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横浜映画サークル

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映画『凶悪』残虐性シリーズ(その4-41)尼崎監禁殺人(29)角田美代子の全人生7

2016-07-09 22:59:40 | 映画凶悪・戦争のサイコパス残虐性シリーズ

(その4-40)の続き。

(ⅲ)犠牲者が捕まってから虐殺されるまでの期間とサイコパスの連続殺人

下記は虐殺された全犠牲者12人が虐殺される前に逃げて、捕まってから虐殺までの期間をまとめた表。虐殺の古い順。日は西暦で、はっきりしないものは年又は月などのみ。

犠牲者(虐殺時歳)

捕まった日

虐殺された日

虐殺までの期間

捕まった時のサイコ寄生区分*2

備考

橋本家芳子59

85年

87年

約2年

傍系サイコ化サイコ㌟取込期

最初の虐殺

猪俣家

長男息子25

99/2   西宮集合住宅監禁始め

99/2

約1月

傍系サイコ化サイコ㌟物色期長男息子虐殺から7月で母虐殺、その後3月で高知息子虐殺

3虐殺は連続的は手を出さず傍系に代わって殺す

74

99/9

約8月

高知息子21

99/12

約11月

皆吉家ノリ77

03/2頃

03/4下

約2月半

直系マササイコ化残虐期

短期間で虐殺

谷本60

03/10

04/1中

約3月

初代明が逃走したため代わり?

短期間で虐殺

橋本久芳51

01夏

05/7/1

約4年

直系物色期に捕まる

本格的直系虐殺

谷本初代58*1

07/12上

08/3/1入院

約3月

サイコ化サイコ㌟取込期。初代虐殺から8月でみつゑ虐殺、その後1月でまり子虐殺

3虐殺は連続的は手を出さず直系に代わって殺す

安藤みつゑ67

71年

08/11/10頃

約37年

谷本まり子26

08/7/6

08/12上

約5月*3

橋本次郎53

09/8頃

11/7/27

約2年

傍系略奪サイコ㌟物色取込期に和子。直系で次郎捕まる

傍系と直系で別の虐殺。連続的1.5月差

川村家和子66

11/6末

11/9/11

約2月半

*1:初代は入院時に意識がなく、意識が戻らないまま約1年後に死亡しているが、入院時をもって虐殺時相当とした。

*2:虐殺時のサイコ寄生区分はいずれもサイコ化残虐期になっている。

*3まり子は虐殺まで同様の条件の他の犠牲者より倍の期間を生きた皆吉ノリ、隆、初代や川村家母和子の3ヵ月や2ヵ月半と比べて倍ぐらいの長い期間5ヵ月を生きた。まり子が26歳の若さのためなかなか死ななかったのだろうと思う。それだけ苦しんだ期間が長い。なぜ殺されなければならないのか本人には分からないままの本当に無念な死だった。【太平洋戦争の特攻を強制されて殺された多くの若い人たちは、まり子と同様に本当に無念な死であったと思う】

サイコパスの連続殺人:上記表右端備考欄に記したように猪俣家は10ヵ月で3人、07/12上~08/7/6に9ヵ月で3人、11/7/27~11/9/11に1.5ヵ月で2人連続的に虐殺されている。まんじゅうサイコパスがこのような連続殺人を行うのはサイコ化残虐期で、虐殺の逆転快ドーパミンが盛んに脳内に放出されるに至っており、その快感を繰り返し得ようとするためと考えられる。麻薬患者が麻薬の陶酔を味わって繰り返し麻薬を得ようとするのとほとんど同じ状態と思われる。

(c)映画『ソウ(SAW)』第1作 (2004米国) :まんじゅうサイコパスの心情を表現健常者が殺し合いをすることに快感を得る主人公ジグソウ

ストーリー:監禁状態の2人に相手を殺さなければ死が待っているとテープを聞かせて、殺し合わせる。

が犠牲者同士で殺し合わせるサイコ化残虐期の状態に近い。この映画ではなぜ監禁状態になったかなどは重要でない。健常者が殺し合いをすることに快感を得る主人公ジグソウ=まんじゅうサイコパスの心情が描かれている点で重要である。ジグソウは決して自分の手で殺そうとはしないのもや例12北九州監禁事件の松永に見られるまんじゅうサイコパスに共通している。監禁されていた1人がもう1人を銃で撃ち、自分は鎖で逃げられなくなっていた片足をジグソウから与えられたノコギリ(英語SAW、これが題名と思う)で切断して逃げる。サイコパスは痛みに快感を得るので足を切断するときの痛みもジグソウは快感にする。サイコパスの「痛みが快感になるメカニズム」は本シリーズ(4-3)「3)(a)サイコパスの「痛み」が快感になるメカニズム」参照。

