よし坊のあっちこっち

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諦めるしかない、北方4島、竹島

2011年03月04日 | いろいろ
最近、北方領土返還交渉の当事者であった元外交官の東郷和彦の話をネットで聞く機会があったが、北方領土は最早返還される可能性は99%無さそうである。

そもそも交渉事にはパイプ役が必要で、いろいろ言われてきた長期自民党政権下ではあるが、細々とパイプ役が存在し、時の政治家のリーダーシップで姿勢の強弱はあるものの、特にソ連崩壊後では前進局面が見えていたようだ。しかし、自民党政権末期から民主党への政権移管に伴い、政治家レベルでのパイプ役不在を引き金として、ロシアは「交渉せず」へと大きく舵を切ったようだ。そのターニングポイントが2009年。日本の政治的混乱は、正に嘗て彼らが日本敗戦宣言と同時に侵攻して来たやり方そのもので、ロシアは着々と大統領訪問の機会を探ってきた結果、尖閣問題でぐらついた日本政府の体たらくを「今がチャンス」と実行したわけだ。実に機を見るに敏である。

実効支配。いくら日本政府が歴史的事実を声高に言おうと、この「実効支配」の前には空しく響くのみだ。着々とインフラ整備を行い、着実に経済振興を進めている。日本が経済協力を武器に目論んでいたロシア取り込みは、最早通用しない段階まで来てしまったわけだ。

ロシアの、千島を含む北方領土は、太平洋への進出の願っても無い拠点となり、その意味は途轍もなく大きい。嘗て、ソ連はアラスカをアメリカに二束三文で叩き売り、大いに後悔したのだが、遅ればせながら念願の橋頭堡を築いた事になる。これからは、益々アジア太平洋でのロシアのプレゼンスが高まる事間違いない。

竹島。これも韓国政府はインフラ整備を着々と進め、これも食い止める事は、出来ないだろう。今の政府、と言うより、日本人と言った方が良いが、二枚も三枚も上手の交渉上手を相手に太刀打ち出来る訳がない。これも最早戻らないだろう。

日本の政府は、今後も、殆どチャンスが無いこれらの領土問題に対し、延々と「わが領土だ、返せ」を空しく叫び続けるしかないだろうが、どこかで誰かがオトシマエを付けなきゃいかんと思う。さて、誰が手を上げるだろうか。

その上での尖閣。中国が自国領土を主張し始めたと言うことは本気だと言う事だろう。これを、一笑に付しているとえらいことになる。