よし坊のあっちこっち

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試された日本

2011年03月23日 | アメリカ通信
原発事故も漸く峠を越しそうで、特に自衛隊、消防隊そして警察の方々の努力には頭が下がる思いだ。アメリカでは、軍隊、消防隊、警察で殉職者が出ると「ヒーロー」と呼ばれる。国の、社会の、コミュニティの為に命を落とした人に対しての畏敬の念の表明であろう。メディアも大きく取り上げ敬意を表する。日本にそういった精神が無いとは言わないが、何となくよそよそしいと感じるのはよし坊だけだろうか。

戦争だけでなく、人災天災を含めて考えると、今回の東北関東大災害は、紛れも無く「有事」だろう。これから少しずつ、表に出て欲しくない舞台裏のモロモロが出て「反省会」の大合唱になること請け合いだが、日本の有事対応が試されたと言ってもいいだろうと思う。

まず、火事場泥棒対策。と言っても民間人に対する対策ではない。あの阪神淡路大震災の時に、既に日本人の秩序統制能力は実証済みだから、その心配ではない。ロシアと中国である。ドサクサに紛れ、他人の領土をより確固たるものにせんとする行為を想定して、防衛省はどの様な指令を出したのか、出さなかったのか。これが知りたい。自衛隊の段階では当然アラートが発せられていただろうが、問題は防衛省及び自衛隊の最高指揮官たる総理大臣だ。現総理大臣は、そもそも総理大臣が自衛隊の最高指揮官であることすら知らなかったらしいので、多くは望むべくも無いのだが、少なくとも防衛省のレベルでは認識しないといけないはずだ。

次にクォーターバック。アメフトで言えば、このクォーターバックがボンクラだったら絶対勝てないくらい、花形且つ最重要ポジションだ。アメリカで言えば、陸海空軍と海兵隊をまとめる統合参謀本部と参謀長がそれに当たる。もちろんその上に大統領がいるが、実質的にはここが取り仕切ることになる。彼ら専門集団の意見を聞き、大統領が最終判断をしていく。日本の自衛隊は組織統制が取れているから問題は無いだろう。問題は最高責任者たる総理大臣だろう。今回は無能だが変な所でパフォーマンスしたがるソーリ及びその側近に自衛隊は相当振り回されたのでは無いだろうか。たまたまミンシュトーが政権を担っているという不幸ではあるが、十分検証されないといけない部分だ。アメリカは既に、今回の災害対策で日本にはクォーターバックが居ない事を見抜いている。

アメリカのように過酷な戦いを勝ち抜いて大統領になるのと異なり、日本は無能な人でも総理大臣になれるから、厄介極まりない。北朝鮮が日本に侵攻する日本映画が何年か前にあったが、総理大臣がうろたえる場面はやはり笑えない。