犠牲者に自分で足を切断させるジグソウの心情はサイコパスそのものが和子に自分で自分を殴らせ、顔が腫れて自分の足元を見られないほどにさせたのと同じ心情。例12北九州監禁事件の松永が沙織に自分で足の親指の爪をラジオペンチで剝がさせたのと同じ心情。が川村博之や和子に盛んに「窓から飛び降りろ」と自殺強要をしたのと同じ心情と考えられる。サイコパスは犠牲者が自分で自分を虐待することに、そしてついには自分で死ぬことに逆転快ドーパミンを得る。すなわち犠牲者の健康な生きる心を完全に破壊することに逆転欲求満足の快感がある。健常者にはサイコパスのこの行為を全く理解することができない。逆転欲求の意味するところが分かって初めて理解できる。

ジグソウに監禁された健常者がサイコ化する過程は映画では正確ではない。真白前期/後期疑似サイコパス前期/後期へと変化するプロセスは表現されてはいない。このプロセスをどう表現するか、後の項「戦争映画の概観」で考えてみる。

下の画像左は、始めの場面、気が付くと足に鎖で逃げられなくされて監禁されていた2人の1人が奥に這っている。手前に既に死んでいる人がいるのでジグソウのテープの指示が現実味を持つ。画像中は自分の足を切断しようとする場面。画像右は切断した足。

  

画像出典左:ミナミのレストラン2004年11月19日 映画ソウ http://amtg.exblog.jp/1070872/(閲覧2017/4/21)画像出典中:【閲覧注意】ソウ好きな方【映画】http://girlschannel.net/topics/915579/(閲覧2017/4/21)画像出典右:SAW ソウhttp://worstmovie.fc2web.com/worst/movies/saw.htm(閲覧2017/4/21)

『ソウ』シリーズは7作あるが、第1作以外は主に単独サイコパスの残虐性を表し、工夫を凝らした道具(暴力装置)を使って犠牲者を恐怖に落とし込み残虐行為をする。『ソウ』シリーズは、ストーリーの展開にはほとんど意味がなく残虐場面と恐怖や痛みに意味がある。体中に針を刺し切り刻み、目をえぐり、頭に電動キリを刺し、道具で意識のある人の首を180度回転させ、口と舌をぐちゃぐちゃにし、首を切断し、意識のある女性を拘束し腹を切り内臓を取り出す。いずれもサイコパスが好む残虐場面で、あまりに残虐なので見ることは勧めない。サイコパスの残虐性を研究するには有効な面がある。『ソウシリーズで描かれた残虐場面に似たようなことはサイコパスが行う戦場で、ほとんど現実化する。健常者にはなぜこんな残虐場面を目的とした映画を作るのか理解できないが、サイコパスはこれらの残虐場面を求めるとともに、自分が残虐場面の内容を実行したいとする衝動を持つ。残虐のためR15指定。再度言うが極度に残虐で、研究目的以外で見るのを勧めない。自分がサイコパス特性を持つかどうかは、この映画を好むかどうかである程度判定できる。好むようであればサイコパス特性を持つので、自分が健常者とは違うことを認識して、自分のサイコパス欲求を抑えることを考えていただきたい。自分自身をサイコパスと知ることは、他者を犠牲にする欲動を抑える第一歩になる可能性を持つ。だが逆に、自分がサイコパスと知ることが、さらに残虐を求めることを加速させかねないリスクもある。サイコパスは偏桃体機能不全症候群という本能に係る病気であることを理解してほしい本シリーズ(4-2)「(1)サイコパスの精神構造=逆転欲求構造」参照。

