我が家の山の畑から木の間越しに上越新幹線に給電する鉄塔が見える。
あの鉄塔からの悲しい転落死亡事故が発生してから1年が経過した。
あの時は、畑で一仕事を終え昼食に帰宅するときだった。
「トーちゃん、オーイ、オーイって呼んでいるけれど、誰か車でも落としたんじゃない?」なんて。
でも、そんな悠長な話ではなくて、墜落した仲間に鉄塔上からかける言葉だった。
きっと、墜落して動かない仲間の安否を必死の呼び声で確認していたのだろう。
一年に1回、いやそれ以上の頻度かも知れないが今年も同じ時期と言うことは定期点検でしょう。
我が家の畑にまで、カチャリ、カチャリと安全ロープの掛具を移す音が聞こえる。
本当にマニアル通りに仕事を進めたら事故なんて起きないことになっている。
でも、仕事の中身は違えど、同じように鉄橋上などで作業をしてきたスベルべにはその難しさ、矛盾も分かります。
そして、切なくて辛いのは彼らは大電力会社の社員ではなくて下請けか孫請けの弱小会社社員だと言う事。
話しは飛躍するけれど、あのライオンヘアーの宰相が提唱した「規制緩和」が弱い者いじめになっているなー。
派遣社員とか、何時でも切り捨てられる便利な労力は経営者にはありがたい話でしょう。
日本のみならず、グローバルな観点でも貧富の格差が問題になっているけれど、全くその通り。
どうして、現場で危険な思いをし、汗を流す労働者の暮らしが良くならないのか。
楽をして儲けているとまでは言わないけれど、汗を流さない人たちだけに富が集中するなんて不思議な世の中です。
親の気持ちを思うとなおさらたまらない気持ちになってしまいます。
本当に変な世の中になって「弱者救済」なんて言うけれど助けるのは大企業の従業員だけ。
変なうわべだけの政治がまかり通ってしまう世の中になってしまいましたね。
請負って、「請け負け」なんて良く言ったものでしたが、国民全体が国の受け負けですね。
でも、スベルべトーちゃんは、昔から汗を流すことが大好き。
楽して、手抜きして暮らそうなんて微塵も考えたことが無く、
今日も一日朝から晩まで働いて、ちょっぴり儲けて終わります(笑)。