よし坊のあっちこっち

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映画三昧 - Gone Girl

2014年11月03日 | 映画
話題の映画、Gone Girlを観た。アメリカで日常茶飯事的に発生するMissing(失踪)。そのMissingを偽装利用した妻の夫への復讐劇である。出来栄えのいい映画だ。昨年のArgoに続いての主役ベン・アフレックが良い。しかし、もう一人の主役である妻役のロザマンド・パイクが頗る良い。彼女はいい映画に巡り合えた。恐らく映画、役者共にオスカーの候補に挙げられるのではないだろうか。

5年目の結婚記念日に妻が突然失踪する。捜査が進むにつれて、数々の状況証拠が被害者であるはずの夫に疑惑の目を向けさせ、メディアがそれを加速させていく。夫に不利な状況証拠は、実は妻が用意周到に準備したものであった。妻は夫の不貞を偶然知り、妻の失踪=夫の殺人のプロットを考えだし、夫が逮捕起訴されることを目論んで家を出た。しかし、途中で夫が失踪偽装に気が付き、妻の描いたシナリオが狂い始め、自作自演がばれないようシナリオの修正を余儀なくされていく。拉致監禁被害者が脱出のために犯人を殺して血まみれで生還する、というシナリオに書き換え、見事にヒーローとなるのである。世間は夫婦に平和が訪れたとはやし立てる。夫はすべてが妻の”嘘”であることを見抜いていて、妻と別れることを選択し、妻に告げるのだが、結末は・・・。一言だけ言うと、最初のシナリオ通りになって夫が逮捕起訴されても地獄、最後の結末でも夫は生き地獄。妻は見事に復讐を果たしたと言える。

この国では、妻に無関心な夫には危険が伴う。無関心が過ぎれば、やがて離婚が見えてくる。そしてたった一つの決定的なミス(この場合、不貞)で妻を大胆な殺人者へと駆り立ててしまうかも知れぬ。オトコよりオンナの方が大胆である、そう承知しておこう。

この映画は今年必見の一作だ。