僕と猫のブルーズ

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航海(たび)の終わり~七尾旅人「Long Voyage」ツアー最終公演@横浜BAYHALL

2024年01月13日 | 七尾旅人

今年のLIVE初めは七尾旅人。昨年から続くアルバム「Long Voyage」再現ツアー最終公演を観に行った。
会場は横浜BAYHALL。元町中華街駅から歩いて行ったけど・・・遠かった🤣

整理番号は良かったけど場所取りに手間取りステージを右斜めから見る事に。
場内は瀟洒な造り。ステージは「Long Voyage」のアルバムジャケットを再現している。


ほぼ予定どおりLIVE開始。七尾クン、ワンちゃん🐕ヌイグルミと登場。
昨年春にバンドで東名阪とツアーを行い後は1人で各地を回った。
バンドでもう1度LIVEを演りたかった!との説明。
ボクは渋谷で初日を見たけど、もう1度観たかったので再演は大歓迎。

しかもコロナが始まった横浜ベイブリッジで観る。感慨ひとしお。
バンドメンバーを呼び入れていよいよLIVE開始。

残念ながらボクの位置からは七尾クン以外のメンバーは殆ど見えない。
でも・・・そんな事気にならないくらい素晴らしい凄まじいLIVEだった。
ツアーを経て七尾クンの声もバンドのオトもトンデモない事になってる🥰
歌もオトもアルバムと全く違った物になってる。
七尾クンは都度雄叫び、バンドのオトはイキモノの様に跳ね回る🎶
「未来のこと」はホントに優しいサウンドで心に響く。
コロナ下の厳しい現実を描いた「
Wonderful Life」。
七尾クンの「行かないで」の声が段々熱を帯びていく様、その後の叫びに震えた。
「入管の歌」。瀬尾高志さんが暴力的なオトを鳴らす・・・怖かった。
それはそのまま入管に閉じ込められている人の恐怖を表している気がした。
そして「ソウルフードを君に」。七尾クンの歌もバンドのオトも爆発してる。
観てて愉快痛快だった。しかも途中で客席と横浜ソウルフードのコール&レスポンス🤣
初日には無かった音楽的な遊び。これメチャ楽しいぞ🎵
七尾クンはLIVE中、何度も「楽しい!このバンドでもっとLive続けたいな」と言ってた。
それは客席も同じ気持ちだろう。ボクももっと観たい!

後半の「荒れ地」は凄かった!七尾クンに珍しいエレキギター炸裂のロックナンバー。
ボクは七尾クンのシャウトとバンドのオトに突き動かされ踊ってた💃
「ドンセイグッバイ」七尾クンと大比良瑞樹嬢のデュエットが唯々素晴らしい。
2人の歌声、バンドのオトが優しくて美しい。見てて何か涙が出て来た。
ここからは「ドッグ&ブレッド」「パンと倉庫」「If You Just Smile」と優しいナンバーが続く。
それは同時に七尾クン自身の物語を歌で語る事になる。

後半歌われた曲聴いて想った・・・七尾クンって人の姿を歌ってるんだな。
今回のLIVEでも自殺を考える男性、少女。生活のため身体を売る女性。それを待つ子供。
フードレスキュー、入管にいる親を想う子供、犬、パン屋、自死した在日韓国人の少女。
そして東北で逢った子供、パレスチナに生きる作家

歌に出てくるのは総て七尾クンが逢ったり読んだ実在の人達の物語。
しかも若者や子供が多い。
そういった小さな命(弱者とは言いたくない)を描く七尾クンの視線は限りなく優しい。
そして小さな命を抑圧する大きな力には牙を剥く。

上から目線のイデオロギー表現や政治的に正しいマチガイの二項対立じゃない。
実際に生きてる人、生きて来た人の生と死の物語を描く。
だから多くの人、若者の支持を得ているのだと思う。そう想うと何かグッと来た。
(オッサンの勝手な解釈です(^^;)
本編最後、「미화(ミファ)」。そして「筏」で大団円。
この「筏」がトンデモなかった。バンドのオトの応酬。客席とのコール&レスポンス。
ボクはコロナ下のLIVEで声を出すことをずっと控えてたがこの日、声を出した。
七尾クンとバンドのサイコーのオトに応えたかった!
演奏が終わった時、客席から大きな拍手が起きた。凄い拍手だった!
シンガーに対する圧倒的な信頼を表現する温かい拍手。
元春のLIVEで聴ける拍手と同じだ👏

