喜劇な日々

名古屋の劇作家、鹿目由紀のほんの少しだけ喜劇的な毎日を、綴ります。

正しい年末の在り方

2006-12-31 13:59:50 | 文章とか
昨夜、堤劇団を観劇。
しかし年末年始にお芝居とはまた大変な…って私も2年前やってました。『カルマツイ』。
佃さんのホンならではのナンセンスな笑いを達者な役者さんたちが引き出している。
特に劇団スーパーエキセントリックシアターの野添義弘さんが、かなりツボ。
何もかも、おかしくて堪らない。
さらに多田木さんもおかしくて堪らない。
終演後、堤監督にお誘いを受けて飲みに行く。
野添さんは『加藤家へいらっしゃい』の私が書いた『みかん記念日』の回で、木村仁美演じる横山さんの父役だった。
初めてご挨拶。素敵な方です。
同じ回を観にいらしていた『加藤家』の雪次郎おじさんこと、佐藤二朗さんとも「初めまして」。面白い方です。
他にも有名な方が沢山いらして…緊張。
個人的には『トリック』の大家さん役でお馴染みの大島蓉子さんとお話できて非常に幸せでした。

そんなこんなで今日は寄生虫もとい帰省中。
正月といえども、ホン書きを全くせぬわけには行かず…パソコンがずしりと重いです。
けれど紅白は観ます。
それと、ゆく年くる年。

ありがとう、2006年。
初めまして、2007年。

『終りなき夜に生まれつく』

2006-12-29 19:13:16 | 日々のこと
と言う、アガサ・クリスティーの小説が好きです。

明日から帰省。
東京に寄り、堤監督の劇団のお芝居を観てから帰る予定。
本日は朝から、掃除と帰り支度と細々した作業を片づけている。
なかなか終わらない。終わりが見えてこない。
そもそも『終わり』とは何なのかという疑問さえ湧いてくる。

振り返ると、今年は(も?)色々とやりました。
劇団あおきりみかんの1年ぶり本公演。
テレビやイベント、他劇団へのホンも色々書かせて貰いました。
そして何より、少年ライブラリィ。この企画で10本くらいの短編を書いた。
「ああ」とか「マジ?」とか「なるほど」とか「ふむふむ」とか。
感じる事のバラエティーに富んだ、実り多き企画だった。ありがたい事です。
またそのうち、やるとは思うのですが。

しかし、何をやっても決して『終わり』は見えてこない。
自分が終わりだと決めた終わりが、終わりというわけではない。
それは終わりではなく、区切りである。
終わりがないからこそ、終わりを知りたくてやろうとする。
終わりがないからこそ、終わるためにやろうとはする。
終点だと思った場所が終点じゃなかった事も良くある。
だから面白くて、ついついこんな風に生きてしまっているんだなぁ。きっと。

誘って、仕掛けて、感じて

2006-12-28 00:45:17 | 芝居のこと
劇王『かぼちゃ』の稽古。
集中力を養う訓練の後、体をどれだけ相手に任せられるかの稽古。
目をつぶり、後ろから相手に体を押してもらう。
その強さに体を任せて歩く。進行方向も相手の力に任せる。
相手を信じて任せるのだが、これが結構恐い。スピードアップするとなおさら恐い。
けれど、そのスリルと信頼のバランスを取るのが非常に面白かった。
その後、先週と同じく相手を感じて動く稽古。
少しだけ緊張がほぐれてきたので、先週神谷さんに言われた通り『いたずら心』を持って仕掛けてみる事に。
視覚に頼らず、相手が醸し出すものを頼りに、近づいたり離れたり後ろで感じたり横で感じたり。
次に神谷さんに、言われたのが…。

「川瀬さんをオトすつもりで動くとしたらどうなるかやってみて」

触るのはなし。むしろ向こうが触りたくなっても触らせないつもりで。という事。
男と女の鬼ごっこ、だそうだ。面白い。
相手を感じて、相手がどういう風に近づくと網にかかるのかを考えながら、あれこれ。
自分が思う手段を使い、川瀬さんに仕掛けてみる。ドキドキ。
ずっと、この駆け引きを楽しめそうだった。
けれど川瀬さんは、なかなかガードの堅い方でした。
あと一歩踏み込めれば良かった。もっと『いたずら心』をフフフと楽しみたい。
その後、初めてのホン読み。
1つ1つの台詞が出やすい体の在り方で台詞を発してみて、との事。
体を気にしすぎると、うまく相手に台詞が飛ばなかったり。
最後に。台本から読み取れる分かりやすい『感情』を押さえる事で、その『感情』を感じさせる面白みについて聞く。
これは、もっともだなぁと思う。思ってる事がそのまんま見えても面白くない。
来年から本格的に立ち稽古。台詞を憶えなければ。
それにしても、物凄く勉強になる。楽しい。
上手くは出来ないけれど、やれる事は色々やってみよう。

