12時39分31秒 | 障害者の自立

『殺す親 殺させられる親――重い障害のある人の親の立場で考える尊厳死・意思決定・地域移行』(生活書院) 著者:児玉真美
◆命の価値定めようとする社会で 「殺させられる親」という聞き慣れない響きを、あえてタイトルに刻んだ思いが、読み進めるうちに立ち上がってくる。私たちはいとも簡単に「同じ親として」などと「親」を持ち出し、決定打のように使う。一方で、「親」はあれこれを一気に背負わされる。著者は、重い障害のある子どもを持つ親として、自分の子の命を「生きるに値しない」と定めようとする社会の静かな圧、露骨な圧が生まれてしまう理由を、実体験をぶつけながらほどこうとする。
生きるものを「パーソン」「ノンパーソン」と序列化する「パーソン論」が浸透し、「親が子どもをデザインする」時代にあって、殺してやることが親の「慈悲」だとする「mercy killing(慈悲殺)」なる考え方が生まれ、精査されることなく「安楽死」の議論にすり替わっていく。
人の「意思」とは、「何色」と名付けられるような単色ではなく、いくつもの色の「あわい」で揺れ動いている。人間の尊厳とは、「『ある』とか『ない』と言えるようなもの」ではない。医者は重症心身障害者を「この人の医療をどうするか」と「点」で見つめるが、親子にとってはどの瞬間も、人生の「線」であるはず。いかに「主体として尊重されているか」を常に考えなければいけない。
親が「本人のため」を容易に用いるのは、時に権力の行使になると気づく必要もある。子どもに対して「強い者」であることをどう捉えるか、悩み続ける。

二〇一六年に発生した相模原障害者施設殺傷事件の後、命の価値をめぐって乱暴な意見が飛び交った。社会ではなく、家族に負担を背負わせ、個々の事例として親子の問題に収斂させ、「殺させる社会」を作る。親が子の命を管理することに寛容になり、やがて「殺させられる者」に追い詰められていく。「親の願いは、突き詰めれば一つだ。苦しめたくない」。個々の意思が軽視される社会に、希望を探し当てる。
【書き手】 武田 砂鉄 1982 年東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年秋よりフリーライターに。 著書に『紋切型社会』(朝日出版社、2015年、第25回 Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞)、『芸能人寛容論』(青弓社)、『コンプレックス文化論』(文藝春秋)、『日本の気配』などがある。
【初出メディア】 朝日新聞 2019年9月21日