Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

雪の家にて

2015-11-15 01:00:00 | 雪3年4部(鍵の行方~多大なる勘違い)
「えおうひへほうほうひふひはへうへひは(寝坊して本当にすみませんでした)」



口元をぐぐぐと引っ張られながら、雪は謝罪の言葉を口にした。

それを見ている淳は、穏やかな笑みを浮かべている。あぁ怖い

「ふーん」



彼はそれでもまだ手を弛めない。そこで雪は、こんなことを提案する。

「あうえおはへへひははひはふ(何でもさせて頂きます)」

「へー本当?」



そこでようやく淳は手を外した。

そして彼のリクエストを叶えるべく、二人は雪の家へと向かったのだった。


At home



楽しそうに笑いながら淳は「雪ちゃんの部屋には入らないからさ」と若干の配慮を口にした。

ったく‥最初からここに来てもらえば良かったじゃん‥!



雪はそんな彼の隣で、結局ここに舞い戻って来た現状を嘆いていた。

それならあんな大変な思いをせずに済んだのに‥。




二人がリビングへと移動すると、淳が椅子に手を掛けてこう切り出す。

「それじゃ、」



「早急にランチをサーブしてくれるかな。メイドさん」



どっかりと椅子に座ったお坊ちゃまは、メイドにランチを持ってくるようご所望だ。

「そしてその後にアイスクリームを食べさせてね。メイドさん」



なんという偉そうな態度‥。

雪はプルプルしながら、私が悪いんだから‥と必死に自分を納得させる。

コートと帽子を脱ぎながら、雪はチラと時計を見上げた。

先輩とご飯食べてちょっとお喋りして‥、

それで夕方くらいから課題を‥




頭の中でそんな算段をしている時、背後から彼の声が。

「あ~楽しみだなぁ」



のし掛かるプレッシャー‥。

とりあえず雪は冷蔵庫を覗いてみる‥。





コチコチと時計の針が時を刻む。

既に三十分が経過していた。

「すごい時間掛かってるけど‥」

「私料理出来ないので‥TT」



手の込んだものを作っているわけではなく、どうやら要領がつかめないらしい。

そして四苦八苦の末、ようやく一品出来上がった。

ドン!



「‥‥‥」



雪は俯きながら、必死に言い訳を口にする。

「思ったより材料がなくて‥ていうか皆家でご飯食べないからそれで‥」



しかし次の瞬間彼の口から出た言葉は、予想外のそれだった。

「美味しいよ?」



雪は思わず顔を上げ、彼の方へと身を乗り出す。

「ほ、本当に?お世辞じゃなく?」「本当だよ。食べてごらんよ」



淳はそう言いながら、雪にスプーンを差し出した。

あーん‥ おっ!



Yes!!



思ったよりも大分美味なそれに、思わずガッツポーズをする雪。

淳は微笑みながらこう呟く。

「俺も久々に食べるよ。誰かが家で作ってくれるご飯」



そう言って淳は、嬉しそうにスプーンを口に運んだ。

雪はそんな彼を見つめながら、穏やかに微笑む。



そして雪は、料理上手な母が作った惣菜もテーブルに並べた。

おかずも食べて下さいね



緩やかに過ぎていく時間。

満腹になった二人は、ソファに座ってぼんやりとテレビを観た。



ポカポカと温かい室内に、いつの間にか瞼が閉じる。

彼も、彼女も。



雪の頭がゆるゆると倒れて行き、彼の肩に乗った。

淳も次第に身体が倒れて行き、二人はもたれ合いながらお昼寝する‥。








二人が目を開けると、ちょうどおやつの時間だった。

彼が雪の家に差し入れたアイスクリームのバケツから、雪はワンスクープすくって彼に食べさせる。

「うーん」「おいしいですか?」



「いや」「なんですって?じゃあどうして食べさせてって言ったのさっ



首を横に振るお坊ちゃま。メイドさんは若干おかんむり‥。

「俺元々甘いもの好きじゃないもん」







お昼ご飯で使った食器も含め、皿洗いをすべく雪はシンクの前に立った。

すると淳が雪の頭をポンポンと叩きながらこう言う。

「俺がやるから」「いいですよ。あっちで座ってて下さい」



首を振りそう言ってゴム手袋を嵌めようとする雪。

しかし淳は後ろから彼女のことを抱き締める。

「もー邪魔して‥」



ぎゅっと強い力で抱き締める淳から、雪は身体をよじって逃げようとした。

けれど彼は腕を振り解かずに、そのまま彼女の耳元に優しくキスをする。






ザアア、と水の流れる音が、二人の間に響いていた。

雪の腰に回した淳の手が、ぐっと身体を引き寄せる‥。






ガチャッ



「服だけ変えたらすぐ行こーぜ」「あたし水もらっていい?」

「水?俺持ってくるよ」



デート中の蓮と恵が、途中で家に立ち寄ったらしい。

バタバタと足音が近づいてくる。

「あれ?」



「淳さん!いらしてたんスか?!」「やぁ」「うお!アイスだ!!」



間一髪セーフ‥。

雪は青い顔をしながら、なんとか変な場面を見られずに済んだことに安堵した。

「イエー!これ食べてから行こうぜ!キンカーン」

「こんにちは~」「あぁ。こんにちは」



そんな姉の様子を察してか、蓮がニヤニヤしながらこう言う。

「まさか俺らが居ない間にイケナイことしてねーよね?」

「アイスクリームをお食べ‥」



雪は言い返す気力もなく、二人にアイスクリームを勧めた。

恵が嬉しそうにバケツを覗き込み、蓮が淳を尊敬の眼差しで見つめている。

「やっぱり淳さんはスケールパネェっすわ!」「あたしこの味好きー!」



今回淳が差し入れたアイスクリームは、最大サイズのバケツなのだ。

ワイワイと騒がしい雰囲気の中、淳は楽しそうに笑っている。



そんな彼の笑顔を見つめながら、雪もまた穏やかに微笑んでいた。

時間とやることに追われる毎日の中で、不意に訪れた僅かな休息‥。



時計の針が五時を指す。

「ほら、雪ねぇも食べよ!」「うん」



ははは、とリビングに笑い声が響いていた。

家で過ごす穏やかな時間を、雪は一人噛みしめる‥。







・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<雪の家にて>でした。

今回若干意訳にしたところがありまして‥。

ここの先輩のセリフです。直訳だと↓

「早急にランチをサーブしてね。直接」



みたいです。「直接君がサーブしてね」って感じだと思いますが、

ちょっと萌え感を出すために雪ちゃんをメイドにしちゃいました‥。あしからず‥^^;

そして淳が差し入れたアイスクリーム‥↓



蓮の「淳さんスケールパネェ」発言から、これは韓国のサーティーワンでの一番ビッグなサイズ、

「ハーフガロン」サイズっぽいですよね。



5種類入って1200グラム‥。すごい量‥!

果たして赤山家の冷凍庫に入るんでしょうか‥。要らぬ心配‥笑


そして今回淳が「元々甘いもの好きじゃない」とか言ってますが、

どうして1部25話でケーキの美味しい店を知っていたのか?!


(懐かしの食べかけが汚いティラミス)

どうして3部72話で雪ちゃんが淳家に行った時、チェリーパイが出たのか‥?!


(蘇る手づかみチェリーパイ)

地味に往年の意識を覆す結構な衝撃でした‥今回の淳のセリフ‥


次回は<この手に残るもの>です。


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