そしてアンコール・・凄すぎた。七尾クンは亡くなった友人やパレスチナの話を延々する。
イスラエルのガザ侵攻で亡くなった子供について語り西欧諸国の欺瞞に怒りを隠さない。
七尾クンのLIVEではMCも重要な表現、作品なのだ。
この流れで弾語りでパレスチナの作家について歌うはずが気が変わってバンドを入れての演奏。
演じるは
「Rollin´ Rollin」!ウワァ❣久しぶりだぁ客席も一気にヒートアップ❢
しかも途中でやけのはら、ドリアンも飛入りで参加して共演!\(T▽T)/
この3人が揃うのを観るのは初めて。七尾クン何度も客席を煽り客も応える!
そして、そのまま「サーカスナイト」になだれ込む!
「Rollin´Rollin」も「サーカスナイト」もアルバムと異なるStary Band独自のアレンジ。
ホントこのバンド素晴らしい。是非次のアルバムもこのバンドで創ってほしい。

そしていよいよラスト。先ずはパレスチナの亡くなった作家について歌う。
この歌について七尾クンがNoteに書いてるので是非読んで欲しい。
https://note.com/tavito/n/n916f6e9d3b66
「死ぬためではなくて 生きるために生まれた」の歌詞に撃たれ。。涙が出る処じゃなかった。
歌い終わった後、七尾クンは言った
「パレスチナについてSNSでは遠いから関係ないという。違うよ。
   遠いから関係ないんじゃない。遠いからこそチャンスなんだ。遠くだからこそ関係あるんだ」
遠いから無関係じゃない。自分に関係ないから他人事にしていいわけない。
東北311、ジャニーズ性被害、政治不正、ボクも色んな社会問題に触れる度に想う。

でも結局無力を感じて大したことが出来ない。何もしてない事も多い。
七尾クンのコトバに・・触れて涙がとまらなかった😿
そして若いオーディエンスが七尾クンの話を真剣に聞き入り真摯に受け止める姿にまた泣いた。
七尾クンのLiveに来るたびに想う。お客がホントに素晴らしい。
ただ音楽を楽しむだけでなく七尾クンのメッセージを真摯に受け止める。見習いたい(^_^)

最後は東北震災の直後に書いた歌「帰り道」。もうすぐ13年が経つ。
13年経っても・・東北のことをこうやって歌うシンガーが此処に居る。
ボクはそれがホントに嬉しかった。嬉しかったんだ。
そして最後に七尾クンは客に言った「パレスチナの事を気にかけてほしい」と。
その言葉にもジンと来た。今日、此処に来てよかった。何度もそう想った。


LIVEから数日経っても1週間経った今も余韻が未だ残ってる。思い出しては泣いてる(/_;)
優しさに満ちた空間。同時に戦争や差別に対して徹底的に拒絶する歌たち。
こんな歌世界をLIVEで表現しているアーティスト・・・元春とRIKUOしか思いつかない。

そして七尾クンが言った「遠いから無関係じゃない」についても翌日、ずっと考えてた。
あれを聞いたオレ。何もしないのか?何ができる?何をする?1日考えた。
そして、イスラエル在日大使館にガザ侵攻に対する抗議と即時の停戦を求めるメールを送った。
勿論、本名で。
LIVEの興奮でのぼぜての行動かも知れない。構うか。
オレは何処の国だろうが戦争で人が死ぬのは嫌なんだ👊

「Long Votage」航海(たび)の終わりをこの目で見届けることが出来てホントによかった。
そして、七尾クンが次何をやるかもホントに楽しみだ。
七尾クンのファンになって13年。元春同様、ボクにとって最高に信頼できるシンガーだ。
彼をボクに教えてくれた元春にはホントに感謝してる。
そして、七尾クンと元春の共演LIVEがいつか実現することを・・・ココロから願う(^_^)
な、おはちゃんもなちゃん♫

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