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よし坊のあっちこっち

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1979年 アメリカは中国を見誤った

2020年12月16日 | アメリカ通信
1978年、中国の鄧小平は共産主義国家でありながら資本主義経済の導入という意表をついた政策を公表、世間をあっと言わせた。東西冷戦の象徴である共産主義と資本主義という二つの対立軸を中国は飲み込んでしまったのである。

この新政策に対し、アメリカが大きな期待を抱いたのは当然だった。市場経済で国は豊かになり民度は上がる。その結果自由主義、民主主義の良さが浸透し、やがて共産主義にとってかわる。そうなれば、計り知れない巨大市場が開放され、アメリカ経済にとっても多大な利益を享受できる。アメリカはそう考えた。

1979年、大統領ニクソンは電撃訪中により米中国交正常化をやってのけた。以来、軽工業品を中心に企業進出が始まり、Nikeを筆頭に、中国主要都市に拠点工場を設立、その後、満を持して自動車産業が海を渡っていった。

そして40年経った今、何が起こっているか。遅ればせながらトランプの強烈な中国叩きである。中国は共産主義と資本主義を狡猾に利用し、アメリカと西側諸国が期待した民主主義国家とは異なる、世界覇権を目指す化け物国家へと変貌した。1979年の国交回復に抱いたアメリカの期待は、”幻想”に終わった。

中国の世界覇権の目論みは着実に進行中だ。総合的軍事力ではまだアメリカが優位だが、最近の衝撃レポートがある。軍艦数は既に中国がアメリカを上回っているという。陸の一帯一路政策に並行して海洋覇権を目指していることは明白である。この軍艦数に追いつくのにアメリカは5~10年はかかるという。

この海洋軍事力の逆転の兆候をアメリカはもっと早く察知すべきだったがオバマ政権は見逃した。オバマは中国にはユルユルの友好政策をとり、中国海軍との合同演習までやってしまった。この間中国は着々と軍艦建造に励んでいたわけである。だが、この演習の時に行われた両軍司令官の会談の際に、中国側から、「将来太平洋はアメリカと中国で二分しようではないか」との提案がなされた。漸くオバマは事の重大さを認識、中国政策転換を図ったが、時既に遅かった。

白人対白人の米ソ冷戦に比べ、米中冷戦は白人対東洋人の構図故に、厄介さの度合はかなり大きいと思わざるを得ない。

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