よし坊のあっちこっち

神出鬼没、中年オヤジ、いや、老年オヤジの何でも有りブログだ!

アメリカの三つの戦い

2014年11月13日 | アメリカ通信
今、アメリカには”三つの戦い”というのがある。これらの戦いには、人権や宗教、社会的影響等、様々な問題を抱えながら全米各州で長い論争を続けている。Death with Dignity、Gay Couple、そしてPot(Marijuana)である。

Death with Dignityが先日全米のニュースになった。新婚一年の29歳の女性が結婚直後にガンが見つかり、彼女は”安楽死”を選択した。過去の安楽死論争の中で、現在オレゴンを含む3州で安楽死が認められており、この1~2年のうちにニュージャージーが加わるものと見られている。オレゴン州の安楽死要件は、オレゴン州の住民であること、余命半年であること、医師二名の診断があること、となっている。

ワイフとよく話す。極度の痛みを伴う不治の病になった時どうするか。二人の答えは安楽死容認である。死ぬほどのたうち回っている患者に、強い薬を与えながら、それでも頑張れ、というのは無責任のような気がするからだ。どんなにのたうち回っても生きたい意志があるのであれば治療を続ければよいが、そうでなければ本人の意思を尊重するのが一番だ。安楽死ではないが、植物人間になった時どうするか。ワイフもよし坊も”外す”と決めている。安楽死問題は”死”が関わるだけに、長い道のりが続きそうだ。

同性愛者の結婚合法化問題も長い戦いだ。宗教問題も絡み、複雑である。そもそも、神がアダムとイブという異なった形態の人間を創ったのは何故か。種の保存と永続的繁栄の為に創造し、それが永続的である為には快楽が不可欠と考えたのであれば納得がいく。アダムとイブの後は、その子供達の間での近親による種の保存行為が続くわけだから、当初から近親婚は普通の事であり、むしろ歓迎されこそすれ忌み嫌われるものではなかったはずだ。医学的理由により近親婚が禁じられたのは歴史的に見て最近の事なのである。当然、太古の時代から同性同士の関係は存在したはずだが、「種の保存と繁栄」要をとするならば、種の保存に寄与しない同性同士の関係は否定こそされても、歓迎はされなかったのではないか。だから同性同士の関係は”隠れ”続けたのだと思わざるをえない。

同性同士がいかなる関係にあろうと、人権は保障されなければならないが、法律的に婚姻関係を認めろという要求は筋違いである。それを認めるならば、そもそもアダムとイブは何だったんだろうかと言うことになる。人間誕生の根幹が揺らぎ、キリスト教はひとたまりもなく崩壊するだろう。

POTの問題も厄介だ。数年前から、マリファナには医学的効果があると報じられてから嫌な予感がしていたが、合法的に買える州が出始めた。マリファナ合法化が何故問題かは簡単だ。危険なドラッグの入り口になりやすいからだ。どんなにルールで縛っても危険なドラッグの世界と紙一重の世界では必ず抜け穴が出てくるのが世の常だ。マリファナ合法化が全米に広まった時を想像するだけでゾッとする。