将棋、囲碁とAIと天気予報と(その1)
将棋のコンピューターソフトが時の名人と対戦し、勝利を収めたことが話題になった。そして、「将棋はともかく、変化が複雑な囲碁は当分ソフトには負けないだろう」と言われていたのもつかの間の事で、ソフトが勝利することも珍しくなくなった。
将棋も囲碁もAI(人工知能の事で、朝ドラの歌を歌うAIさんではありません)によって定石さえ変わり、見直されるという一時期では考えられなかったような時代になっている。しかし、将棋界の天才少年藤井聡太さんの出現以来、将棋の読みの深さの解釈も違ったものにさえなってきた。10手先では不利と言われる差し手さえ、そのまた何10手も先までAIで分析すると違った結果が出てくるのだから驚きです。先の先、奥の奥が読める時代になってきたという事でしょうか。
さて、天気予報にもコンピューター、AIが活用されるようになってきているというが、これが将棋・囲碁の世界のようにはいかないのが不思議な事。むしろ、AIが導入されて以来、以前に増して当たる確率が下がったという声さえ聞こえる。「コンピューターに頼った結果、人間が持つ予知能力、言うところの第六感が衰えた」と言う声も聞く。
(続く)