よし坊のあっちこっち

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雪の中、企業戦士は・・・

2008年01月19日 | アメリカ通信
昨日からの冷え込みで、今日は朝から予報通りの雪である。写真は降り始めたところを撮ったもの。ここアトランタ周辺も冬場は一瞬雪がチラつくことはあっても積もることはそう滅多にない。今日の雪は何年かぶりで積もりそうな気配だ。

雪が降ると必ず思い出す昔の出来事がある。アトランタに来た翌年、1996年の事である。未だ生活に慣れていない時期、会社のアメリカ人達がそわそわしている。盛んに天気予報のことを話題にしているのだ、明日は雪らしいと。後で聞いた話は、皆スーパーに薪を買いに行ったらしい。

アメリカ南部は基本的には雪とは無縁のはずだが、実は92年頃全米の天候不順のあおりでジョージアも大雪に見舞われ、日頃の備えが無い生活だったので、大混乱に陥り、電気を含め数日マヒ状態となった。その時の教訓が生きていて、雪と聞けば、薪買いに走るのだ。

さて、その日、よし坊は家に帰って早速日本人的対策を講じようとした。スーパーや、自動車部品専門店に電話してスノーチェーンを売ってるか聞いたのだが、何処も「売り切れ」の返事。後日この事をアメリカ人に聞いたら、元々そんなもの置いていないので、体よく「売り切れ」と返事したに過ぎないと分かった。

翌朝、見事に雪は積もっていたが、そこは日本人。行けない事は無いと、車を出した。ジョージアの住宅地は何処も家の前の道はアップダウンのある道ばかり。ガレージから10メーター下の道まで車を出し、いざ上り方向へ発進するが、スリップして動かない。と、向かいで子供と雪遊びをしていた旦那が気がついて近づいて来た。「俺が後ろから押そう」。ところがそれでも動かない。次にその旦那、ドア際に来て「ところで、何でこんな状況でオフィスへ行くんだ。こういう日はキケンだから皆休むのさ」。

ニッポンのサラリーマン、どんな事があっても、地を這ってでも会社に行くのだ、という何とも哀しいサラリーマン根性が染込んでいるから、そんな事は微塵も頭によぎらずである。
念のため、アメリカ人従業員に電話したら、皆、オフィスへ行く事など毛頭考えていなかった。

翌日は晴れたが、道路は凍りついた状態でもっと危険な状況だった。それでも、哀しい企業戦士だ。今日は動く、いざ出陣! どの道も誰も走っていない。車は滑りっぱなしだ。それこそ、超ノロノロ運転。その時俺は一体何をやっているのだろうか、と考えた。この状況で事故でも起こしたら(親)会社はどう思うのか。企業戦士よ、よくやった、事故は大目に見よう、とでも言うだろうか。そんな事は言うまい。お前はバカだ、でケリだろう。あ~、企業戦士とは嫌な言葉だ。


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