ぼくらの日記絵・絵心伝心 

日々の出来事や心境を絵日記風に伝えるジャーナリズム。下手な絵を媒介に、落ち着いて、考え、語ることが目的です。

季節が動いた

2017年05月07日 | 日記

 

 

 連休の一日、用事があって成田に行った。総武線・東京駅からエアポートNARITAという快速電車に乗って、1時間15分。車窓は雑然とした都会の風景だが、佐倉を過ぎると一変した。

 広々とした一面緑の水田が現れ、2~3日前に植えられたであろう早苗が整然と列をつくっている。その光景に触れていると、私はなぜか胸がときめいてきて、”おお、季節が動いた”と感じ入った。

 田が起こされ、水が張られ、苗が植えられると、あゝ夏が来るのだと思う。子供の時に身についた感覚はいつまでたっても変わるものではなく、季節というのはカレンダーの日付ではなく、人が自然に働きかける結果で決まるものだと強く思うのである。

 夏の汗を流す時の井戸水の冷たさ、霜柱を踏んで登校する時の冬の到来、家々の周りに整然と積み上げられた燃料としての薪、、、季節の変わり目のシーンが次々と思い浮かんでくる。しかし、それらの全ては農業社会の習俗である。そうした風俗が終わってしまったのは、ほんの30年前のことで、時代の動きの早さをとくと知るのである。【彬】

 

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