喜劇な日々

名古屋の劇作家、鹿目由紀のほんの少しだけ喜劇的な毎日を、綴ります。

長々ともの想う、想い過ぎて疲れる

2008-12-18 12:11:18 | 日々のこと
寝る前、凛々しく空を睨むニシキオリさんに時々目をやりながら『危険な斜面』を半分まで読む。短編集なのでさくさく読める。『二階』という話が物凄く面白かった。狡くて情けなくて怖がりで大胆でどうしようもなく貪欲で一途な女性。松本清張は男だとか女だとかではなく、人間を描いている。人が行為する動機を深く腑に落としてしまえるのだから。人間は複雑そうであれなんであれ、とどのつまり単純な動機に突き動かされるのだという証明を、清張は見事に表している。

最近、心地よい空気を感じられた神社で手に入れた言葉。『とらわれず こだわらず さからわず』。今必要な言葉。今抱えたい言葉。このように言葉でコーティングしないと汚らしい自分に辟易するのだが、それでもマシだと思えるのは、あちらこちらにいびつな岩のようにゴツゴツとぶつかりながらも、今現在伝えたい事をきちんと伝えようと生きているつもりだからだ。歪曲したアプローチは向いてないし出来ないしやりたくない。気付けば傷だらけという事が良くあるが、その傷を舐める間もなく新たなゴツゴツに遭遇する。涙を流す暇もない。感情をストレートにぶつけられる人が羨ましく好ましい。いやはや、そこの大屋愉快さんの事だけではないですよ。私もある一面から見るとストレートである。好きなものは好きだし嫌いなものは嫌いだ。

涙で思い出しましたが、ある歌を聴くと必ず涙が出ます。誰が歌っても泣けます。何故だか分かりません。劇団員が言うところの「かのめの目にも涙」です。ところで劇団フェスのあおきり打ち上げで、スタッフさん及びアミューズの方に聞いた話だと「久しぶりに男が来ましたね」と噂されていたようです。どうやら私の事だったようです。場当たりや稽古に入ると、自分では気付かないうちにスイッチが入るのでどうしようもないです。「ちげーよ」とか「おら、準備できたら返事しろて」とか「タカ、ざけんな」とか言ってしまいます。タカとかとみィとか松井とかその他もろもろが悪いんです。私のせいじゃありません。もう少しおしとやかにしてみようと思います。無理です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