ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

怖い話

2014年08月07日 | 日記

 暑い夏。暑さをしのぐのには、エアコンとか扇風機。夜は、ビアガーデンもいいだろう。さらに怪談話がある。この怪談話、テレビや書物で見たり読んだりするが、本当に怖く、涼しくなれるのは身近な人のリアルな体験談だ。残念ながら僕自身には体験談がない。また最近は聞いたこともない。この明るく賑やかな世の中、そのような怖いことは起こりにくのかもしれない。

 僕が語れるのは、父から聞いた体験談だけだ。なかり古いが、怖い話として形をなしているのでご披露しましょう。

①ある山に友人とふたりで登山した。頂上でご来光を仰ごうと夜の内から登りだす。しばらくすると、自分たちの後を、ヒタヒタ、足音が着いてくる。こちらが歩みを止めると、その足音も止まる。それがずーっと続く。意を決めて、道をそれ、身を隠し、キツネか狸か、何者か見てやろうとした……すると、髪の毛を長く伸ばした全身白装束の女がスー……横切っていった。

②戦時中(太平洋戦争)のこと。衛生兵として国立第一病院に勤務していた。院内には死に近づいている患者の入る病室と、その隣りに遺体を運ぶエレベータが備わっていた。ある夜、巡回で廊下を歩いていた。そして、このエレベータの前を通ると、使われる筈のないこの時間に、ギギギーと動く音が聞こえた。おかしいと思ったがそのまま巡回を続けた。すると、廊下の向こうから歩いてくる人影が見える。同僚のA君である。彼は無表情のまますれ違っていった。……後日、A君に会った時、その夜のことを話した。ところが、その夜は非番で病院にはいなかった、と返事がかえってきた。あとで聞いた話だが、その夜に、病室の患者が亡くなった。

 人々は、不可解、不思議な現象に興味がある。だから、メディアもそれを取り上げる。だが、多くは○○だそうだ、○○という噂だ、と作り話っぽい。リアルな体験が聞きたいものだ。

 最近は国内海外で恐ろしい事件、事故、争いばかりが起き、夏でも私たちの背筋を寒くしている。涼しくなるのは怪談話がいいのだ。

P.S. 父のその後の話。

①白装束の人は巫女さんだった。夜は怖いので自分たちの後をついてきた。

②すべて事実。錯覚ではない。思い出すだけでゾーっとする。

 今、父は向こう側の人。僕にはこの「怖い話」が大切な思い出でもある。  8月4日  岩下賢治

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