(K)田美代子のサイコ化事件裁判

まんじゅう構造に取込まれて母親虐殺などを行った10人に対する裁判である。2017年5月現在2人が上告中であるが、裁判の全体像を掴める状態なので司法がサイコ化事件をどのように扱ったかをこの項でまとめた。罪を犯した10人は6グループに分けられ、6つの裁判として行われた。虐待される側(虐待犠牲者)から見た事件化と、虐待する側(サイコ化犠牲者)から見た事件化に分けた。サイコ化事件の重要なことは、加害者は実は犠牲者と言う、他の犯罪には見られない特徴である。健常者同士が虐待し合う関係にされた事件で、従来の捜査では動機が見つからない事件である、情報元「尼崎連続変死事件まとめサイト」(以下まとめサイト)の裁判記録などを筆者がまとめた。

(K-1サイコ化事件の用語定義と名前の略称

(a)用語定義:サイコ化事件:まんじゅう構造の中で、犠牲者がサイコ化して他の犠牲者を虐待・虐殺する事件まんじゅうサイコパスが起こす事件

虐待犠牲者:まんじゅう構造の最下層の虐待を受ける犠牲者

サイコ化犠牲者:まんじゅう構造の上層の虐待する側になった、サイコ化した犠牲者。常に虐待犠牲者に転落する不安定な位置にある。虐待する側なので「加害者」の用語がふさわしいように感じる人がいると思うが、サイコ化事件の本質が見えにくくなるのでここでは敢えて「犠牲者」としている。

事件化:法律用語にはない広い概念。本シリーズでは事件が起訴されたことを言う。捜査の開始を示す「立件」を事件化と言うこともできるが、サイコ化事件は司法の解明が重要なので、司法で解明が開始される起訴を持って事件化とする。「立件はしたが、事件化はしなかった」と言うことが有り得る。

健常者:本シリーズでの健常者は偏桃体機能の健康な人のこと。目や耳が不自由な人や、手や足など身体上の障害があるひとでも健康な偏桃体を持っている人は、すべて健常者である。本シリーズの健常者はサイコパスの対語で、一般的な障害者の対語としての健常者ではないので注意してください。

(b)名前の略称

表のスペース活用のため、被告名は略称を使用することが有る。本シリーズでの名前はこれまでに説明の通り、に離婚、結婚、養子縁組などで戸籍がぐちゃぐちゃにされる前のオリジナルを原則使用している。裁判で使われた、が変えた、戸籍による名前と異なる場合があるので注意してください。

下記は虐待される側となった虐待犠牲者。略字の赤文字は殺された。( )内は裁判時の戸籍名

虐待犠牲者

略称

名前

橋本久芳(角田久芳)

谷本家母初代

谷本隆

安藤みつゑ

谷本まり子*1(仲島茉利子)

略称

名前

橋本次郎

川村家母和子

川村博之

川村裕美  (大江裕美)

大江香愛

*1:オリジナルは谷本茉利子であるが本シリーズは読みやすく、谷本まり子にしている。他意はない。

下記は虐待する側となって有罪判決を受けたサイコ化犠牲者。( )内は裁判時の戸籍名

サイコ化犠牲者

略称

マサ

健*1

名前

鄭頼太郎

谷輪優太郎 (角田優太郎)

谷輪美枝子 (角田美枝子)

皆吉正則  (李正則)

猪俣徹也  (角田健太郎)

谷本瑠衣  (角田瑠衣)

仲島康司

略称

直系5人*2

直系6人*2

直系7人*2

川村3人*2

名前

川村博之

川村裕美  (大江裕美)

大江香愛

鄭優枝健瑠の5人

直系5人+  マサの6人

直系6人+ 仲島の7人

博裕香の3人

*1とすべきところであるが、徹也の名前が明らかになったのが比較的後のため、本シリーズの初めはを使用していた。そのため一貫してそのままとする。

*2:同じ名前グループが繰り返されるので直系5人のようにまとめて表示することがある。

上記2つの表で注目すべき点は川村家の3人が虐待犠牲者サイコ化犠牲者の両方にいること。サイコ化事件加害者は実は犠牲者と言う本質が表れていることである。サイコ化犠牲者の全員が実は始めは虐待犠牲者であった。谷本瑠衣だけが虐待された形跡がほとんどなく特殊な位置である。犠牲者の面が立証できた川村3人は執行猶予の軽い刑になり、犠牲者の面が過去のことで立証できず、考慮されなかった他の被告には重刑が課された。

(その4-42)へ続く。

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