喜劇な日々

名古屋の劇作家、鹿目由紀のほんの少しだけ喜劇的な毎日を、綴ります。

夕闇と心

2005-10-31 22:46:43 | ホンのこと
 外に出たら、夕闇だった。
 ちょっと前に夕陽や夕焼けのことを書いたが、夕闇については書きにくい。
 何だか、心とつながっている感じがするからだ。
 しかも、心のかなり奥の底の方。
 例えば夕闇を見ていると、こんな考えがぼうっと浮かんだりする
 「どうして、ものを書いてるんだっけ」
 どうしてと言われたら、好きだからだ。
 じゃあどうして好きなのか、と考える。そうすると、どうして好きなのかをどうして考えるのか、と考える。そうすると、どうして好きなのかをどうして考えるのかをどうして考えるのか、と考える。まったくきりがない。
 「どうして、好きなのか」
 いろんな場面で耳にするフレーズだが、永遠の謎だ。
 しかし、夕闇は怖い。

海底からの帰還

2005-10-29 00:44:11 | ホンのこと
 今週火曜、劇団のホンが書き上がった。
 いつも思うのだが、書き上げた時のこの空気のおいしさは何だろう。
 まるで、今まで深い海の底にずっと潜っていたような感覚。
 一気に書き上げたのでラストの書き直しはまだ残っているが、それにしてもこの爽快感は格別だ。前項のコメントで刈馬カオスくんが言っているように、作家にしか味わえないものだろう。
 それに加えて非常に嬉しいのが、脱稿を祝ってくれる皆の気持ち。
 「もっと早く上げられれば」という申し訳ない気もあるのだが、「お疲れ様」と言ってもらえると、ありがたい。何人かに個人的に祝ってもらったが、明日は毎度おなじみ『脱稿打ち上げ』を催してくれるそうだ。感謝感謝。
 さて昨日から、来月中に仕上げねばならないホンの構成を考えている。
 このホンについては、近日このブログで真っ先に明らかにします。お楽しみに。
 そういえば、ここで前述した竹内銃一郎さんのホンを読んでいる。
 かなり衝撃的。感想はまた、次の機会に。

夕焼け

2005-10-23 23:51:44 | 日々のこと
 朝焼けに続き、わが家から見た数日前の夕焼け。というより、夕陽。
 夕陽といえば、『太陽に吠えろ』。
 ボスこと石原の裕ちゃんは、夕陽の似合う男だった。
 裕ちゃんといえば、『ブランデーグラス』という歌が好きだった。父がよく歌っていた。母は高橋真梨子が好きで、私のお気に入りソングは断然、『みちのくひとり旅』と『帰ってこいよ』(3歳当時)。
 この辺から既に作家としての方向性が決まっていたのだろうと、今にして思うのである。

ちょっとだけ

2005-10-20 23:35:40 | 芝居のこと
 ちょっとだけ寄ってみよう。
 と、ふらり本屋を訪れたら、新しい『せりふの時代』が出ていた。
 恥ずかしながら、今までこの雑誌を一度しか購入したことがない。
 しかし今回は先月行われた『日本劇作家大会2005長久手大会』のメインイベント『劇王』で優勝した品川先生の作品と、『せりふの時代特別賞』を受賞した韓国の金さんの作品が掲載されていたので、購入してみることにした。皆様も、よければお買い求めくださいませ。
 同時に購入したのは、竹内銃一郎さんの戯曲集。
 自分から進んで戯曲を購入することは少ない。本屋に行くと、どうしても小説に手が伸びてしまう。だが、一応劇作家の端くれ。最近は、とにかくいろいろと読んでみようと思ったりする。
 ああ、もちろん。
 これらを読むのは、自分の台本が書き終わってからです。 
 

