日本人の中にもお店の女性店員に対し、「ちょっと、お姉さん」と
呼びかけるオヤジやオバタリアンはいるだろう。
しかし「普通」の人は、まず、そういう呼びかけ方はしない。
日本語を教える立場の韓国人でも、そうした日本語の習慣が
よく理解できていない人もいるようだ。
日本語に限らず、やはり外国語の学習はむずかしいし奥が深い。
言葉の狭い意味だけではなく、言葉の背後にある習慣や文化を
理解していないと、自国の習慣や文化に引きずられ、微妙に
おかしな表現を使ってしまうことになる。
これは、韓国語を学ぶ日本人にもそっくりそのままあてはまる話だ。
「他山の石」とする意味で、今日、目にした微妙におかしな
韓国の日本語ミニ講座を一つ翻訳練習してみた。
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■ [오하요!일본어] 언니
[オハヨウ!日本語] オンニ(お姉さん)
(中央日報 10月18日)
(訳)
日本語と韓国語が明確に違う点の一つが人に対する呼称だ。
日本語の「お姉さん」という言葉は、自分の年上の女性兄弟を
呼ぶ呼称で、呼ぶ側の性に関係なく共通して使われる。また、
韓国語と大きく違うのは、「オンニ(女性が年上女性に)」や「ヌナ
(男性が年上女性に)」という韓国語の呼称が知り合いの年上の
女性に対する呼称としても使われている一方、日本語の
「お姉さん」は自分の実の女性兄弟に対してしか使われないと
いう点だ。
しかし、日本でも女性店員に対しては「お姉さん」という呼称が
使われている。こうしてみると、両言語は違っているようでいて、
似ている点も多いことがわかる。
(終わり)