私にとっての

2006-12-25 19:29:01 | 日々のこと
とあるホンの仕事の打ち合わせで栄に。
街はクリスマス及び年末ムード。
この『中和』加減が、なかなか気持ち悪い。
ツリーの横で、おせち売ってますからね。
私にとってのクリスマスと言えば『生誕劇』。
幼稚園からずっとカトリックの学校だった私は、『土曜学校』というのに通っていた。
土曜の午後より、学校内の教会で聖書を学んだり英語で遊んだり、ミサに参加したりする集まり。
夏にはバザー、冬には『生誕劇』を上演。
幾度か劇に参加したが、印象的だったのは大天使ガブリエルの役。
マリア様に受胎告知する天使である。
それから、生誕劇のアナザーストーリーのような劇で、『馬小屋』に間に合わなかった博士の役も好きだった。
やはり、クリスマスはミサであり、聖歌であり、生誕劇だ。
だけど、山下達郎や竹内まりやが、頭の中でしつこく歌い続けるのだった。
おのれ、夫婦揃って…。

今日の出来事

2006-12-25 03:13:57 | 日々のこと
『舞台・中学生日記』に本格的にとりかかる。
何をどう拾ってホンにしていくか。
プロットはあくまで土台。
考える余地とヒントを与えてくれるものだから、縛られないで書きたい。

ところで『M-1グランプリ』を数年ぶりに観たら、チュートリアルが優勝。
いい男がぶっ壊れるというのは、文句なしに面白い。
ただ、フットボールアワーの岩尾さんが結構好きです。
スタジオで目撃した事があるのですが、あのまんまで良かったです。
けれど、顔の好みとしては麒麟の右の人かライセンスの左の人です。
けれど、大竹まことはやっぱり格好いいです。胸キュンです。
けれど、できれば女性漫才師に沢山決勝に残って欲しいものです。来年期待。

いちごのタルトを貰った。
いちごが沢山乗ったケーキというのは、まるで夢のようです。
食べても食べても、いちご、いちご、いちご。
まるでいちごの宝石箱や~。彦摩呂はちょっと太り過ぎです。

脱皮完了の夜

2006-12-23 00:45:15 | ホンのこと
劇王のホン『乙女は祈らない』脱稿。
練りに練って、おかしみのあるホンになったのではないかと。
後は、演出と役者にお任せするのみ。よろしくお願いしますね。
で、気付けば、部屋が荒れ放題。
『そうじ本』が流行っている昨今、これでは運気が上がらないではないか。
というわけで、深夜黙々と今年の大掃除を開始するのだった。
書いていると、本当に自分も自分の周りの事もどうでも良く思えてくる。
書くのは、脱皮だ。
とにかく、早く脱ぎたくて脱ぎたくて堪らない。
脱ぎ切った時の爽快感たるや格別。
すぐにまた、脱皮しなければならなくなるのだけれど。
脱皮するからには、どんどん素敵に変わっていきたいわけで。
そんな事言ったら、恋愛も脱皮。心身共に美しく成長したいものです。
無駄に脱ぐわけにはいかないのよ。
って少し変ですね。
大掃除と共に、今年脱いだ皮たちを一掃しよう。

それとは全く関係ないのだが、最近の缶ビールは美味しい。
お薦めは『ブラウマイスター』と『クラシックラガー』。
『クラシックラガー』は明治と大正だったら明治が苦くて好きです。
飲むのが好きだと言うと、よく芝居の差し入れでお酒を貰う。
非常に美味しかったのが、『太古の黒うさぎ』。
黒糖焼酎で、口当たりが良く深みがある。
焼酎は芋派ですが、これにはやられました。
別に回し者ではないですが、ぜひ。

摂生生活のすすめ

2006-12-22 13:43:12 | 日々のこと
食べ過ぎである。
分かっちゃいるけど止められない。
青島幸男さんのご冥福をお祈りします。岸田今日子さんのご冥福も。
『砂の女』の妖艶な岸田さんは素敵でした。
話は逸れましたが、食べ過ぎである。
どうやら、書いていると食べるらしい。
ストレスからか。頭をつかうとカロリーを消費するのか。
はたまた、口寂しいだけなのか。
そして食べるのは決まって、炭水化物。
米、パン、麺。
これはよろしくない。太る一方ではないか。
テレビで、青木さやかが5年間炭水化物抜きをしていたと知り、愕然。
青木さやかに感動すら覚えた。
だけど、分かっちゃいるけど止められないのです。
けれど、決めました。
さすがに炭水化物を抜く勇気はないので。

もうちょっと、食べないようにする。

消極的な決定ではありますが、重大であります。
どうせ正月は、たらふく食べることになるので。
毎年、正月は至福と後悔の嵐なのである。

どっぷりと浸りたい

2006-12-21 19:03:00 | ホンのこと
冒険舎さんの児童劇。
タイトルと簡単なあらすじが決まり、ファックスにて送信。
タイトルは悩みに悩んだ末、明け方にようやくこれだと思うものが浮かんだ。
先方にも気に入ってもらえたようだ。ひと安心。
そのうち、仮チラシ等で目撃するかと思います。
お楽しみに。

