7月初旬にも訪れている八ヶ岳を再訪である。前回の訪問はいわば下見のようなもので、今回が本番と言って良いだろう。目的は八ヶ岳で見つかった稀少植物の保護に向けての本格的な現地調査である。今回のメンバーは全員が何らかの形で植物の調査や保護に携わっているそれなりのメンバーが揃っており私はいちばんの下っ端である。植物が見つかった当初から保護のためにどうしたら良いかを考えていろいろ手を回してきたが山梨県や環境省がいよいよ保護に乗り出すことが現実味を帯びてきた。

今回は植物保護に向けての現地調査。台風接近で一時は中止になるかと思っていたが意外と天候は持ってくれた。

一時は富士山も見えた。雲の上に山々が浮かんでいる。

やはり食害を受けて無くなっていたエゾスズラン。背が高くて目立つだけに簡単にやられてしまう。

ケブカツルカコソウも背が伸びて目立つため、昨年はほとんどが食害を受けた。生えてくれて良かったが今後どうなるかわからない。

登山道から少し離れた場所でひっそりと咲いていたヤマトキソウ。

一方、登山道脇にあったヤマトキソウは花の前方の草地が踏み荒らされて陽にさらされていた。可哀想な気がした。

登山道沿いで見つかったコハクラン。笹に隠れているうえに地味な色なのであまり人目にはさらされていないようだ。

こちらもツガ樹林帯の登山道脇にあったコハクラン2株。

コハクラン。まだ幼弱な小型である。周辺にはまだ花芽を出していない幼弱な葉が2枚あった。

一方、草地の中にあったコハクランは酷い状況になっていた。周辺はふみ跡だらけ、かつ撮影のために花周辺の草がむしり取られている。

ニョホウチドリは斜面の土砂が一部流れ出て数が減っていた。

ハクサンチドリはちらほらと咲いている。
調査地は想定していた以上に踏み跡が著しく、小さな葉の植物が踏まれているものも確認された。珍しい植物の周辺の草は写真撮影のためにむしり取られていて陽にさらされてしまっている。これでは鹿の食害と何ら変わりない状態である。ラン科植物は共生している菌の活性が花を咲かせたり成長して行くために重要な役割を果たしており、踏みつけて地面が固くなったり陽にさらされてしまうことで菌活性は著しく障害されてしまう。こういうことをやられてしまうと今後咲かなくなってしまうことが十分にあり得るのである。他にも貴重な植物が生育している場所でありこの周辺にも重要な植物が生育していて、同じように踏み荒らしや周辺の草がむしり取られているのが確認された。こうなっているであろうことは予想していたが、想定していた以上に残念な状況だった。特に草をむしり取るのは花を観察するうえで絶対にやってはいけないマナー違反であろう。環境と植物を守るためにはもはや囲って保護する以外には方法が無いであろうと確信するに至った。

花の観察や撮影は植物の保護を第一に考えてマナーを守ってください。

今回は植物保護に向けての現地調査。台風接近で一時は中止になるかと思っていたが意外と天候は持ってくれた。

一時は富士山も見えた。雲の上に山々が浮かんでいる。

やはり食害を受けて無くなっていたエゾスズラン。背が高くて目立つだけに簡単にやられてしまう。

ケブカツルカコソウも背が伸びて目立つため、昨年はほとんどが食害を受けた。生えてくれて良かったが今後どうなるかわからない。

登山道から少し離れた場所でひっそりと咲いていたヤマトキソウ。

一方、登山道脇にあったヤマトキソウは花の前方の草地が踏み荒らされて陽にさらされていた。可哀想な気がした。

登山道沿いで見つかったコハクラン。笹に隠れているうえに地味な色なのであまり人目にはさらされていないようだ。

こちらもツガ樹林帯の登山道脇にあったコハクラン2株。

コハクラン。まだ幼弱な小型である。周辺にはまだ花芽を出していない幼弱な葉が2枚あった。

一方、草地の中にあったコハクランは酷い状況になっていた。周辺はふみ跡だらけ、かつ撮影のために花周辺の草がむしり取られている。

ニョホウチドリは斜面の土砂が一部流れ出て数が減っていた。

ハクサンチドリはちらほらと咲いている。
調査地は想定していた以上に踏み跡が著しく、小さな葉の植物が踏まれているものも確認された。珍しい植物の周辺の草は写真撮影のためにむしり取られていて陽にさらされてしまっている。これでは鹿の食害と何ら変わりない状態である。ラン科植物は共生している菌の活性が花を咲かせたり成長して行くために重要な役割を果たしており、踏みつけて地面が固くなったり陽にさらされてしまうことで菌活性は著しく障害されてしまう。こういうことをやられてしまうと今後咲かなくなってしまうことが十分にあり得るのである。他にも貴重な植物が生育している場所でありこの周辺にも重要な植物が生育していて、同じように踏み荒らしや周辺の草がむしり取られているのが確認された。こうなっているであろうことは予想していたが、想定していた以上に残念な状況だった。特に草をむしり取るのは花を観察するうえで絶対にやってはいけないマナー違反であろう。環境と植物を守るためにはもはや囲って保護する以外には方法が無いであろうと確信するに至った。

花の観察や撮影は植物の保護を第一に考えてマナーを守ってください。