よし坊のあっちこっち

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自己主張しない人間は軽蔑される

2010年11月08日 | アメリカ通信
最近オザワ一郎がネットニュースに出て、いい事を言った。「自己主張しない人間は軽蔑される」。自己主張しない国は軽蔑されると言う事である。

これは言ってみれば世界標準なのだが、井の中の蛙の日本、いや日本人には何故かピンと来ない。分からないのだ。日本全体がこの体たらくだから、政治家くらいは、シャンとして欲しいが、それもままならぬ。メディアも、問題が起こると、もっと相手にハッキリ物を言えと吼えるが、自己主張できない人間は軽蔑されるとまでは言わない。言わないのか、それとも言えないのか、はたまた、そんな事さえ知らないのかも知れぬ。

サッカーの本田圭佑の言葉に耳を傾けなければならない。彼がオランダのチームでキャプテンを張れたのは、自己主張しないと埋没する事を身を持って経験したからだろう。日本ではビッグマウスなどと言われているが、外の世界はあれで普通なのだ。

自己主張が出来ない日本人の性向は、ビジネス界、特に海外ビジネスの局面で、「軽蔑される日本人」を造りだしている。期間限定で駐在と言う形で海外に派遣される駐在員。日本人は会議で議論を吹っかけてもニヤニヤするばかりで、何を言いたいのかさっぱり分からない、とアメリカ人は言う。まるで掴み所の無い、気味の悪い軟体動物のように見えるのだ。昔も今もこれは全く変わっていない。アメリカ人は最初は議論をしようとするが、議論にならないので、そのうち面と向かっては言わなくなる。内心では軽蔑しているのだ。そして、駐在員は軽蔑されている事すら知らない現実。

間違っていても、堂々と自分の意見を言える人間には、彼らは敬意を表する。これがリスペクト(RESPECT)である。よくこんな言葉が聞かれる。「I can not agree to your comment. There is a gap between us, but I respect you and your opinion.」

アメリカもヨーロッパも中国も、そして韓国も同じロジックの持ち主だ。こう考えると日本は大海原を彷徨っているただの孤島に過ぎぬ。たまたま、戦後の技術立国政策が功を奏し、世界が日本の技術を欲した為に、この間チヤホヤされて来たに過ぎないとも言える。

資源の無い島国だからこそ、外の世界に存在感を示さないといけないニッポン。それに反して物言わぬニッポン。「日本人の国民性だ」という言葉で片付けてよい問題だろうか。