田宮二郎は惜しい俳優の一人だった。彼の場合、強い自我が災いして、永田雅一の逆鱗に触れ、男では五社協定の犠牲者第一号のはずで、ここから彼の下り坂(もちろん、テレビでの白シリーズのヒットはあったが)が始まり、あのような形で亡くなったのは残念だ。
あの重厚な、「白い巨塔」は別として、彼の映画で好きだったのは、準主役というか、勝新と共演の「悪名」シリーズだ。八尾の浅吉親分と丁々発止の田宮の清次。河内を舞台に、このなんともいえないコンビの味は、格別のものがある。
主演級を張れる役者では、海外に出しても恥ずかしくない英語の使い手第一人者だったから、本当は、もっとチャンスがあればよかったのだろう。晩年、自主制作で、英国を舞台に「Yellow Dog」を撮ったが、興行失敗は残念。英語といえば田宮の次が丹波哲郎か。
あの重厚な、「白い巨塔」は別として、彼の映画で好きだったのは、準主役というか、勝新と共演の「悪名」シリーズだ。八尾の浅吉親分と丁々発止の田宮の清次。河内を舞台に、このなんともいえないコンビの味は、格別のものがある。
主演級を張れる役者では、海外に出しても恥ずかしくない英語の使い手第一人者だったから、本当は、もっとチャンスがあればよかったのだろう。晩年、自主制作で、英国を舞台に「Yellow Dog」を撮ったが、興行失敗は残念。英語といえば田宮の次が丹波哲郎か。