僕と猫のブルーズ

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「Syoko. absolutely alone in CAY」ライブレポ

2012年01月31日 | 鈴木祥子
この日曜日、祥子さんのライブに行ってきました。
祥子さんのライブは実に1年半ぶり。1昨年秋のカーネーションとのジョイント以来。
去年も祥子さんはカバーアルバム出したりトークイベントやライブを行ってたけど
何か行く気になれず。特にカバーアルバムにはガッカリ。
今更オールディーズだの大瀧詠一みたいな「終わった音楽」を歌ってどうすんの?
視聴しただけで「買わない」と決めた。

今回バラードベストが出たけどこれも買わず。今更過去の編集盤は要らない。
でも去年出たニューシングルがホントに良くて久しぶりにライブに行こうと思った。
祥子さんの歌はもう自分に響かなくなったのか?試してみたかった。
って自分勝手な過剰な思い入れ。迷惑極まりないファンですね(^^;)ゞ

会場は青山CAY。渋谷から歩いて行く。渋谷駅前で「原発廃止国民投票」に記名。
マルイの前でアイドルがイベントしてて男どもが嬌声を上げてる。
僅か数百メートルでこの景色の違い。落差に眩暈がする。

夕暮れの青山通りは賑わっていて美しかった。でもその景色を楽しめない。
3.11以来オレは街の賑わいに矢鱈違和感を感じる。ライブ前だけど高揚感が丸で無い。

開場時間よりかなり遅れて入る。席は後ろ。でも別に構わなかった。
祥子さんのオトがオレにホントに必要なら遠い距離でも響く筈だ。

祥子さんは紅いドレスで登場。「I’LL BE THERE」から開始。
鳴り響くピアノの音。久しぶりだなぁ。この響き、オトの揺れ。
そして「夏はどこへ行った」・・何か胸がぎゅーっと締め付けられる。

前半はバラードベストに沿って初期の曲中心に。でも相変わらず自由。
「Swallowは今更やらなくてイイでしょ?」とか言うし。
ボクは初期の曲はそれほど思い入れ無いのでゆったり楽しめる。

後半はKYON2のカバーや麻生よう子のカバーを入れて昭和の話を。
「過去を振返るって懐かしむんじゃなくって未来につながる」
「KYON2は昭和の女の匂いがする」には同意。
KYON2を見てると向田邦子さんのドラマのヒロインを思い出す。
芯の強さ、秘密を抱えた一筋縄で行かない感じ。祥子さんも同じ匂いがする。

そしてアコギで奏でられた「忘却」・・・嗚呼、ひさしぶり、ひさしぶりだ。
「そんな必死になっちゃって何がしたいの?」「すべてを忘れることは幸せですか?」
コトバがナイフのように刺さる。引き裂く。何か叫びたくなる。嗚咽したくなる。

この歌を聴くといつもゆれる。聴きながら・・いきなり想った。
「ああ、オレは怖かったんだ。ずーっと怖かったんだ」って。何を?ワカンナイ。
きっとすべてを。生きることを、世界を、社会を、他人を、そして自分自身を。
怖いから色々がんばるんだろう。挑むんだろう。闘うんだろう。
そうやってオレ自身が「意味の無い存在」ではないことを証明したいんだろう。

そして「Sweet Thing」初めて聴いた祥子さんの曲。でも聴いた時のことはもう忘れた。
ビリー・ジョエル「アレンタウン」大学生の時好きだった。でも何も憶えていない。
「帰郷」「逆プロポーズ(仮)」・・いろんな感情がわきあがる。
「逆プロポーズ」を聴いてると自分の中にある「2つの声」について想う。

自分の中にはいつだって「2つの声」が存在する。いや別に分裂症じゃない。
「楽に生きろよ。テキトーにみんなと上手くやれよ。目を塞いで楽しくしろよ」
という声と「それでイイのか?それでオマエはイイのか?満足なのか?」という声。
いつも、その2つの声に挟まれる。でも結局「それでイイのか?」という声に従う。
そうやって色々抱えて疲れてバカだ、ホントにバカだ。でも、そうしか生きれない。

いつだって祥子さんの歌はオレに何かを突きつける。今日もそうだった。

アンコール。新曲「センチメンタルラブレター」は優しく響く。
そして最後「DO YOU STILL REMEMBER ME?」。
「時が過ぎて、あたしを変えてしまうのは哀しくない。アナタを変えるのは哀しくない」

ずいぶん変わっちまったな。遠くに来ちゃったな、オレ。でも別に哀しくはない。
昔のオレよりは現在(いま)のオレの方がマシなはずだ。そのはずだ、そう信じたい。

最後は客席も手拍子を鳴らす。祥子さんは笑顔で去っていった。
この歌を最後に聴いて・・・何かスーッとスーッとキモチが晴れた。

ひさしぶりに聴いたけど見事に変わってないな。相変わらずパワフルで自由。
ホント楽しかったし、やっぱり・・ゆれた。

ということで来月のライブも行きます。節操ないかな?
だって楽しかったんだもん(゚゜)\バキ☆(゚゜)\バキ☆

また、徐々に徐々に向かい合おう。このヒトの歌に。
今回のライブでわかった。やっぱりこのヒトの歌がオレには必要なんだって。

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