2020/05/07
東洋経済オンラインに掲載されていた『コロナ「重症患者」を実際に治療した医師の証言』。この記事はたいへん参考になりました。
大阪府の堺市立総合医療センターの郷間厳・呼吸器内科部長へのインタビューです。
https://toyokeizai.net/articles/-/348505
(全文をお読みください)
若い人でも中等症になる患者もいるし、高齢でも比較的軽く済む患者もいます。
重症化する患者の傾向とは、何でしょう?
「喫煙歴については、重症化因子の1つと疑っている。全59人の患者のうち、喫煙歴がある人は21人。このうち6人が重症化して、人工呼吸器を装着した(約30%)。一方、喫煙歴なしの患者は38人、このうち4人が人工呼吸器の装着となった(約10%)。」
喫煙者のほうが3倍重症化しやすい。
「重症化因子として、狭心症や心筋梗塞など、循環系(心臓)の問題が当初から指摘されていたが、この循環器疾患はタバコの影響が非常に大きい。」
「血管の内皮細胞が障害される症状について、コロナとタバコとの関係はあるだろう。もともと喫煙による肺気腫(※COPD)などで、肺の状態が悪かった方に肺炎が起こると、早期に低酸素血症になるし、人工呼吸器の装着が必要になった患者もいた。
それにタバコを吸っていると、肺の局所の免疫力が弱くなるから、肺の中に入ったウイルスがなかなか排除されず、悪化する恐れはある。」
喫煙の危険性は大きいですね。
その他の要因については?
肺炎で重症化する要因のひとつに「肥満」がありそうです。
太っている患者は悪化しやすいとのこと。
「肺炎が進行しても正常に近い部分を使って呼吸をすることが可能。この時の呼吸の仕方を例えていうと、運動時のような呼吸状態で、大きく速い呼吸の仕方で補っている。その場合に肥満があると、呼吸仕事量が余分に必要となる。それで、太っていると早く悪化してしまうようだ。」
喫煙と肥満・・・これは身近に該当者がいますが・・・。
さらに、NHK NEWS WEBのニュースです。
こちらも要注意。
脳梗塞発症 新型コロナ感染による血栓が原因か 米研究グループ (5/6)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200506/k10012418871000.html
アメリカで、脳の血管が詰まって機能障害が起こる脳梗塞を発症した5人を調べたところ、全員が新型コロナウイルスに感染していることがわかり、医師で作る研究グループは、感染によって血の固まり「血栓」ができやすくなったことが原因の疑いが強いとする報告をまとめました。
新型コロナウイルスは、心臓や肺の血管の細胞に侵入して、炎症などを起こし、血栓ができやすい状態になることがわかっていて、研究グループは、これが脳梗塞の原因になった疑いが強いとしています。
研究グループの重松朋芳助教は「新型コロナウイルスの患者が重症化する原因の一つは血栓にあることがわかってきている。脳梗塞は早く治療することが大事なので、比較的若くても手足のしびれやことばが出ないなどの異常を感じたら、すぐに受診してほしい」と呼びかけています。