劇王のホン。
7割くらい書いた。今日から稽古という事で演出の松井に渡す。
書き上がらなかったのが、つくづく悔しい。
けれど、焦って書いて悪いものを渡すわけにも行かない。
明日、明後日くらいには脱稿予定。

昨日、一本の電話。
新しい仕事の話。来週に詳しい話を聞く予定。
慌ただしい年末。そして慌ただしいであろう年始。
実家に帰省するのは、ギリギリになりそうだ。
そういえば正月の何日かに、テレビで『白虎隊』が放映するそうだ。
堀内孝雄の『愛しき日々』が主題歌だった、あの『白虎隊』以来。
山下智久が主役らしい。どの役なのか無性に気になる。飯沼貞吉か?
さらに、松平容保は誰がやるのだ。
『白虎隊』は会津の誇り。会津での視聴率は100%に違いない。
観たら泣くに違いない。むしろ、どっぷりと泣きたい。
『無冠の会津娘』的にはね。

人間は普段から、泣きたい衝動をこらえて過ごしている生き物らしいので。

感覚

2006-12-20 23:24:01 | 芝居のこと
B級さんのアトリエにて劇王の松田・神谷班、初稽古。

「稽古というより、体を合わせる」

以前、神谷さんは電話でこう話していた。
そして文字通り、体を合わせたのだった。
感覚を、空気を合わせた。と言った方が適切かもしれない。

何も言わずに、相手を感じる。何か感じたら近づく。離れる。

それだけの事が、かなりの集中力を要する。
始めは緊張のせいか、神谷さんから発される言葉は理解していても、体が開かない。
とにかく鋭敏に感覚を研ぎ澄まし、相手の空気を体感せねばならない。
電気を普通につけてる時より、蝋燭の灯りで対峙する方が視覚に囚われずに相手を感じられた。
川瀬さんと池野さんでは、空気に触れた感じが異なる。
川瀬さんに「蝋燭の時の方がより(私の)内面の心細さが伝わった」と言われた。
「心を開いているようでいて実はガードしていて、そのガードで内面の心細さを守っているのかもしれないなぁ」
と神谷さんに言われ、ドッキリ。
これって性格が出るんだなぁ、きっと。と思った。

とにかく、とてもとても勉強になった。
改めて「感じる」ことの大切さを実感。
次週はもう少し「いたずら心」を持ったり、踏み込んだ事をするそうだ。
精進します。

そして今年は少なくなっていく

2006-12-19 16:07:12 | 芝居のこと
先週半ば。
『舞台・中学生日記』のプロットが出来たので関係者にメール。
日記のプロデューサーさんと演出の神谷さんから早速意見が返ってくる。
「やはり」とか「なるほど」とか、思うことあり。

金曜日。
先回ブログにも書いたが、ライブラリィ小屋入り後、先生の友人宅にお泊まり。
飲みながら色々な話を聞く。やはり現場の声は違う。勉強になる。
関係ない話を交えつつ、話し込んだら気付けば朝。
始発電車で家に帰り、風呂に入ってから小屋入り。

土曜日。
少年ライブラリィ初日。初回は少し演技が硬かった二人。返して、夜には硬さがとれた。
初日打ち上げ。主に、久々に会えたホチキスの山崎雅志くんと旧交を温める。
彼は以前『えんもたけなわ』『とけないまほう』に出演してくれた。
客演してくれた役者さんには、どの人にも非常に思い入れがある。
変わってないザッキーの佇まいに嬉しくなる。

日曜日。
鹿目班は右肩上がりで、特に千秋楽はお互いに心が触れ(振れ)合えたようだった。
浦ちゃんと篠原くん、お疲れ様。それからありがとう。
その後バラシ、打ち上げ。主に米山くん、かこくんと話す。
米山くんとがっつり話すのは、実は初めて。昔から知り合いだったのに。
彼のセンスや才能は名古屋にいる時から感じていた。
実際に話してみて一番感じたのは『温度の高さ』。
芝居に対する意識温度が非常に高く、彼についていく人は皆『あれ』にやられるのだと納得。
劇団を主宰する者ならではの、会話が広がっていった。
その後、念願叶って昔から大好きだったホチキス小玉久仁子さんと話す。
話してみたら、やっぱり大好きでした。
二次会、某居酒屋へ。朝まで飲んでしまった。
アーノルドの木内くんと、これまた初めてがっつり話す。
彼もまた真面目で芝居熱の高い、求心力を持った人でした。役者としても魅力的。
私は焼酎お湯割りを飲み続け、途中で木村仁美が頼んだ「カラテチョップ」なるきつい酒を貰う。
久々に記憶の曖昧な世界へ。
家にはたどり着けたので、よしとしましょう。

月曜日。
少年ライブラリィも一段落し、専門学校も冬休みになった。
こうして12月というのは、一つ一つ収束していく。
そうかと思いきや、始まるものもいくつかあり。
水曜までに、冒険舎さんに児童劇のタイトルとあらすじを提出。
その日の夜は、劇王(出演の方)の稽古。
木曜までに、劇王のホンを何とかせねばならない。
まったく、終わりは始まりである。