goo blog サービス終了のお知らせ 

山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

キンラン

2020年08月21日 | ラン科
 低山~山地の広葉樹林の林床ないしは林縁を好んで生育する鮮やかな黄色の花を咲かせるランである。背丈は20㎝から大きいものでは70㎝ほどになり、花が咲くと目立つため盗掘に遭い易い。甲府市近傍の低山や御坂・天子山系、富士山周辺など広い範囲で生育しているがいずれの場所でも個体数は少ない。もっぱら甲府市近傍の山で毎年のように観察に出かけているが、山肌の乾燥化や笹の増殖による環境の変化、さらには食害や盗掘にも遭っており、年々数を減らして危機的な状況に陥りつつある。


    平成28年4月甲府市で撮影。 誰かが保護のため木の枝で囲ってくれていた。


    この場所の花が咲くのを楽しみにしていた登山者は多かったと思うが、この2年後からこの場所からは消滅した。盗掘か、自然消滅かは不明。


    平成29年5月 甲府市で撮影。


    同日に少し離れた別の場所で撮影。


    個体数の減少が著しく、この年に数ヶ所に保護ネットを設置し囲い込んだ。


    平成30年4月 保護柵内のキンランは綺麗な花を咲かせてくれた。


    平成30年4月 別の保護柵内で咲いたキンラン。しかしこの株は翌年から消滅してしまった。


    令和1年5月 この年も保護柵内のキンランは綺麗な花を咲かせてくれた。


    同上


    令和1年5月 保護柵の外で咲いたキンランは周辺に笹が伸びて飲み込まれそうである。


    同上。別株


    令和2年5月 保護柵内のキンランは咲いたには咲いたが元気が無い。


    もう1株は虫に食われて花は咲かなかった。残念。


    保護柵の外で咲いていたキンラン。個体数は少ない。


    笹薮の中に大きな個体が残っていてくれた。

 保護柵の外は予想通りに個体数は減ってしまっているが柵内も決して良い状態とは言えず、全く増えてくる気配が無い。どうすればうまく保護が出来て増殖させることが出来るのか、手探りの状態である。

 ➡山梨県の絶滅危惧のラン科植物一覧に戻る


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コモチシダ(シシガシラ科) | トップ | タキミシダ(イノモトソウ科) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

ラン科」カテゴリの最新記事