Web Master's Room

バイク乗りのちょっと寄り道、思った事…

宗像三女神を追って

2014-09-12 21:02:31 | 古事記
福岡県民なら
受験のお祈りなら太宰府天満宮
商売繁盛のお祈りなら宮地岳神社
交通安全のお祈りなら宗像大社
でもなんで交通安全祈願なら宗像大社なのか知らなかった。
なんとなく車を買ったら宗像大社にお祓いに行くそんな感じだったのだ。
でもこの答えは伊勢神宮の古事記繋がりで解決する事になる。

イザナギノミコトから生まれた次男スサノオは我が母が亡くなったのを悲しみ
支配を任された海原を治めずに母のいる黄泉の国(死後の世界)に行きたいと嘆くので
父親のイザナギノミコトからも愛想をつかれる。
それでも母に会いたいスサノオは姉のアマテラスにその思いを告げようと
高天の原(天界)へ伺うがその事を知ったアマテラスは攻めてくると思い待ち構えている。
スサノオについてはまた改めて述べたいと思うが
母を思って泣きじゃくる幼い事もあれば高天の原でひどいいたずらをしたり
食を与えてくれたオオゲツヒメを勘違いから無残にも殺害
かと言ってヤマタノオロチに苦しむクシナダヒメを助けたり
その血筋にあたるのがオオクニヌシノミコトだったりする。
古事記の中では一番人間らしくもありよく解からない天真爛漫な性格ではあるが
彼を中心に古事記は回っているのは事実である。
話は戻すがスサノオはそんな事は無いと証明してみせるという。
自分の大事な剣を差し出しアマテラスは噛み砕いて噴出すと三人の女神が生まれてきて
女の子が生まれたのは自分が正しいからであると告げるのであった。(姉弟の誓約)

その三女神をスサノオは
玄界灘の沖ノ島の沖津宮にタゴリヒメを
宗像大島の中津宮にタギツヒメを
そして今の宗像大社の辺津宮にイチキシマヒメに
大陸や朝鮮半島からの交通の要所として歴代天皇を助け祭りを受けよと神勅されたのである。
そしてそれが交通安全の神の所以である。

これが古事記の要約であるが
これは大和朝廷が大陸文化吸収と航路確保の為の大義名分である。
事実現在の宗像大社から北西に向かうと海辺に神湊と言う港があり
そこから10km沖合いに宗像大島が更に50km沖合いに沖ノ島があり
その先150kmが韓国釜山を一直線に結ぶ事ができる。

遣唐使の時代まで栄えた航路ではあったがその後衰退し歴史から忘れ去れていたのだが
その沖ノ島が再び注目される事になる。
当時の8万点にも及ぶ国宝級出土品が発見され海の正倉院と言われる様になり
現在世界遺産候補になったのである。

実は沖ノ島は現在も一般人の立入りが禁止され
宗像大社の宮司だけが10日ごとの交代で祭事を行っているのである。
しかも島でのことは一切他言してはならずまた一木一草一石たりとも持ち出してはならず
その結果時代から人々の記憶から忘れ去れ当時のまま現在に至っているのである。

今回この三女神を追って宗像大島を訪ねてみる事にした。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