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バイク乗りのちょっと寄り道、思った事…

とある街で・・・

2007-12-22 11:03:40 | 今日の出来事・・・
久しぶりに乗った電車を降りると
目の前には山の裾野に向かって一直線に伸びる道がある。
中央分離帯に見上げる程の樹木があり片側4車線くらいあるのだが
降りてくる人もまばらに、しかもみな燦々たる方向に向かっていく。

こんな立派な道路があるのに通る車がほとんどない。
人口の建物が続くが人の匂いがしない。
時の流れが街の風景を変えてしまったのか。
ちょっと寂しい…。

ワザと裏道を歩いていくとちょっと気になる看板があった。
“ごはんばー”
人気が無いのに中からはやけに活気が感じられる。
それは11時少し前の事だった。

駅から徒歩10分くらいの所にある
畳3畳くらいの小さな時計の修理屋さん。
以前来たのは1ヵ月前の事だった。
修理を依頼するとその場で裏蓋を開けて中を確認していたが
その仕事ぶりは実に手馴れたものだったので
ここなら任しておいても大丈夫だと思っていた。
その間に壊れていた時計はちゃんと時を刻むようになっており
概観もピカピカに仕上がっていた。

「気温や湿度で調整が難しいもので…
機械式の時計なのでまったく狂わないのはできませんが
たぶん月1、2秒くらいですよ」
白髪の初老の店主は遠慮がちに言葉を告げた。

「あるものが無くなるとなぜか寂しくて…
戻ってきて良かったです」
そう話すと嬉しそうに
ちょっと修理代おまけしとくよっと言った。
もとからメーカーに修理に出すより安い金額。
確かな仕事、義理人情厚い性格、確かにここには職人が生きていました。
腕に巻いてみると懐かしい重さを感じる。
ちょっと嬉しくなりました。

知らない店に入るのは結構勇気がいるもの。
でも今なら入れそうな気がして
あの“ごはんばー”に入ってみた。

「ごめんなさい、まだ用意できてないのよ」
中ではおばちゃん2人が忙しそうに開店準備に追われている。
仕方がないので出ようとすると
ちょっとまってまらってもいい?って聞いたきた。
特に急ぐ用事もなかったので待つ事にした。
あ、寒いから熱い方がいいよねっと言ってお茶を
新聞、新聞っと言って新聞を差し出された。
少し時間がかかったが、大きめのコロッケと出来立てのご飯がでてきた。
もちろん満足。

再び電車で帰路に着いたが
駅のアナウンスは2分遅れで運行中であると言う。
予定の電車の乗ると時計は2分遅れを示していた。

速すぎると見つけられないもの、便利過ぎると出会えないもの
たまにはバイクを使わず徒歩もいいなと思った一日でした。





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