何だかとびきり前に進みたい夜

2005-10-18 02:18:42 | ホンのこと
 そう、こんな日もある。
 机に向かってから十数時間。
 進んではいても、まだまだ進みたい時がある。
 こんな日もある。
 進みたいけど、あせってはいけない時もある。
 人間関係然り。
 恋愛関係然り。
 人生関係然り。
 こんな日もある。
 こんな日を糧にしつつ、前に進むのが良いのだろう。
 しかしまぁ、こんな日もある。

 写真→こんな日のお供(顔付き)

もらいものには福がある

2005-10-17 01:58:35 | 日々のこと
 土曜日。
 手嶋仁美から黒のワンピースをもらった。
 普段、絶対に着ないような女性らしいデザインだったが、思い切ってもらってみることにした。ありがとう、手嶋。彼女はいつも惚れ惚れする恰好をしている。というか、スタイルがいいので何を着ても似合う。まぁ酒に飲まれるのが玉にキズだけど。
 ところで、私は冒険できない人間だ。
 特に衣服とか食べ物とか。衣服は基本的に黒か茶色が多く、パンツが多く、決まった形の物が多いといった状況。たまにはもう少し女性らしい恰好をしてもいいのもしれない、と考えることもある。
 これを機にいろんな服を着てみようかしら。
 幾度か思っているのだが、未だ実行された試しはない。

 日曜日。
 中元志津から『こまったさんのサラダ』という絵本をもらった。
 うれしい時も「こまった」と言ってしまう『こまったさん』が主人公のお話。小学生の時、『ズッコケ三人組』シリーズと同じくらい好きだった本だ。非常に懐かしく気分が高揚した。ありがとう、志津。
 実は今回の芝居のタイトル、この絵本から来ているのだ。
 さて、どんな『こまったさん』が登場するのか。
 待て、次回。そして書け、私。

自由ヶ丘よ、永遠なれ

2005-10-15 02:27:58 | ホンのこと
 地下鉄名城線に『自由ヶ丘』という駅がある。
 以前『ホップ・ストップ・バスストップ』のホン書きで煮詰まった時、ふらりと近所からバスに乗ったところ、ここにたどり着いた。東京の自由ヶ丘とは違う新興住宅地といった感じの街だったが、なぜか非常に落ち着ける雰囲気があって、私は駅近くのパン屋さんの一角で一心不乱にペンを走らせた。
 時々、こんな小さな旅に書くための刺激をもらう。
 仕事や帰省のために新幹線に乗るのも、小さな旅の一種だ。
 もう一年半以上前になるが、『名古屋嬢っ』というテレビドラマのため、東京と名古屋を何度か往復していた時、ちょうど自分の劇団のホンも重なっていて必死に書き進めた記憶がある。これが意外と進んだのだった。
 手っ取り早く旅の刺激を手に入れたい時は、散歩だ。
 「あの家の木は紅葉してるな」「この家の形、素敵だな」などと思いながら、ふらりふらり歩いていると、ふと書くための糸口が見つかったりする。
 そんなわけで、今日もまた散歩。
 とどのつまり煮詰まってるのか、私。

好きなのか 義務なのか

2005-10-11 12:54:08 | 日々のこと
 何を隠そう(隠してないけど)『飲むヨーグルト』のことだ。
 気がつけばコーヒー同様、ほとんど毎日飲んでいる。
 しかし、わからないのだ。私のコイツに対する感情が。
 気がついたら手が伸びている。
 果たして、好きだからなのか。健康的に生きるための義務感なのか。
 例えば、である。
 「私、飲むヨーグルトだーいすき(ハート)」
 とか、おおっぴらに発言してみたとすると、どれくらいの背徳感を味わうのか。
 いけない。胸がチクッと痛む。
 例えば、である。
 「私、コーヒーだーいすき(ハート)」
 とか、おおっぴらに発言してみたとする。
 いけない。マジに惚れている。
 ということは、である。
 コイツは好きとは言いきれないが、何だか側にいてほしい存在という部類なのか。
 『飲むヨーグルト』。本当に愛せる時は訪れるのか。