変わらない者と変わらなければいけない者

知らない間に梅雨が明けていた。
急に空が高くなり、真っ青に染まって見える。
そして久しぶりに相棒からメールがきた。
「あの店に行こう」と。

本当は月曜日が定休日なのだが、無理に言って予約を入れた。
初めて言った時に相棒からいらぬ事は言うなと寡黙を勧められたが
阪神ファンらしく野球の話で盛り上がったのがはじまりだった。
連絡を入れた時、その時の私だとは気がついてなかっただろうが
福岡から行くと聞いて店を開けてくれた大将の気持ちがうれしい。

時間より少し早めに到着したら
ガラス越しに一服していた大将が見えた。
ああ、待っててくれたんだ。

お味の方は説明要らず、値段はさらに納得価格。
天草の小さなお店。何度足を運んでも満足、満足。
場所はちょっと秘密にしておきます。
店の外に出ると日差しはさらに強くなっていた。
夏本番に向けて走っていく。

季節はいつも流れている。
そう言えば朝、車庫まで歩いているとアサガオが咲いていて
ヒマワリが私の背丈より高かった。
止まっていたかったのは自分だけなんだと改めて思った。