よし坊のあっちこっち

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人は喋るとホンネが出る ー 森発言検証

2021年02月17日 | いろいろ
森喜朗五輪組織委員長が舌禍で辞任に追い込まれた。それに対して様々な意見が飛び交っている。辞任するほどの発言でもない、という意見もあれば(日頃から横暴な)マスコミが発言の一部を切り取って辞任に追い込んだ、というのもある。日頃はまともな論陣を張るコメンテーターまで”不適切発言ではあるが、真意が曲解されている”などといささか期待外れの発言まで出ている。

さて、全文を読んでみると、大した発言ではない、とか真意が曲げられている、というレベルではなく、やはりアウトな発言だと分かる。最後に言いたかった事を強調する為(?)に日頃感じていたホンネを引き合いに出してしまったのだろう。彼のロジックを簡潔に言えばこうだ。「世の中、いろいろな組織や理事会に女性が進出しているのは喜ばしいことではあるのだが、実のところ、女性が多くなると会議が長引いてかなわん。困ったものだ。その点、五輪組織委員会の理事会にいる女性たちは(何故か、たまたまか)男性並みの働きをしていて素晴らしい」。要するに、組織委員会の女性理事は男性並みによくやってくれていることを言いたかったのだろうが、日頃のホンネ論を展開してしまった。

この発言を受けて、大挙してボランティアが辞めたことは象徴的である。森発言に不快感を覚えて辞めたのである。現代では職場において、性別等に関して不快感を与えた場合、その時点で、これは立派にハラスメントに該当してしまう。不快感を与えたらアウトなのが国際常識なのだが、日本は依然としてこの領域では後進国に属している。

参考までに、全文をサマリーする。3段に分かれている。

第一段(自分がドンの)ラグビー協会の理事会は今は女性が入っているので、女性がいなかった時に比べ、倍の時間がかかっており、これは恥ずかしいことである(これのどこが恥ずかしいことなのだろうか?)

第二段 女性は優秀(と持ち上げ)だが競争意識が強い。女性を入れる場合は発言に時間制限が必要だ、と誰かが言っていた( 自分の意見では?)。

第三段 組織委員会の女性は皆国際経験も豊かで素晴らしく、大いに役立っている。だけど欠員が出るとすぐ女性を入れたがる(女性を増やそうとしているのだから当然ではなにのか? それを”入れたがる”とは蔑視と取られても仕方がない)。

国際社会は差別には殊更敏感だが、日本はかなり鈍感だ。だが、舌禍を引き起こしたら、真意はどうあれ、退場するのがルールである。



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